
PayPay(ペイペイ)というキャッシュレス決済ができるスマホアプリを知っているだろうか。アプリをダウンロードしてQRコード、もしくはバーコードで決済するもので、2018年6月にヤフーとSoftBankの両者が、キャッシュレス決済の普及を目的に合同で始めた。
お得な「100億円あげちゃうキャンペーン」とは

同キャンペーンは、12月4日に始まったもので、PayPayの利用額の20%が、翌月に「PayPayボーナス」として戻ってくる。1カ月のボーナス還元額の上限は5万円相当なので、25万円分までの利用に高還元率が適応される。しかも、40回に1回の確率で支払額の全額(最高10万円相当まで)が還元されるというキャンペーンも同時に実施されている。Yahoo!プレミアム会員なら当選確率は20回に1回。ソフトバンクとY!mobileユーザーで、定められた設定を行えば、なんと10回に1回全額還元されるというから驚きだ。
そのため期待度がかなり高く、12月3日の夕方にはアクセスが集中し、一時的にシステムがダウンしてしまったほどの人気ぶりを見せている。また、これまでは利用店舗が居酒屋等に限られていたが、同キャンペーンを機に利用できる店舗が拡充。12月4日には全国のファミリ―マートやビックカメラなど、12月17日にはミニストップやヤマダ電機、松屋など、多くの人が利用する店舗が利用可能になる。

このキャンペーンは2019年3月31日までということだが、還元額が100億円に達したら早期に終了する可能性があるということだ。これほどのキャンペーンはなかなかないので、クリスマス、年末年始、新入学と出費が多くなるこの時期、興味がある人は多いだろう。
利用はビックカメラがお得
PayPayは、こまごまとコンビニなどで利用することもよいが、注目したいのはビックカメラでの利用だ。ボーナス時期に始まった今回のキャンペーンに加え、12月1日からの新4K放送の開始、またクリスマスシーズンであるというということで、4Kテレビや大型家電への買い替え、Apple製品やゲーム機の購入に利用しようと考える人が多いようだ。
同じ買い物をするのでも、お金が戻ってくるというのなら利用しない手はない。家電など比較的高額な買い物であれば、上限いっぱい利用できる可能性もある。しかも、ビックカメラのポイントも8%つく(通常は10%)ということも見逃せない。つまり、合計で28%も還元されるのだ。
ただし、利用時の注意として、税込3万円以上を利用する場合は、本人確認書類(免許証やマイナンバーカードなど)の提示が必要になる。
多少面倒だと感じるかもしれないが、運転免許証を持っているなら常に携帯している人も多いだろうし、そこまで大きな問題ではない。家電のみならず、子供へのクリスマスプレゼントとしておもちゃ、ゲーム、お酒類などビックカメラで取り扱っているものはすべて対象であるから、大いに活用したい。
ただ、キャンペーンだからと言って不要なものを無理に買うことは単なる無駄遣いで終わってしまうので、還元狙いでお金を使うことには注意してほしい。
PayPayに紐付けるカード次第でポイントの三重取りも可能
ビックカメラでのお得度を聞くと、まだ知らなかったという人は始めたいと思うだろう。その始め方だが、多少面倒くさい部分はあるが難しくはない。アプリをダウンロードして、登録を始めるだけだ。Yahoo! JAPAN IDを登録している人であれば、よりスムーズに始められるだろう。
チャージをするのに、銀行口座から入金したい場合、Yahoo!マネーの登録も必要になのが少し面倒かもしれないが、ここをクリアするとあとは便利だ。クレジットカードを紐づけておくと、PayPayを通してそのカードからの支払いが可能だ。登録可能なブランドはVisaとMasterCardだけだが、対象ブランドのカードであれば、クレジットカードだけではなく、VisaデビットカードやKyashのようなプリペイドカードでもOKだ。
還元率2%のKyashと紐づけておけばポイントの二重取りができるし、そのKyash自体をデビットカードからの自動チャージ機能を利用する設定にしておけば、三重取りも可能となる。ただし、Kyashは1日の決済の上限額が5万円であるため、その点は気を付けておきたい。
筆者の場合、日常使いが主なので、まずPayPayをKyashと結びつけ、さらにKyashを住信SBI銀行のデビットカードの自動チャージで利用している。そうすると、合計3.1%の還元率を実現できる。
PayPayはキャンペーンが終わると還元率が通常の0.5%に戻る。キャンペーン終了後も、高還元率かつ即時決済の仕組みを作ることが可能であるので、お手持ちのカードの還元率を組み合わせつつ、どうするとよりお得に活用できるか検討しながら、PayPayを利用することも、良いのではないかと思う。
さまざまなキャッシュレス決済の方法が出てきておりそれぞれ一長一短ある。選択肢が増えていることは好ましいことだ。自分に合うものを比較検討して、活用したい。
(横山光昭)