『週刊文春』2017年4月6日発売号によると、ブルゾンの引用元は、占星術師・Keiko氏の著書『「出会うべき人」に、まだ出会えていないあなたへ』(2015年10月発売・大和出版)ではないかとのこと。
「探すんじゃない、準備するの。花は自分からミツバチを探しに行ったりしないでしょ?」
「その人がホンモノであれば、あなたの60兆個の細胞がこぞってこう叫ぶはず。『yes,he is!!』」
上記2つが、Keiko氏の本に登場する、元ネタと思しきフレーズ。たしかに、「探すんじゃない、準備するの。花は自分からミツバチを探しに行ったりしないでしょ?」「運命の人に出会うと60兆個の細胞が喜ぶ」という、ブルゾンが口にしている文言と酷似しています。
パクリ疑惑について曖昧な回答をしたブルゾンちえみ
この疑惑に対してブルゾンは「パクリというのか、インスピレーションというのか、感じ方は人それぞれだと思います。私は特に……どうとでも言ってください」と回答。
いつもの歯切れが良く、自信満々な台詞回しとはまるで異なる、なんとも曖昧で煮え切らないコメントでした。
こうしたネタ盗用騒動で思い出されるのは、2003年に発覚した、綾小路きみまろのサラリーマン川柳パクリ疑惑。
他人のネタを拝借していた事実が公になるという、芸人としては窮地ともいえる状況において、きみまろの弁明はとても潔いものでした。
あっさりとパクリを認めた綾小路きみまろ
2002年、漫談CD・カセットテープ『爆笑スーパーライブ第1弾!中高年に愛をこめて…』が飛ぶように売れて、綾小路きみまろは一躍、「中高年の星」となりました。
けれども、ブレイクするとアラ探しされるのは芸能人の常。とある週刊誌が、きみまろの漫談には第一生命が毎年一般公募している『サラリーマン川柳』からの盗用があると報じたのです。
この報道に際し、きみまろはあっさりとパクリを認め、すぐに謝罪会見をセッティング。そこではこんなコメントを残しています。
「自身の語呂のいい毒舌トークと川柳がぴったりマッチしている感じがして、10年以上前から引用していた」
「まずいんじゃないかな、法的にはどうなんだろうなとは思っていたのですが…。洋服と同じで、最初は似合わなかったんだけど、だんだん自分の匂いが付いてきて、脱げなくなったんです」
パクったのに評価が高まる謎現象が……
きみまろはこの時、「これでダメになるだろう…」と思ったといいます。しかし、正直に洗いざらい話したことが、逆に功を奏したのか。ライブCDがそこから30万枚売れ、さらに、自身の頭髪が「ヅラ」であることを公表したら、追加で10万枚売れたそうです、
またメディア露出も増えていき、『笑っていいとも!』のレギュラー抜擢、そして『NHK紅白歌合戦』へのゲスト出演など、結果として、この盗用が発覚した2003年は、きみまろのキャリアにとって最高の当たり年となったのでした。
新聞には「政治家はきみまろを見習え」との文言も
謝罪会見以降は、「川柳ネタ」を封印し、自作ネタだけで舞台に上がったというきみまろ。この時期、汚職をしていた政治家がいたらしく、その人が謝らなかった一件に関する新聞記事で「きみまろを見習え」という旨の記載があったそうです。
その潔さによって危機を乗り越えた好例といえるでしょう。
(こじへい)
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