
紅白歌合戦でもトップバッターを務め、飛ぶ鳥を落とす勢いの「関ジャニ∞」。そんな彼らの冠番組といえば、メンバー7人がさまざまな企画に挑戦し、ワチャワチャと盛り上がる『関ジャニ∞クロニクル』(フジテレビ系)だろう。
過去に放映され、大人気だった「アラサー女性の心を理解しているか?」シリーズは、メンバーに5つの選択肢が提示され、女性が選ぶ1位と5位を当てるという企画だ。今回は、2015年11月7日の放送回から、女心を学んでみよう。テーマはこちら。
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【お題】:「30代既婚女性が離婚を考えてしまう夫の行動」
せっかく幸せな夫婦生活を送っていたのに、予期せぬ相手の行動で、その幸せが一気に瓦解するというのはよくある話だ。さて、今回提示された5つ選択肢はこちら。エイトはどれを1位と最下位に予想したのだろうか?
(1)妻の携帯を勝手に見る……錦戸の第1位予想
(2)Hなビデオを家で発見……メンバー全員が最下位予想
(3)ケンカのときに「てめぇ!」と言う……丸山・横山・渋谷の第1位予想
(4)子供の相手をしない……安田と大倉の第1位予想
(5)妻の親と会いたがらない……村上の第1位予想
それぞれの主張を見ていこう。
Hなビデオくらい見ていいでしょ!
メンバー全員が最下位に予想したのが「Hなビデオを家で発見」だ。
「Hなビデオを見て離婚なんてありえない!」と盛り上がるメンバーたち。大倉忠義は、「Hなビデオ見ても、ちゃんと夜の営みがあればええわけやろ?」と持論を展開した。すかさず村上信五が「今ではねぇ、ビデオじゃなくてタブレットとかでも見られるから……」と天然を炸裂させると、渋谷は「VHS限定で言ってるのちゃいますやん!」とツッコミを入れる。
「家族になるんだから……」 村上の第1位予想は
第1位予想で、村上は(5)の「妻の親と会いたがらない」を選択。「家族になるということはどういうことかっていうのは重々わかって結婚していると思う。嫁姑問題は日本社会では根深い問題で……自分に置き換えたらどう思います? あんま自分の親に会いたないわ、と言われたら嫌では?」とメンバーに呼びかけた。
「男は怒鳴っちゃダメでは?」と主張するメンバーも
一方で横山裕は(3)の「てめぇ!と言う」を選択。「キレて欲しくない、冷静に話してほしい。男が怒鳴ると怖いから。やさしい言葉を使うべき」と持論を展開する。渋谷は「ケンカしなければいいのでは?」と事前にケンカを回避することを提案。すかさず丸山は「ケンカしないと溜まっていくし、相手の言うことを聞いていればいいわけではないのでは?」と意見を述べた。
「子育て拒否は家族を拒否している!?」に反論する場面も
これに対して安田章大と大倉は、(4)の「子供の相手をしない」を第1位と予想。安田は、「母親になったら恋じゃなくて家族になったんだから、子供の世話をしない夫は家族であることを拒否していると思うんじゃないか?」とコメント。しかし横山は、「お金だけ出してくれれば私が育てる! というのもあると思う。だからこれが離婚の原因にはならないのでは?」と反論した。
さて、議論百出したスタジオだが、結果はいかに……?
5位:Hなビデオを家で発見(3.9%)
【理由】:「男性はそういうものを見る生き物だから」「性欲があって安心する」「浮気するよりもずっとマシ」「風俗に行くよりは家で見ている方がかわいらしい」
というわけで、最下位は満場一致で正解! Hなビデオくらいいいだろう、というメンバーの予想が見事に的中した。理由を見ると、やはり「夫には性欲があってほしいが、お店に行ったり浮気をしたりして欲しくはない」という本音が垣間見える。店や他の女で性欲を発散するのならば、一人で処理してほしいに決まっている。また、そのくらいの性欲があれば自分との夜の営みもなくならないだろう、という見立てなのかもしれない。
レスが夫婦仲を悪化させる原因に

男性のEDや、パートナーを「家族」としか見られず性的な興奮が起こらないこと、あるいは夫婦共働きによる時間的なすれ違い、肉体的な疲労など、レスに至る原因はさまざまだ。
しかし、夫に性欲があること、そしてその対象が自分に向いているということは、やはり妻の精神的な支えにもなる。夫婦円満のためなら、Hなビデオが転がっているくらいどうってことはないのだろう。個人的には隠すよりもオープンにして「一緒に見ようよ」と言ってほしいところだ。

【理由】:「子供に関心がないのは家族として崩壊している」「他に女ができた証拠」「人間としてダメだと思う」「休みの日くらいお前がやれ!」
第1位に選ばれたのは、やはり「子供の相手をしない」。全体の4割以上が、離婚を考える理由と捉えていることがわかった。平日は自分が家事をして子育てに励み、「休日は世話をしてほしい」という女性もいるようだが、今では夫婦共働き家庭が大半である。この現実を直視すればなおさら、子供の世話をしない夫が「家族であることを放棄している」と考えられても仕方がないだろう。
2位から4位は?
一方、2位から4位に選ばれたのはこちら。
2位:ケンカのときに「てめぇ!」という(26.8%)
3位:妻の携帯を勝手に見る(18.2%)
4位:親と会いたがらない(7.2%) ……【理由】「それが普通でしょ」「私も親といる時よりは一人の方が気楽」「親もそうだと思う」
【まとめ】 30代既婚女性が離婚を考えてしまう夫の行動
以上、30代の既婚女性が離婚を考えてしまう夫の行動第1位は「子供の相手をしない」。女性目線でみれば「そりゃあこれが1位だろう」という感想だが、みなさんはどう感じただろうか?
未だに「男は外で仕事、女は子育てと家事」という発想の男性がいる。しかし、女性からすれば「子供の世話をする」というのは妻か夫かにかかわらず、「家族」として当たり前の行為なのだ。決して性差によって分業化されるものではない。
また、第4位の「親と会いたがらない」に対して、村上は「もっと親戚づきあいとか大切にしてほしい」「ドライすぎる」と述べたが、もし子育てもろくにせず「俺の親の世話をしろ。もっと仲良くしろ」などと強要する夫がいたらどうだろう? それこそ離婚したくなるはずだ。
親を大切にすることと、親に依存し言いなりになることは別
「結婚はイエの問題」という人がいる。近代的な日本のイエ制度は未だに根深く、実態としてその側面があることは事実だろう。だが、勘違いしてほしくないのは、親(自分の親であれ相手の親であれ)を大切にすることと、親に依存し親の価値観に盲目的に従うことは別問題だということだ。
結婚をすることは必ずしも「相手のイエに入る」ことではない。結婚とは、自分達主導で「新しい家族をつくる」ことだ。だからこそ、夫婦と子供の関係を直視し、そのなかで「家族の幸せ」を最優先に考えることが重要なのではないだろうか。その幸せのなかに、自然と“親”が含まれるためには、親も子も自立と自律が必要だろう。
「離婚を考えてしまう夫の行動」から、女性のホンネだけでなく、現代の家族のさまざまな問題が透けて見えたのではないだろうか?
(ヤマグチユキコ)