コメディーといっても、日本の作り手は感動の物語や人生訓なんかを付け加えがちだが、このドラマにはそれがない。美味しそうな料理とドタバタと石原さとみがいればそれでいい。そういうドラマである。佐々木倫子の原作がそうだから仕方ない。ただ、原作が持っている「味」をどう再現するかが問題なのだが……。
第2話の視聴率は9.2%。けっこう踏ん張ったと思う。

食べてみたい「ミッドナイトランチ」
「シェフは弱気になると味が薄くなるのよ」
2話でフィーチャーされていたのは、シェフの小澤(段田安則)。かつて三つ星レストランに勤めていたこともある小澤には、ある不吉なジンクスがあった。それは、彼がかかわる店はすべて何らかの理由で潰れるというものだ。
そして、自信がなくなると、たちまち塩の量が減ってしまい、料理の味にパンチがなくなってしまう。腕はたしかで、料理も美味しい。だけど、味が薄い。そのことにオーナーの黒須加名子(石原さとみ)は大いに不満を抱えていた。
なぜなら、彼女は自分が客として美味しいフレンチを食べたいと思っていたから。あと、まかないも。
小澤が自信を失っている理由はハッキリしていた。店に客が少ないのだ。予算面でもさまざまな制約を課せられて、小澤はますます自信を失っていく。名優・段田安則は中年男のしょぼくれた状態とバリバリの状態(中年男のバリバリだからたいしたことはない)を見事に演じ分けていく。
がんばって2話まで観たけどもう胸焼けが。志尊の役もちょっと無理。
石原よりも深田のドラマのほうが面白い