福原 最初は、たつき君の頭の中にふわっとある「このシチュエーションではこういうやりとりをしたい」というものを、なんとなく絵で表現した感じで。尺とかも全然合ってない状態です。そうやって一度、絵にすることで、「このやりとりでは、このくらいの事を伝えたいけど、この尺に収めるためには、こういう言葉選びが必要だ」とか、「こういうセリフがあれば、絵としてはここまで十分だ」といったことが見えてくるんですね。僕らの場合は、各工程を完結させてから次の工程に進むことは少なくて。次の工程に進んでから「ここを直したら、もっと良くなるな」って前の工程に戻ったりもするんです。通常の制作環境だと難しいことですが、うちの場合は少人数な上にコンビネーションの良い社内のチームで動かしているので、比較的、容易にそれができるんですよ。だから、テンポや間にもかなりこだわって作ることができています。
最終回直前「けものフレンズ」福原P「『ツチノコはいません』と言われたらぶち壊し」
無機質にもなりがちなCGで描かれているが、かばんやフレンズたちからは温かみを感じる。「動物って、ちょっとした仕草に魅力が詰まっているんですよね。たつき君のCGは、その魅力も表現できるんです」(福原)

たつき作品は、好きな理由が分からないから、よけいにハマる


──擬人化された動物をCGで描いたアニメは多いですが、フレンズたちには独特の魅力を感じます。
福原 「けものフレンズ」を観てくれている皆さんも、なぜ魅力を感じるのか、はっきりとは言語化できてないと思うんです。食べ物でも、なぜかクセになっちゃうみたいなものってあるじゃないですか。そういう不思議な食べ物みたいな感じで、自分で好きな理由が分からないから、よけいにハマってるんじゃないかなって気がしています。というのも、僕が5年前にその感覚を経験しているんですよね(笑)。だから、たつき君の作品が注目を集めている今の状況はものすごく嬉しいです。僕自身、他の作品では企画から全般を仕切ったり、自分のクリエイティビティを出してものを作ることが多いんですけど、たつき君と一緒の作品では、完全にプロデューサーに徹しています。一番近くで見ていられるファンみたいなところもあるので、役得ですよ(笑)。

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