『スピード』や『マトリックス』シリーズなどのアクション大作を始め、数多くの大ヒット映画で主演を張り続ける超大物俳優、キアヌ・リーブス。

親日家であり、ラーメンやアニメも大好き。
来日のたびにラーメン屋で目撃されるほどの庶民派で、プライベートであってもファンサービスに気さくに応じるなど、あふれ出すいい人オーラがハンパない。
映画で見せるクールな姿は元より、ハリウッド・スターらしさを微塵も感じさせない飾らない姿もあって、ファンは拡大の一途である。

そんなキアヌ、実はミュージシャンとしての顔も持っていたことをご存知だろうか?

3人組のロックバンドでキアヌの担当は……?


91年に結成された3人編成のロックバンド「ドッグスター」の一員だったキアヌ。ハリウッド・スターである前にロック・スターでもあったのだ。

担当はバンドの花形のヴォーカル…かと思いきやまさかのベースだったりする。
音楽ジャンルはグランジ。ざっくり言えば、パンクとハードロックが融合した感じであり、荒々しく退廃的なメロディが特徴。90年代初頭は、ニルヴァーナやパール・ジャムなどの台頭により、当時の音楽シーンで一大勢力となっていたジャンルである。

着古したネルシャツやダメージジーンズがファッションの定番。近年パパラッチされるキアヌの姿が、毎度毎度、履き古してボロボロのジーンズだったり、ガムテープでぐるぐる巻きにしてまで履き続けているズタボロの靴だったりするのも、当時から一貫したファッションセンスだからだろう。

そもそも、グランジの語源が「汚れた」「薄汚い」なんだから、キアヌは今でもグランジ・スピリットを大切にしているようである。きっと。

日本ツアーに向かう飛行機はエコノミークラス?


95年から02年の活動休止まで何度か日本ツアーを敢行しているドッグスター。
来日の際、キアヌがメンバーと一緒にエコノミーに乗って、機内が大パニックになったと言うエピソードがある。


後に、地下鉄で目撃されるどころか、ホームレスの男性と仲よくタバコや酒を回し飲みする姿までパパラッチされているキアヌのこと。庶民派である彼にとって、きっと当たり前の行動だったのだろう。
もちろん、ケチなわけではない。お金に執着がないだけであって、自身ではなく仲間のためなら大盤振る舞い。『マトリックス』シリーズ完結の記念に、映画に関わったクリエーターたち全員にハーレー・ダヴィッドソンをプレゼントしたという逸話もあるほどだ。

この件について「お金のことはもうどうでもいいよ。今まで稼いだお金で数世紀は暮らしていけるからね」と語ったキアヌ。男前すぎるのである。

確かな実績を誇るバンドのベーシストだったキアヌ


音楽史に燦然と輝く世界的ロックバンド、ボン・ジョヴィのオープニングアクトを務め、また、イギリスが誇る世界最大規模の野外フェス「グラストンベリー・フェスティバル」に出演するなど、精力的に活動を続けたドッグスター。
アルバムも2枚リリースしているが、02年に活動休止。その後、キアヌは「ベッキー」という別のバンドでもベーシストを務めていたが、06年には音楽活動をやめてしまったようだ。

ちなみに、来日公演のチラシでもメインを飾ることなく右隅にちょこんといたキアヌ。
スーパー・スターのオーラも皆無で、そこら辺にいるただの兄ちゃんにしか見えないのであった。

※文中の画像はamazonよりFLIX special キアヌ・リーブス
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