松本は体罰を一方的に断罪せず、「我々の世代は体罰を受けたけど、今の時代はありえへんってみんなよく言うじゃないですか。
松本人志が語った"教育論"
松本はこれら子育てのテーマについて、過去にどういった意見を発してきたのか。ベストセラーとなった著作『松本』『遺書』から紹介していきたい。本書は『週刊朝日』(朝日新聞出版)の連載コラムをまとめたものである。
■「欲しいものをなんでも与え、叱るべきときに叱らず、たばこの煙にも気を使ってベランダに出て吸う」
松本は本書内で貧乏で自分の部屋もない家で20歳まで育った体験を語り、子どもを甘やかす世間の親たちに怒りを示している。
■「もし、いつかオレに子どもができて、芸能界に入りたいなどとぬかしたら、「勝手にせい!」と言ってやる。もちろん、いっさい手を貸さない。ゼロからのスタートである」
コラム「まだ見ぬオレのガキへ オレはおまえを楽させんゾ」では、芸能界にはびこる二世タレントを批判。厳しい態度を示した。
■「大人が変な加工をしようとするから、無理が出てくるのだ。ガキはガキ、未熟だからガキなのだ。人間なんて、チン毛、マン毛がそろってからが勝負なのだ」
コラム「天才少女の親たちに告ぐ、人間、はえてから勝負だ!」においても、芸能界入りを父親に猛反対されたエピソードにはじまり、子どもの才能を何かとはやしたてる世間の風潮に疑問を示した。
連載において松本は、「貧乏な環境で育ったハングリー精神が今の自分を作った」とたびたび記している。ここに松本が『ワイドナショー』で繰り返すマッチョな発言の原点がうかがえる。
「子どもは甘やかさず厳しく育てるべき」というのが松本の基本的な教育観なのだろう。賛否両論あるだろうが、一貫した言葉を持つ人間であるのは確かなようだ。
※文中の画像はamazonより遺書