彼らのその後を振り返る。
大ヒットした1998年放送の『GTO』
原作は、『週刊少年マガジン』で連載されていた同タイトルの漫画作品。GTOとは、“Great Teacher Onizuka”の略だ。
元暴走族のリーダーである鬼塚英吉が教師となって、問題山積みの荒れ果てた高校に赴任。いじめや暴力が多発する環境にあって自らもさまざまな問題を抱える生徒たちに、真正面からぶつかっていくという学園ドラマだ。
この漫画のドラマ化にあたり、主演・鬼塚を演じたのは反町隆史。生徒達と向き合い、ときにぶつかり合いながら、生徒だけでなく学園そのものをも立て直していく……というストーリーは、雑誌連載当初から若い読者の共感を呼んでいた。そのTVドラマ化ということで、大ヒットの予感はあった。
ふたを開けてみると、キャスティングの妙も相まってか、平均視聴率は1998年放映のドラマ作品の中でトップの28.5%。最終回は、なんと35.7%をたたき出した。
結婚した反町隆史と松嶋菜々子
それでは多彩な出演陣たちのその後を追ってみよう。
まず、現在放送中の『相棒』にも出演中の反町隆史。反町はこの『GTO』での共演がきっかけとなり、松嶋菜々子と結婚にいたっている。
松嶋の役どころは、有名私大文学部を卒業した英語教師というもの。
現在、二人の娘とともに、現在も幸せな夫婦生活を送っているようだ。
名優となった小栗旬
『GTO』出演当時は、まだ表情にあどけなさも残る10代の少年だった小栗旬。『GTO』では、同級生達から日常的にイジメを受けている“ひ弱な草食系男子”という役柄だった。劇中、耐えかねて学校の屋上から飛び降りようとしたこともあれば、服を脱がされ白いブリーフ1枚のみの姿でいじめられるシーンもあった。
そんな小栗だが、いまでは日本を代表する俳優のひとりにまで成長。
2005年放送のドラマ『花より男子』や、今年公開の『銀魂』など、様々な作品で活躍中だ。また、2010年には映画『シュアリー・サムデイ』でメガホンをとり、映画監督デビューも果たしている。
水樹ななこを演じた希良梨の現在
『GTO』では、クラスの中心的な生徒・水樹ななこを演じた希良梨。しかし最近、彼女はテレビで見かけることはほとんどない。
実は彼女、2000年に子宮頸癌のため、長期休業していたのだ。その後、台湾に活動の拠点を移し、台湾人の男性と結婚し、09年に第1子を出産している。
窪塚洋介がドラマに出演したい理由
そしてクラス一の天才で、教師イジメのリーダー・菊池を演じたのが窪塚洋介だ。
また、近年の窪塚はドラマに出演することがなくなった。これは本人の「20代前半のどこかのタイミングで、もういいかなって思ったんです。今後もやるつもりはないですね」「その時、ある現場でよりその不信感が強くなる出来事があって、俺の居場所はここじゃないなって思った」という意思のためである。
こうした現在の状況を踏まえたうえで、あらためて1998年放映の『GTO』を見てみると、意外な発見があるかもしれない。
(せんじゅかける)