現在多くの市町村や自治体では、65歳以上の独り身の高齢者の方へ向け「救急医療情報カプセル」「救急医療情報キット」なるものが配布されている。このキット、Twitter上でも「これは使えるぞ!」と話題になっているようだ。

「救急医療情報カプセル」とは


そもそも「救急医療情報カプセル」とは何なのか。高齢ともなると様々な持病を抱え、服用する薬が多くなったり、緊急時に一人暮らしなどで家族が駆けつけられない場合も。そんな場合の対処のために生まれたのが、「救急医療情報カプセル」だ。

筒状の専用の容器に、担当主治医や薬の内服状況、患った病気といった医療情報、緊急連絡先を書いた用紙などを入れて使う。この容器を冷蔵庫に入れ、救急車が描かれたシール(以下、表示マーク)を冷蔵庫の扉と玄関ドアの内側に貼っておく。そうすれば救急隊員がカプセルをすぐに見つける事ができ、適切な処置をいち早く行うことができる。




各自治体で配布されている「救急医療情報カプセル」は、自宅で作ることも可能。大阪府吹田市の公式サイトでは、ペットボトルを使った「救急医療情報カプセル」の作り方を公開しており、医療情報を記入するシートや表示マークをダウンロードすることもできる。

また「救急医療情報カプセル」と合わせて心がけたいのが、処方薬の常備だ。2011年に発生した東日本大震災では、降圧剤やインスリンといった慢性疾患用の薬が不足したと言われている。他にも“お薬手帳”や予備薬も用意したい。

“いざという時”のお助けアイテム


いつ、どこで、どんな災害や事故に遭遇するか分からない。そんな時思いもよらないアイテムが身を守ってくれることもしばしば。意外と役に立つのが「手帳」。自分のスケジュールだけでなく家族のスケジュールも一緒に記入することで、災害時には家族の安否の確認に役立たせられる。また携帯電話だとバッテリーが切れれば使えなくなるのに対し、手帳だとその心配もない。最近では、防災ページが付いた手帳も売られているため、防災意識を高めることもできる。

様々な便利ツールが導入され、日々生活の安全性や利便性は向上している。万が一の時への備えは、あればあるほど安心だ。