寿退社した夜、一方的に婚約破棄されたさやか(波瑠)。
最終話ざっくりあらすじ
さやか(波瑠)は柏木祐一(吉沢亮)に「私やっぱり行けない」と告げる。
自分は祐一が思ってるような強い人間ではないということ。仕事を続けたいということ。
さやかがようやく彼の前で取り繕うことをやめ、正直になった瞬間だった。
「俺たち一回考え直そう」と、結婚はいったん保留になる。

riz海外版のスポンサーとして、柏木コーポレーションが内定していた(祐一の父の会社)。
宇佐美編集長(伊勢谷友介)はさやかにパーティに来るように命令。
祐一はこの日父にインド行きを認めてもらおうと決心していたが、父は猛反対。パーティ中にもかかわらず、祐一を怒鳴りつける。
さやかにも「なにもかも失って、自殺を考えたこともある。
さやかはロビーで祐一に別れを切り出す。

イラストと文/まつもとりえこ
一部始終を見ていた宇佐美編集長。
「挑戦者はいかなる理由にも邪魔されるべきじゃない」と、柏木社長のいるパーティ会場に乗り込む。
「周りから無理だと笑われても、一歩踏み出して世界を変えた日本人だっているんだ」
「あんたも本当はわかっている。自分の会社を守ることだけがあんたの役割じゃない。これからの日本を支える人材を育てることがあんたたちが生きてきたことの価値じゃないのか!」
「無礼だぞ!」
つまみ出されそうになりながら、宇佐美がさやかに伝える。
「黒木、よく聞け。お前は今、この瞬間からどんな選択をしても良いんだ。
お前がどんな家で生まれたとか、どんな人生を送ってきたとか、男だとか女だとか、年はいくつだとか、そんなことは関係ない。
最後は自分がこれからどうあるべきか。
大切なのはどんな選択をするかじゃない!自分が選択した人生を、強く生きるかどうか。ただそれだけだ!」
さやかは祐一についていこうと決意を固める。
不安はたくさんあるけれどひとつひとつ乗り越えていけばいい。
和也と婚約中だったころのさやかはこんなに強くはなかった。エリートの彼を頼るつもりで寿退社していたのだから。
祐一とはこれからどう生きていきたいのか真剣に考え、話し合い、結婚を決めた。

ラストは挙式のシーン。さやかのドレス姿を見る母の眼差しが優しい。祐一の父母もふたりをあたたかく見守る。
母がベールを下ろし、宇佐美とヴァージン・ロードを進み、祐一のもとへ一歩一歩、進んでいく。
花嫁のベールには魔除け、ヴァージン・ロードには花嫁のこれまでの人生という意味がある。
宇佐美はこの半年で、さやかを大きく成長させた。付き合いは短いが、ヴァージン・ロードをいっしょに歩くのにふさわしい。
(ちなみにドラマに限らず、理由がある場合は「父と歩く」という慣習にとらわれる必要はないそう。
《さまざまな理由でお父さま以外の方とヴァージン・ロードを歩かれる方は少なくありません》参考・安部トシ子「結婚のバイブル」)
さやかがウエディング・シューズとして履いているのはクリスチャン・ルブタン。
第9話で「お前が本当に結婚できたら買ってやる」と約束し、ほんとうにプレゼントしてくれたのだ。
ドラマのオープニング映像にも、原作の表紙にも描かれている「靴」。
さやか=シンデレラ、祐一=王子さま、宇佐美=ガラスの靴を差し出す魔法使いのようだった。
(イラストと文・まつもとりえこ)
【配信サイト】
・日テレオンデマンド
・TVer
・Hulu
「サバイバル・ウェディング」(日本テレビ系列)
出演:波瑠 吉沢亮 高橋メアリージュン ブルゾンちえみ 前野朋哉 風間俊介 須藤理彩 生瀬勝久 財前直見 荒川良々 伊勢谷友介 ほか
原作:『 SURVIVAL WEDDING(サバイバル・ウェディング) 』(文響社) 大橋弘祐
脚本:衛藤凛
音楽:木村 秀彬 『 ドラマ「サバイバル・ウェディング」 オリジナル・サウンドトラック 』
主題歌:C&K 「ドラマ」
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:鈴間広枝 大倉寛子
演出:佐藤東弥 小室直子 水野格
制作協力:AXON
制作・著作:日本テレビ