はあちゅう「告発はリンチ」に反論 #metoo めぐり荒れるネット世論
はあちゅうさん 公式ブログより。

ブロガーで作家のはあちゅうさんが12月21日、自身のブログに「#metoo はリンチではありません」という記事を掲載した。ハッシュタグ「#metoo」でのセクハラ証言に端を発した一連の騒動を巡って、ネット上では様々な意見が寄せられている。


はあちゅうさんのセクハラ証言


「#metoo」とは、アメリカの女優であるアリッサ・ミラノさんが、Twitter上で性的嫌がらせや虐待に「Me too(私も)」と声を上げるよう呼びかけたことから始まったムーブメント。この活動は世界中に広まり、「#metoo」というハッシュタグを添えてセクハラ被害などをTwitter上で告白する人が相次いだ。

この「#metoo」に背中を押されてはあちゅうさんは、12月17日に「BuzzFeed News」の記事で、電通勤務時代に岸勇希さんからセクハラを受けたことを証言。ネット上では賛同の声が上がり日本でも「#metoo」のムーブメントが過熱する一方で、一部からは「実名を出してネットニュースで告発するのはネットリンチ」「日本は法治国家なのだから、しかるべき機関で訴えるべき」との声もあった。

このような批判を受けて、はあちゅうさんは21日にブログを更新。「「『第三者への告発はリンチ』という考え方は自分が被害者になる可能性が全く想像できていないコメントではないかと思います」とコメントした。

その後も「『告発はリンチ』というなら、誰にも信じてもらえない、助けてもらえない状況を変えたいと個人が思い、行動しようとする時に社会の手を借りることは卑怯ということです」「裁判のような方法ももちろんあるけど、多くの人にとっては自分から遠い選択肢だろうし、いざ弁護士事務所に出向いてみると、これからかかる途方もない時間と金銭面での負担に心が折れてしまい、そんなことをするよりは自分が我慢したほうが楽、と思ってしまう人のほうが多いと思います」と訴えた。

「『告発しないで訴えろ』はあまりにも想像力が足りなすぎる」


ブログの内容についてネットでは「セクハラを訴えることは間違いなく正しいけど、実名告発をしたことに関してはもう少し説明が欲しい」といった声が上がった一方、「『告発しないで訴えろ』はあまりにも想像力が足りなすぎる」「告発はリンチじゃないし立場の弱い人間はネットでも何でもつかって公表するべきだろ」といった意見が寄せられた。
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