星野リゾートが新今宮にホテル開業へ! 地元民「何を血迷っておられるのか」
画像はニュースリリースより

大阪市がJR新今宮駅前にある市有地約1万4000平方メートルを、高級ホテル事業で知られる「星野リゾート」に約18億円で売却したことを3月8日に発表。9日には星野リゾートが同地に都市観光ホテルの開業する計画を発表したのだが、ネットからは驚きの声があがっている。


「リゾートの対義語は新今宮ではないのか」


「星野リゾート」は公式サイトで、大阪市による「新今宮駅前の開発事業者募集プロポーザル」に応募していた計画案が採用されたと報告。
しかし、この建設計画を知った大阪人たちは、SNSやネット上で「大阪を知っていれば知っているほど激震するやつ」「ついに大阪にも星野リゾートが!って喜んだ直後に建設地知って『何を血迷っておられるのか』と真顔になった地元民です」と驚きの声をあげている。

というのも、星野リゾートがホテルを建てようとしている場所は、新今宮駅を挟んだ反対側に、日本最大の日雇い労働者の街「あいりん地区」が広がる土地。あいりん地区は路上生活者や住所不定の日雇い労働者が多く治安が悪いとされている。

どれだけすごい立地なのか、地元民視点で解説するツイートをする人も。


また、隣接するアパートには「権利・保証ナシ・日払可」と書かれた古びた看板が掲げられているほか、最寄りのスーパーは1円セールで有名な「スーパー玉出」になるようだ。
そのため、「リゾートの対義語は新今宮ではないのか」といった声もあがっている。

もちろん、このリゾートホテルに「星野リゾート新今宮進出は懐疑的に見るのではなく、これは変化するためのチャンスなんだと思うことにした方が良いんかな」「新今宮に星野リゾートが出来るのはものすごく興味深い! どんな変化があるんやろか」といった期待の声もあがっている。
前大阪市長の橋下徹氏も、自身のTwitterアカウントで「大変うれしい。この市有地は売却困難物件だった」とツイートした。


周辺には1泊1000円台の旅館が建ち並ぶ


新今宮駅周辺の宿泊施設を予約サイトで検索すると、1泊1000円台の格安価格で泊まれる旅館が並ぶが、最近では日雇い動労者だけでなく、歓楽街の新世界や難波などにも近い立地から、大阪観光に出かける外国人観光客も多く利用しているようだ。

なお、大阪市のホームページで公開されている契約提案書によれば、建設予定のホテルは「都市観光の拠点」として客室を約600室用意。すべての客室で通常の都市型ホテルより間口を広く取り、ベッド以外のスペースでもくつろげるレイアウトにするとしている。
2階にはたこ焼きやお好み焼きなどご当地食を堪能できるカフェテリアを、3階には温浴施設・スパ、フィットネスを、最上階の20階には大阪の夜景を一望できるバーとメインダイニングも設置する計画で、2022年開業を予定している。