浜田の黒塗り騒動で思い出される、米国人から認められたノッチ・オバマ
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2017年の大晦日に放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 大晦日年越しスペシャル! 絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時!』(日本テレビ系)において、映画『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィを真似たダウンタウン・浜田雅功の「黒塗りメイク」が、物議を醸しています。



英メディアのBBCや米メディアのニューヨークタイムズなども取り上げる「国際問題」へと発展したのだから、ただごとではすみません。

そう思うと、アメリカ人から好意的に受け入れられ、果ては本人からのお墨付きまでもらったデンジャラス・ノッチのオバマ元大統領のモノマネは、すごかったと言わざるを得ません。


妻の助言で始めたオバマのモノマネ


“Meet the Japanese Obama”

シカゴの日刊紙「シカゴ・トリビューン」にこの見出しが掲載されたのは、2008年10月28日のことでした。
90年代半ばの『ボキャブラ天国』におけるプチブレイク以降、芸人としてイマイチパッとしなかったデンジャラスおよびノッチ。運命が変わったのは、2008年。バラク・オバマが大統領選挙期間中、自宅で寝ているノッチを見た妻が「オバマに似てる!」と確信。その姿を写真に撮り、嫌がる夫を尻目に無理やりノッチのブログに掲載したところ、アクセス数が急増。結果としてYahoo!ニュースのトップ面に掲載されるまでの関心事となったのです。
ちなみに、妻から言われるまで、国際ニュースに疎かったノッチは、オバマの存在を知らなかったといいます。彼にオバマのモノマネをやるよう猛プッシュしたのは、他ならぬ妻でした。「ナイナイの岡村さんがオバマのモノマネをする前にやらないと。岡村さんがやり始めたら、あなたできなくなるよ!」と説得されたのがきっかけだったとのこと。まさに内助の功です。


本人も「君はオバマだ!」と太鼓判


それから、オバマの扮装をしたノッチにたくさんの仕事が舞い込んだのは、ご存じの通り。2008年11月5日に放送された『悪魔の契約にサイン』(TBS系)では、オバマにアポなし訪問する目的で渡米。その際に、先述のシカゴ・トリビューンから「ジャパニーズ・オバマ」として面白がられて取材を受けたというわけです。その後、オバマへの謁見も達成。ガッチリと握手を交わし、にっこりとほほ笑んだオバマから「君はオバマだ!」と公認されたのだから、やはり、大したものです。


大きすぎる「黒塗り」の差


浜田のエディ・マーフィとノッチのオバマの違いは何かといえば、これはもう、黒塗りしているかしていないかに尽きます。オバマは、ケニア人の父とアメリカ白人の母との間に生まれました。そのため、黒人としてはわずかばかり、スキンカラーが明るめです。ということで、日本人・ノッチは、余計な小細工をせずとも本人に似ていたのであり、それゆえ、アフリカ系アメリカ人の方から反感を買うこともなく済んだのでしょう。

ネットを介して良いことも悪いことも瞬時に世界中へ発信されてしまうこのご時世。浜田とノッチの事例は、今後、日本人が黒人のモノマネをする際に留意すべきポイントが分かるケーススタディとして、参考にされ続けるのではないでしょうか。
(こじへい)
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