
東京ガス新宿ショールームで、「パッチョ原画展」が開催されています。

パッチョといえば量感のあるお尻がチャームポイントの、東京ガスの企業キャラクター。パッチョは火の国の王子で、顔のパーツが漢字の「火」の字。からだの青い色は、ガスが正しい燃焼をしている時の炎の色を表しているのだとか。
電力自由化に伴い、2016年から電力販売を開始したタイミングで加わった電気の国の王子・電パッチョもいい感じのお尻の持ち主のようです。原画展開催の機会に、火ぐまのパッチョが尻推しになった経緯を東京ガスに聞いてみたいと思います。
――早速なのですが、パッチョを尻推しのキャラクターにしたきっかけを教えてください。

高橋さん「パッチョは尻推しではないんです」
――え? そうなんですか!? 火ぐまのパッチョが登場したのは2005年ということですが、最初からこういう丸みのあるお尻をしていたんでしょうか?
高橋さん「はい。最初からプリっとしたお尻をしていましたね。こちらも参考にどうぞ。以前の会社案内の冊子で、ガスがどのようにしてご家庭に届いているかをパッチョが解説役で登場しています。現在この会社案内の冊子はありませんが、好評だったのでパッチョ・サイトで内容を公開しています」

――『パッチョ、じぶんさガス(自分探し)のたび。』。ダジャレですね。


――ちなみに、CMやアニメーションで登場する時にパッチョが足の間から覗きながら移動する動きがありますが、これはいつからあるのでしょうか?
高橋さん「パッチョが誕生した頃からやっているポーズです。当初からお尻がかわいいとの声を多くいただいており、ファンサービスの一つとしてプリッとさせることはありますね」
――なるほど。ちなみにパッチョは着ぐるみもあるんですね。
高橋さん「社会人野球の都市対抗野球大会の応援団として登場することもあって、けっこうアクティブに踊っています。着ぐるみが登場するとお子様連れの方が、一緒に写真撮影を希望されることもあります」
――こういう場でも活躍していたとは!
原画展には、CMの資料も
新宿ショールーム1階にある展示会場では、過去のカレンダーの原画と、CM「パッチョのゆる〜くいこう!」シリーズのイラストが、合わせて20点ほど展示されています。「パッチョのゆる〜くいこう!」シリーズのパッチョのプリッとした動きを大型モニターで見られるのも楽しいですね。


――原画展の反響はいかがですか?
本田さん「1月13日にスタートして、女性やお子様連れのご家族を中心に週末の13日と14日の二日間だけで1,700人の方に来場していただきました」
――パッチョが若者に人気のゆるキャラだということが分かります。原画展の開催はパッチョが登場して10年以上経ってからというのも意外なのですが、きっかけはなんだったんでしょうか?
本田さん「初の開催は、東京・豊洲にある『がすてなーに ガスの科学館』で昨年行われた東京ガスのガス展2017です。毎年一回、ガス展という感謝祭を行っていまして、原画展はその企画の一つでした。力作揃いのパッチョの原画がたまってきていたので、いずれタイミングが合えば開催したいと思っていました。ダーマトグラフという画材を使って描かれた原画の微妙なグラデーションや独特の筆致は、プリントでは伝わりにくくもったいないと思っていたんです」

――パッチョのからだの青も1色ではなく何色か使われていて、背景も複数の色を何層かに塗り重ねた複雑な色合いで。これは原画で見ないと分からないかもしれません。これらの作品を展示する際にこだわったことはありますか?
本田さん「ガラスのカバーをつけず、手描きの温度感が伝わるようにしています」
――原画展は豊洲、横浜と巡回して新宿に来たわけですが、新宿会場のみの展示はありますか?
「昨年、10月末に家庭向け電気販売の契約件数が100万件を達成し、100種類のポストカードの中からどれか一枚を、ご契約頂いているお客様に感謝のお手紙として発送しました。そのハガキのイラスト全100種類を4枚のパネルにしたものは当会場からです。全100種類のイラストはホームページでもご覧頂けます」

――最後に、原画展を開催して感じられたことを教えてください。
本田さん「パッチョの人気を改めて確認できました。東京ガスの顔として活躍の場がもっと広がるといいなと思います」
高橋さん「パッチョのデビュー当時からファンでいてくださる方もいらっしゃいます。これからも企業の顔としてお客様と楽しいコミュニケーションをとってくれると嬉しいですね。パッチョはいたずらっ子なので、『可愛い』と言ってもらうとついプリっとさせてしまうかもしれません(笑)」
パッチョが、尻推しか尻推しじゃないかなんてこの際どうでもいいんじゃないでしょうか。原画展の開催は1月25日まで(24日は新宿ショールーム休館のため、原画展をご覧いただけません)。ユーモアたっぷりのイラストを原画でずらりとまとめて見られるのは、展示会ならではの体験です。
(石水典子)