事実、かつてのさんまは今以上に怖かった。岡村がさんまの手痛い洗礼を受けたのが、1996年に放送された夏の長時間特番『FNSの日十周年記念1億2500万人の超夢リンピック』(フジテレビ系)である。
会場が凍りついた岡村の行動とは?
「夢リンピック」では、さまざまなスポーツ競技が行われ、ゴルフ対決ではお台場に特設リンクが作られた。
ゴルフ対決の準決勝では、さんまと岡村が対決。運動神経抜群の岡村が本気を出し、さんまに勝ってしまう。その時のさんまの一言は「なんで入れたんや」であった。
さらに、番組終了間際、放送時間が余ったため、フリースロー対決を行うことになった。そこで「どれだけ難しいか見本を見せて下さい」ということで急きょ、指名されたのが岡村であった。
さんま以下、ビートたけし、所ジョージなど大物芸能人が並ぶ中で、岡村が取った行動はボケるのではなく、真面目にフリースローを入れてしまうもの。その時、会場内が凍りついたと『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送系)で語っている。
ナインティナインが犯した大失態
「夢リンピック」では、深夜帯のコーナーでもナインティナインが大失態を犯している。
矢部が「盛り上がっていないのでみんなワーワー言うてぇな」と述べたところ、間髪入れずに岡村が「ワー」と叫んだ。しかしその瞬間、スタジオ全体が静まり返ってしまったのだ。
これに対して、放送後の楽屋では今田耕司ら先輩芸人から説教を食らい、さんまからも「お前やったな」と冷たい一言を向けられてしまった。
1996年のナインティナインはデビュー6年目。多くのレギュラー番組を持つ人気芸人であったとはいえ、まだまだ若手の立場であった。
「夢リンピック」は、そんなナイナイにとって苦々しい記憶が刻まれる場となってしまった。
※文中の画像はamazonよりナインティナインのオールナイトニッ本 vol.6 (ヨシモトブックス) (ワニムックシリーズ 207)