多くの人たちから羨望の眼差しで見られる、華やかなプロスポーツの世界。しかし、現役時代に日の目を浴びずにひっそりと去っていく者が多いのも事実。


引退後は第二の人生、「セカンドキャリア」を歩むこととなるが、元Jリーガー・八十祐治は意外な道に進んでいる。
八十はJリーグのスタートとほぼ同時期の1993年、ガンバ大阪に入団。その後、数チームを渡り歩き、2000年に現役引退した。
その後、八十が新たなキャリアとして選んだ先は、サッカーとはかけ離れた場所。なんと法曹界だった。

元Jリーガー、弁護士を目指す


引退後に、人材派遣会社に勤務するサラリーマンになったものの、Jリーガーの世界のような華やかさがなかったためか、非常に物足りなく感じたという。

「このままでよいのか」と悶々とするなか、ふと思い出したのがサッカー選手時代に法的アドバイスを受けた弁護士の仕事。八十のなかでは、“プロとして常に緊張感をもって闘いに挑む”という点でサッカー選手と弁護士は同一線上にあったのだ。

4度目の挑戦で見事合格!


とはいえ、超難関の司法試験を31歳で目指すという挑戦は、無謀とも思えるほど困難なものだった。
当時、八十には家族がいたため、仕事を続けながら試験勉強を続けた。

努力はしたものの、2年間で2度試験を受けたものの、いずれも不合格だった。

「このままでは受からない」と危機感を抱いた八十は、仕事をやめて勉強に専念することを選択。妻の献身的な支えもあり、4度目の挑戦となった2005年、見事に合格。
現在は弁護士として、幅広い分野で活躍している。
(せんじゅかける)
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