高橋優 『プライド』発売 「自分のスタンスで詞を書き、一番楽しいスタイルで曲を作る」/インタビュー1
撮影/キムラタカヒロ

■高橋優/シングル『プライド』インタビュー(1/3)

合計で8万人を動員した『高橋優 LIVE TOUR 2017-2018「ROAD MOVIE」』を今年4月に終わらせた高橋優。そのツアー中に作詞や作曲を手がけていた楽曲などを収めた19枚目となるシングル『プライド』を5月30日に発表する。
表題曲はNHK Eテレアニメ『メジャーセカンド』のエンディングテーマでもあり、すでに耳にしているファンも多いはず。カップリングも含め、今回のシングル制作に関してはもちろん、ツアーのこと、そして9月に行なう『秋田CARAVAN MUSIC FES 2018』への意気込みなども聞いた。
(取材・文/長谷川幸信)

ツアー中に作ったからこそ出てきた、投げかける言葉

――優くんにとって最大規模になった『高橋優 LIVE TOUR 2017-2018「ROAD MOVIE」』を成功させました。その手応えや、未だに覚えている強烈な出来事などはありますか?

高橋:手応えはもちろんあったし、ツアー中の自分の日々というのはある程度、ずっと張り詰め続けていて。その張り詰めていたものが緩むことなくこのままいきたいなって。このツアーが終わったから一段落している気持ちと、ツアーがあったからこそ、上乗せでもっと自分に課せられるものがいっぱいあるなと思っていますね。
ツアー中の強烈な思い出に関しては、バンドのメンバーと温泉に入る機会が多かったんですよ。山口県だったかな、ホテル内の施設に露天風呂があったんです。屋上に風呂があると。時期も冬だったので、雪が降っている中での露天風呂という、すごく素敵なシチュエーションでもあったんですよ。僕はツアー中に禁酒してたんだけど、バンドのメンバーは酒が入ってるから変なテンションになっちゃって。降ってくる雪を食べるのが楽しくなっちゃったらしく(笑)。
30~40過ぎのおっさん達が、全裸で空を見上げながら口をパクパクさせるという衝撃の図が(笑)。
高橋優 『プライド』発売 「自分のスタンスで詞を書き、一番楽しいスタイルで曲を作る」/インタビュー1
撮影/キムラタカヒロ

――地獄絵図とも呼べそうな(笑)。

高橋:僕らの中では「中2の夏休み」というタイトルが付いてたんですよ。

――無邪気すぎるノリだから。

高橋:そう、中2の夏現象がこのツアーではけっこう多かった。バンドのメンバー同士でバカなことをやるっていうのが(笑)。


――長いツアーをやると、そういうノリになりがちですよね。すぐにでも次のツアーをやりたい気持ちですか?

高橋:そうですね! ツアーは精神面でもフィジカル的にもいいんですよね。歌を聴いてくれる人達が目の前にいてくれることは、僕が求めている最高のシチュエーションなので。せっかく観に来てくれた人達の前で、僕はどれぐらいのことができるか。その作り方もいくらでもあるなって、このツアーの中でも感じていたんですよ。だから37本ライブをやっても課題は残るし、すごくいい勉強にもなった。
それに、かなり健康的なまま終われたなって。身を削るというよりも、常に鍛えながらやっている感じでした。

――ライブを観ていても、すごくポジティブなエネルギーが溢れ出ていて、観終わって、しっかり前を向けるような感じになったんですよ。勇気づけられたという。
高橋優 『プライド』発売 「自分のスタンスで詞を書き、一番楽しいスタイルで曲を作る」/インタビュー1
撮影/キムラタカヒロ

高橋:あっ、嬉しいですね。今回のツアーは、昨年出させてもらったシングルと、デビューしてから7年間にリリースしてきた作品から選曲したセットリストだったんです。
ここ近年の楽曲だけではなかったんですね。つまり、もともとあったものが逆に露わになった感じかもしれないですね。それに僕もライブをやると勇気づけられてますよ、歌を聞きに来てくれる人達から。

――5月30日に発表するニューシングル『プライド』は、ツアーからの繋がりも感じました。歌に宿っているメッセージに。

高橋:表題曲「プライド」は、ツアー中にNHK Eテレのアニメ『メジャーセカンド』のエンディングテーマのお話をいただいて、ツアー中に書いて、そしてツアー中にレコーディングもしました。
『メジャーセカンド』は野球の漫画なんですけど、野球を超越して、自分の人生とリンクする部分も多いなと思って。だから歌詞のテーマを見つけたり、歌詞を書くことに、あまり長い時間は掛からなかったです。

――それに野球といえば、昨年、高校野球応援ソング「虹」も書いたじゃないですか。

高橋:「虹」を書かせてもらった時に思ったんですけど、人間、どこか根っこのところで思うことは似ているんじゃないのかなと。9人の選抜メンバーに選ばれなかった時の悔しさは、もしかしたら自分の中にもある悔しさと似ているところがあるかもしれないし。思うように球を投げられなかったことは、もしかしたら思うような歌詞が書けなかったとか。気持ちの根っこのところは似ているなって意味では、『メジャーセカンド』も勝手にシンパシーを感じているところはあります。
高橋優 『プライド』発売 「自分のスタンスで詞を書き、一番楽しいスタイルで曲を作る」/インタビュー1
撮影/キムラタカヒロ

――「プライド」の歌詞は、自分というより相手に向けてバシバシと投げているのも印象的ですが?

高橋:「プライド」で歌っている内容は、デビュー当時からもしかしたら大きく変化していないような気がしているんです。路上ライブをやっていた頃に近いかなと思ったりもしているんですよ。あと明確に相手に向かって歌うのは、ツアー中に書いたからかもしれないです。さっきおっしゃっていただいた前向きになってもらえるっていうのは、すごく嬉しいことだし。明日からまた頑張ろうと思えるのも、すごく嬉しい。今回のツアーでライブの終盤では、わりと僕もそういう気持ちになっていたんですよね。よっしゃー、次に向かって行くぞって。そういう気持ちでステージを降りるという。あの精神状態をずっと持ったまま、この「プライド」の制作に取り掛かったので、投げかける言葉が出てきたというか。自分の内に向いた言葉ではない歌になったかもしれないです。あと、ライブで歌うことをすごく意識しながら書いたってところもあります。セットリストのこのへんで歌いたいなとか、勝手に一人で考えて曲作りするのも好きなので。

――インタビュー2へ




≪イベント情報≫
【秋田 CARAVAN MUSIC FES 2018】
公演日:2018年9月1日(土)、9月2日(日)
会場:秋田県仙北市・田沢湖生保内公園野球場
時間:10:00開場 / 12:00開演 / 18:00終演予定
チケット:
・1日券(ブロック指定)¥8,640
・2日間通し券(ブロック指定)¥15,780
・学割 / 1日券(ブロック指定)¥4,320
・学割 / 2日通し券(ブロック指定)¥8,000
※学割は中学生から高校生の学年にあたる方が対象。入場時に身分証提示
※小学生以下無料(要保護者同伴)
※入場年齢制限無し(小学生以下無料 / 要保護者同伴)
※1公演日につき1人4枚まで
問い合わせ:キョードー東北(TEL.022-217-7788 / 平日10:00-19:00、土曜10:00-17:00)

高橋優 オフィシャルサイト
高橋優 掲載記事一覧
excite music official Twitter
excite music official Facebook
excite music official YouTube channel