“セレブレーション”当日、開催を直前に控えた午前中には、『RockCorps supported by JT 2017』の最後のボランティアイベントが千葉県千葉市の若葉三丁目公園にて行われた。このボランティアプログラムでは、『RockCorps supported by JT』史上最大の595人が参加。悪天候にも関わらず公園内の清掃に汗を流し、4時間の活動に取り組んだ。PYAIRのファンという20代の男性は「“セレブレーション”のために北海道から来ました。もうワクワクしていますが、ボランティアをして心も体も気持ちよく参加したい!」と“セレブレーション”開催が待ちきれない様子だった。
『RockCorps supported by JT 2017』は、さらにより多くの方々にボランティア活動の参加機会を提供するため、これまで3年間実施してきた東日本大震災の被災地支援ボランティアを継続するとともに、約4ヶ月の間、福島県、東京都、神奈川県、千葉県で計122回のボランティアイベントを開催。首都圏でのボランティアプログラムを拡大した。また、幅広い世代も参加できるよう、今年より参加年齢を今までの20歳以上から18歳以上に広げ、合計4,595名の過去最高のボランティア参加者数となった。
10時にSideFieldが開場すると、ボランティア時の集合写真が並べられたパネル展示ブースには多くの人が集り、自身が参加したボランティアでの思い出とともに、RockCorpsに対する思い思いのメッセージが多く集まった。
そして午後1時。いよいよ開演した“セレブレーション”には、“4時間のボランティア”という共通の経験を持つ4,130名が集まり、日本開催にて過去最高の参加者数に上った。昨年に続きMCを担った公式アンバサダーの高橋みなみが「みなさん、とっても楽しみにしていましたよね!? みんなで一緒に盛り上がりましょー!」と会場を盛り上げ、また、「ボランティアをした人でないと来られないライブなのです!」と、この特別な日を楽しんでほしい想いを語った。
“セレブレーション”のトップバッターを飾ったのは、数々の人気アニメの主題歌を歌い、来年には全国ツアーを控える人気絶頂の4人組ロックバンド SPYAIR。ステージに登場すると、「Are you ready? RockCorps!」と観客を煽り、アニメ主題歌として人気の「現状ディストラクション」「イマジネーション」を続けて披露した。観客は手を挙げて応え、熱い盛り上がりを見せた。ボーカルのIKEは「今までボランティアをやったことはなかったから、こんな素敵なきっかけは嬉しい。このイベントがきっかけで、初めて(SPYAIR)のライブに来た人もいるかもしれない。そんなRockCorpsを通した素敵なことが、長く、10年、15年と続いていってほしい」と改めて RockCorpsへの想いを熱く語った。
次に登場したのは、昨年から『RockCorps supported by JT』の公式アンバサダーを務め、“セレブレーション”のMCも務める高橋みなみ。今年初めてRockCorpsのアーティストとして参加する高橋の登場に、会場からは大きな歓声が上がった。
続いて、幻想的で完成度の高いライブで人気のロックバンド andropが登場した。「今日は、ボランティアをして“セレブレーション”に来たみんながスターです。僕たちは、みんなの心が繋がるように音楽を鳴らします。楽しんでもらえるように音楽で返したいと思います」と本日のライブの意気込みを語ったボーカル&ギターの内澤崇仁。人気曲「Star」の演奏が始まると、androp が奏でる音に観客は酔いしれた。
andropのライブの興奮冷めやらぬまま、国内アーティスト最後に登場したのは幅広いファン層から絶大な支持を誇る、シンガーソングライターのmiwa。「こうやってボランティアをして、みなさんとの輪が繋がるって、いいなと思います。初めてライブに来た人も、ぜひ楽しんでくださいね!」と観客に語りかけた。また、miwaのステージの中でandrop内澤がサプライズで出演、miwaと内澤が共作で作った「アイオクリ」をパフォーマンスするという希少価値の高いコラボレーションが実現した。
本イベントのラストステージは、世界的大ヒットを数多く生み、テイラー・スウィフトやアリアナ・グランデが絶賛するガールズ・グループであるFifth Harmonyが飾った。割れんばかりの歓声が上がるなか、パワフルなダンスで有名な「BOSS」からライブがスタート。Fifth Harmonyはステージ上を大きく動き回り、会場を盛り上げた。
「ダイスキー!」と日本語で観客に呼びかけ、「ボランティアをして、今セレブレーションで一緒に楽しめることをとても誇りに思います」と真剣な表情で一人ひとりに語りかけた。最後に、日本でも大ヒットとなった「Work from Home」と「Down」」の2曲を披露した Fifth Harmonyの4人は、手を繋いだ互いの手を挙げ、「アリガトウゴザイマシタ!」と日本語で挨拶。熱い言葉とパワフルな曲で最後まで会場の観客を魅了し、『RockCorps supported by JT 2017』を締めくくった。
最後にステージに登場した高橋みなみが「みなさん! ボランティアお疲れ様でした! 日本ではまだまだボランティアを必要としている場所があります。これからも、みなさんのご協力よろしくお願いします!」と、“セレブレーション”までを振り返り、観客全員が“4時間のボランティア”という共通の経験を持つ本イベントは、他のイベントにはない一体感に包まれた中、幕を閉じた。
≪セットリスト≫
■SPYAIR
現状ディストラクション/イマジネーション/MIDNIGHT/アイム・ア・ビリーバー/RAGE OF DUST/サムライハート(Some Like It Hot!!)
■高橋みなみ
孤独は傷つかない/瞳の扉/錆びたロック
■androp
Voice/MirrorDance/Star/Prism/Yeah! Yeah! Yeah!
■miwa
君に出会えたから/ストレスフリー/chAngE/アイオクリ/ヒカリへ
■Fifth Harmony
Boss/Worth it/Reflection/Scared of happy/This is how we roll/Write on me/Messy/All In My Head (Flex)/He like that/Work from Home/Down
≪出演者インタビュー≫
■SPYAIR
――ステージを終えての感想を教えてください。
IKE:お疲れさまです! 最高でした! 一番最初にステージあがるって緊張するんですが、みんなの雰囲気でほぐれました。
――ボランティアを体験していかがでしたか。
KENTA:(音楽が)ボランティアのきっかけになるってすごい。敷居の高いものと思ってたけど、みんなと話せてよかったです。敷居なんて気持ちで変わるね。
UZ:音楽とボランティアが繋がるって初体験。ロック好きとボランティア好きが繋がるって新しいね。
IKE:SPYAIRを知っている人と草むしりのボランティアをしたのですが、普段聞けないことが聞けました。また会おうね!って別れたけど、1つのことをみんなでやって、また集まるのはRockCorps以外にないよね!
■androp
――ステージを終えての感想を教えてください。
前田:初RockCorpsだったのですが、みなさんがすごく温かかったです。そんなみなさんの前でライブできて嬉しかったです。
伊藤:ボランティア一緒にやった仲間と、だもんね。楽しかった。
内澤:なかなかない経験でした。楽しかったです。お金で買えないチケットだからこそ意味があると思います。
――他のライブイベントとは、違う感覚はありますか。
内澤:「繋がり」をすごく感じました。人との繋がり。ライブもすごかったです。(参加者の方々も)今回RockCorpsに参加して、ライブに来てくれたことで、今後世の中のためになる行動のきっかけになったのじゃないかと思います。
■Fifth Harmony
――これからステージに立つ意気込みを教えてください。
ダイナ:日本で3回目のライブです! 毎回、日本で歌えるのを楽しみにしています!
全員:そう! これからとても楽しみです!
――ボランティアに参加してみていかがでしたか。
ノーマニ:すごく有意義で楽しかったです。ファンと一緒にボランティアできて本当に楽しかった! 今日はボランティアに参加してくれて、“セレブレーション”に来てくれた人のために心を込めて歌います!
■高橋みなみ、ケリー隆介
――ステージを終えての感想を教えてください。
ケリー隆介:一体感がすごかったです。Rock Corpsはボランティアという目的を共有しているから、すごい一体感を体験できました。
高橋:アーティストとしては初めてのライブだった(司会としては2回目)のですが、すごい一体感! (ライブは)初めてだったので緊張していたのですが、それを吹き飛ばしてくれるほどの熱量でした。
――他のライブイベントとは、違う感覚はありますか。
高橋:誰かのために行動する、きっかけを作るRockCorpsは、やっぱり素晴らしいですね! 水ナスの苗植えをしたボランティアを一緒に行ったことで、参加者との間に絆が生まれましたから。
ケリー隆介:初対面の方々と、4時間もの共同作業ですからね。私も福島での古民家再生ボランティアに参加させてもらいましたが、会話も弾み、とても楽しかったです。