じわじわ“芸人の店”アピールをし始めたX-GUNさがねの店が、ちょっと面白い
「外にいるより あたたかい」の垂れ幕とさがねさんの笑顔が目立ちます。

芸人のプロデュースするお店や、集う店が比較的多い、東京の中野・渋谷・新宿界隈。
都営大江戸線西新宿五丁目駅付近に、2014年2月10日、オープンした串揚げ屋がある。

その名も「嵯峨根家」。

開店当初はX-GUNさがねの店と掲出していなかった


名前を見て「さがねって? あの芸人のさがね?」とピンとくる人もいるだろう。オープン時には通行人が店名をチラチラ気にする様子が見られ、店頭に置かれた花輪に芸人の名前を発見して「やっぱりX-GUNさがね正裕の店だった」と確認するパターンが多かった。

その時点では「あれ? さがねって、あの?」くらいで、芸人の店であることは表向きにはわからなかった。
しかし、それが次第に変化し、「X-GUN」という言葉を店頭の掲示に出したり、テレビ画面のキャプチャのような顔出し写真も貼られるようにもなった。

と思ったら、とうとう最近では店先に大きな垂れ幕が掲げられ、そこにさがねの顔写真と、こんなキャッチコピーが。

「入ってみよう 外にいるよりあたたかい」

寒い時期には「外にいるよりあたたかい」はあまりに当たり前で、雨風凌げる最低限の環境のように思えるし、初夏のような陽気の日もある今となっては、「外にいるよりあたたかいのは嫌だなあ」とも思う。
なんとも尋常でないほどの低姿勢ぶりではないか。


本人を直撃してみた


それにしても、なぜ最初は謳っていなかった「芸人・さがねの店」をじわじわと段階を追って明らかにしたのか。
ご本人・さがね正裕さんを直撃した。

「オープン時には、あえて名前を『よし!出そう!』とも思わなかったし、『出さないでおこう』と思ったわけでもないです。ただ、この店名ですから。それに、店に入れば、中には『ボキャブラ天国』でもらった座布団など飾ってましたので、もともと僕の店ということをわかっている人もいれば、中に入って『あれ?』と気づく人もいて、それもわからずただ食べて出ていく人もいました」

ご本人的には、もともと伏せていたわけでもないので、芸人の店と気づかれたくて、徐々にアピールを始めたわけでもないよう。


じゃ、例の垂れ幕を始めたわけは?
「店長さんの意向で、僕の顔出しの垂れ幕を出したいと言われたんですよ。意外と(芸人の店と)わからずに入ってくる方が多いということで。僕は『全然良いけど、それでお客さんが来ることにはつながんないよ』と言ったんですけど」

垂れ幕の反響はどうだったのだろうか。
「外を歩いてく子どもたちに、指さしてキャッキャキャッキャ笑われましたよ(笑)。恥ずかしかった…(苦笑)」

4月中旬の今、「外にいるよりあたたかい」は、あまり魅力的なキャッチコピーではない気もするが、「今のところは変える予定ありません」とのこと。

最後に、さがねさんのおすすめメニューを聞いてみると…。
「串揚げの『天使のエビ』ですね。エビがとにかく大きくてプリプリなのが特徴で、調理の際に頭をとって、味噌は残して揚げるので、味噌がからんで、めっちゃ美味しいですよ」

週に何日かは、さがねさんご本人が店にいる日もあるそうなので、「ボキャブラ」好きだった人などは足を運んでみると良いかも。
(田幸和歌子)
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