女子高生を中心に流行したガングロギャルブームの立役者ともいえる安室。当時、青春真っ只中だった筆者も、ガングロまでとはいかないが、淡く日焼けを施し、茶髪にミニスカートという装いで街中を闊歩したことを思い出す。といっても、ど田舎だったため、本場渋谷のガングロギャルのクオリティに足元も及ばなかったが……。
センター街に溢れかえったアムラー
そんな安室奈美恵に憧れ、彼女を真似た女性たちの事を称して「アムラー」と呼んでいたのである。当時、そのアムラーたちは渋谷のセンター街に溢れかえっていた。
その後、ギャルの中には、“ヤマンバギャル”と呼ばれる姿の者まで登場。ガングロ姿でほぼ白髪に脱色したヘアー、まるでマサイ族を思わせる厄払いのような白塗りのメークが特徴的だった。
篠原ともえのぶっとびキャラ
一方、そこに打ってでたのが、いまでこそ、清楚系キャラで売っている篠原ともえだ。
今では女優やデザイナーとして活躍している彼女だが、90年代は、今からは想像がつかない“ぶっとびキャラ”を売りにしていたのだ。
彼女が一躍注目を浴びるきっかけとなったのが、Kinki KidsがMCを務めた『LOVELOVEあいしてる』。そこで篠原が担当していたレギュラーコーナー『篠原ともえのプリプリプリティ!』で、ゲスト出演者にそのぶっ飛びキャラで突撃インタビューする姿がウケたのである。
さらに、原色使いのカラフルで奇抜な個性的なファッションもあいまり、「シノラー」ブームが巻き起こったのだ。
お団子頭に短く切りそろえられた前髪。そして、カラフルなハーフパンツにサスペンダー。顔には化粧の代わりにキラキラのシールを張り、手首にはジャラジャラとつけまくる腕輪。中には、シノラーを極め、ランドセルを背負い、語尾に「~ですぅ」と彼女の言動まで真似るものまで現れた。
現在は、「アムラー」「シノラー」ファッションを見ることはできないが、両者とも精力的に活動を続けている。
※イメージ画像はamazonより月刊カドカワ 1997年9月号 Vol.15 No.9 総力特集 篠原ともえ (月刊カドカワ)