カクテルが今後の日本酒の可能性を示す
日本酒をカクテルにしてしまうことに抵抗感を覚える日本人も多いかもしれない。しかし酒カクテルは、日本酒を飲み慣れた人が少ないイギリスにおいて、日本酒を広めるための画期的な試みになる可能性を秘めている。

その一助となるのが、酒カクテルアワードに参加したようなミクソロジストたちの存在だ。ミクソロジストとは、季節感や土地柄、バーやパーティーの雰囲気を意識しながら、テーマやコンスプトに合わせて材料を選び、カクテルを作り出す人たちのこと。「ミクソロジー」とは、「混ぜ合わせる」という意味の「ミックス」から派生した造語で、「ミックス学」もしくは「ミックス論」と訳せる。
ミクソロジストは、各種材料を混ぜ合わせてカクテルを作る専門家という意味で、近年同じカクテルを提供する職種でもバーテンダーと区別して使われることが増えてきた。一方で、バーテンダーは「客をもてなす」という基本理念にのっとり、客の要望に答えながら既存のレシピでカクテルを作り提供する職種を指す。時にはミクソロジストがオリジナルのカクテルレシピやシロップなどの材料を自作し、それをバーテンダーに提供することもある。
アルコール消費量が減少傾向にある日本において、各日本酒メーカーや蔵元にとっては海外市場への参入は免れなくなってきている。日本酒本来の、繊細な香りと味わいを広めることも大切ではあるが、まずはいかに日本酒への障壁を取り除き、その国の人々に受け入れてもらいやすくするのかが日本酒の世界進出への第一歩だ。「酒カクテルはイギリスで日本酒が広まるきっかけになるかもしれない」と岡田さん。参加したミクソロジストたちの酒カクテルにはそんな期待も込められている。
(ケンディアナ・ジョーンズ)
インド由来する名前のブッダ・バーに勤める中国系イギリス人が日本の酒とロシアのウォッカのカクテルを作ったとかもう滅茶苦茶だな
酒は呑んでも呑まれるな!