特に愛飲していたのはダイドードリンコ系。単純な話、筆者が暮らす静岡県はなぜかダイドーの自販機が異常に多いからである。
アムラー全盛期!安室のCMで人気を集めた炭酸飲料『mistio(ミスティオ)』
中でも青春の思い出の味となるのが、96年春に新発売された『mistio(ミスティオ)』。安室奈美恵のフレッシュな魅力いっぱいのCMが印象深い。
茶髪のロングヘア、こんがり焼けた肌に細い眉、ミニスカートに厚底ブーツ。王道の「アムラー」スタイルの安室が『Don't wanna cry』をバックに踊るCMが第1弾だ。
ジャンルで言えば「新・ミスト系飲料」となる。が、そもそも「ミスト系飲料」って?なってしまうが、答えはパッケージにあった。
「果汁より、すっきり。炭酸より、やさしい。」
要は果汁入り微炭酸飲料なのだ。
当時はアムラー全盛期。「新語・流行語大賞」を受賞したのもこの年のことである。
女子高生を中心に絶大な人気を誇ったカリスマの起用と、いかにもその世代が好みそうな微炭酸。
新発売時のミスティオはヤミツキのフレーバーだったが…
当初はグレープフルーツとバレンシア&ネーブルの2種のフレーバーが登場。
それぞれ果汁が30%使用されており、前者は苦味、後者は酸味と微炭酸とのブレンド具合が絶妙なバランス。かなり美味しかった記憶がある。
翌年、缶のデザインがリニューアルされ、グレープ味がラインナップに追加されるが果汁はなぜか20%だった。バレンシア&ネーブルもシンプルにオレンジ味に変更となるが、どちらもファンタに近くなってしまったような記憶がある……。
CMキャラクターは安室からMAXにチェンジ
98年、安室奈美恵が結婚・出産で休養することになったため、CMキャラクターはMAXに交代。言わずと知れた『安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S』の安室以外のメンバーによる4人組ダンス・ボーカルグループだ。
デビュー直後は安室との格差がイジられがちだったMAX。実は、安室のミスティオのCMが始まった時期には「mistio presents」の形で、安室奈美恵 with SUPER MONKEY'Sでの全国ツアーも行っている。この時は主役の安室があまりに遠い存在だったが……。
96年12月リリースのオリジナルアルバムがミリオンセラーとなり大ブレイク。一流アーティストとして、堂々と安室のバトンを受け継ぐ形となった。
CMではMAXと安室の共演も!?
コメディタッチの内容で数パターンが放送されているが、もっとも記憶に残っているのは、安室と共演バージョン。
うだる暑さの中、一本道を歩くMAXのメンバー。
共演といっても写真だけなのだが、この時期の安室は前述のように産休中。なかなか粋なファンサービスである。
この頃、さらっとレモン味も追加しているが、今度は果汁10%。大人の事情を感じずにはいられないリニューアルである。
現在も販売中のミスティオ
当時のミスティオのライバルは、PUFFYがCMキャラクターを務めていたキリン『天然育ち』(記事はこちら)。こちらもPUFFY効果もあって大人気だったが、CM契約終了とともに3年でフェードアウトしている。
しかし、ミスティオはリニューアルを繰り返しながらも、今も現役バリバリ。レモンスパークリングが500ml缶で、グレープスパークリングが500mlペットボトルと、なぜか容器を変えて販売中だ。ただし、果汁は1%であるが……。
あの夏を思い出しながら、とりあえず「飲んでミスティオ」♪
※イメージ画像はamazonよりDon't wanna cry