
ダウンタウンの松本人志さんが、NGT48・山口真帆さんの暴行被害を取り上げる中で、HKT48・指原莉乃さんに枕営業を匂わせるような“ネタ”を投げかけた。ネット上を中心に批判が巻き起こっており、タレントの小島慶子さんは、「時代の流れ見えてなさすぎだよ」と苦言を呈している。
指原「何言っているんですか?」
1月13日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」では、昨年12月に山口さんが新潟市内の自宅に押しかけた男2人に暴行された事件について取り上げた。指原さんは、「今回一番の問題だと思ったのは、誰がトップなのか、誰が仕切っているのか、私ですらわからない状態なんです。運営側のコメントも誰の名前も顔も出ず、誰が書いているのかわからないものを中途半端に出した。こういうときに誰がコメントを出すのか、誰が最初に動くのかを仕切らないと」などと運営側が抱える問題点を指摘していった。
社会学者の古市憲寿さんが「指原さんが運営に回ったらいいんじゃないですか」と提案すると、指原さんは、「今回のことがあって余計に『運営とメンバーの間に立つ人間が少なすぎる』と考えたので、そのケアはこれからもしたい」と言った上で、「現状は偉い人たちが仕切って何もできない状況じゃないですか。あれだけの人数に少ない運営なので、私が立っても何もできないと思う」と語った。すると、隣に座る松本さんが「それはお得意の体を使ってなんかするとかさ……」と発言。指原さんは「何言っているんですか? ヤバ……」と返した。その後、松本さんは、「違うよ、指原への期待がこれだけ大きいということ」と語っていた。
生放送ではないのにカットされていない
ネット上では、松本さんの発言に対して、「冗談でもセクハラは許されない」「『お得意の』はセクハラだし名誉毀損」「女性が暴行被害にあった事件を取り上げる中でセクハラするなんて」「茶化していい問題じゃない」といった批判が噴出。松本さんの発言をBPO(放送倫理・番組向上機構)に通報するよう呼びかける動きも起こっている。
批判の声をあげているのは、一般のTwitterユーザーだけではない。タレントの小島慶子さんもTwitterで「こんなのもうやめようよほんとに。時代の流れ見えてなさすぎだよ」と苦言を呈した。
また、セクハラ問題に詳しい弁護士の太田啓子さんもTwitterで、「これだけの事件についてこんな最低のコメントをする松本氏を今後も起用し続けるメディアはそのメディア自身セクハラを理解してないんだなともう絶対信頼できない。こんな放言してきてても起用してるからつけあがらせてきてるんじゃん番組側も」と怒りをあらわにつづっている。
脳科学者の茂木健一郎さんは、1月14日にブログを更新。自身も「ワイドナショー」に出演したことのある立場から、同番組は生放送ではなく、スタッフが編集した上で放送されているものだと証言して、「今回の松本さんのご発言が放送されたら、どういう反応があるか(というか、ご発言自体がどういう風に受け取られるか)は、想像できたはずじゃないかと思う。それでも、編集で残して放送したということは、ひょっとしたら、番組のスタッフの感覚と、世間の感覚が少しずれてしまっているということではないだろうか」とつづっている。
指原「松本さんが干されますように!!!」
松本さんとしては、番組の雰囲気がシリアスになりすぎていると判断したため、何度も共演経験のある指原さんをイジッて、ひと笑い起こそうと判断したのかもしれない。「いつもの松ちゃん」「笑いに変えようとしただけ」と松本さんを擁護する意見もあるが、女性に対する暴行被害、そのような事件をなくしたいと願う女性の意見を笑いに変えることによって一体何につながるかは疑問だ。Twitter上では、「そこまで笑いに変える必要があるのか」といった声もあがっている。
なお、騒動になっていることに気づいてか、指原さんは1月15日に「松本さんが干されますように!!!」と絵文字付きでツイート。
(原田イチボ@HEW)