
自称「日本一の詐欺師」の枝村真人(エダマメ)は、浅草で白人男性から金を騙し取ろうとするが、逆に騙されて金を取られてしまう。ローラン・ティエリーと名乗るそのフランス人も同業者だったのだ。警察に追われていた枝村は、リベンジのためにもローランに同行し、ロサンゼルスへ高飛び。映画プロデューサーでもあるハリウッドマフィアのエディ・カッサーノを相手にした巨額の詐欺を手伝うことになった……。
『リーガル・ハイ』『コンフィデンスマンJP』などの実写作品で知られる人気脚本家の古沢良太が初めてテレビアニメの脚本を担当した『GREAT PRETENDER』。
Netflixでの先行配信に続き、7月からはテレビ放送もスタート。古沢の描く魅力的なキャラクターや、次々と予想を覆していくコンゲーム、『進撃の巨人』『甲鉄城のカバネリ』のWIT STUDIOが作り出すハイクオリティな映像などで大きな注目を集めている。
そこでエキレビ!では、古沢良太にロングインタビュー。先日放送された第5話までで描かれた最初のエピソード「CASE1 Los Angeles Connection」の内容も振り返りながら、本作が生まれた経緯やメインキャラクターたちについて語ってもらった。
ネタバレも含むので、本編をまだ観ていない人は、第5話までを観た後に読んでほしい。

詐欺師の物語は、脚本家的にはチャレンジしがいのある題材
──本作の企画は、WIT STUDIOの和田丈嗣プロデューサーが古沢さんに「一緒にオリジナルアニメを作りましょう」とオファーしたことから始まったそうですね。最初に和田さんに会って、その話を聞いた時の率直な心境を教えてください。古沢 それ以前にも何度か(他社から)アニメに関するお仕事のお話をいただいたことはあったのですが、なかなかタイミングが合いませんでした。だから、今回も最初は、一応、お話を聞くだけは聞いて、将来のための繋がりだけでもできたらいいなぐらいの気持ちでお会いしたんです。それでいつか、タイミングとか、やりたい企画や内容が合致した時にやれたらいいなと思っていました。でも、そういう話ってだいたい、いつの間にか連絡も無くなったりして、実現しなかったりするんですよ。
──自然消滅しがちなのですね。
古沢 でも、和田さんはその後もけっこう根気強く連絡をくれて(笑)。手紙をくださったこともあったし、時々会っては世間話をしたりしていました。そのうち、だんだんと書いてみようかなという気持ちになっていったんです。
──コンフィデンスマン(詐欺師)という題材は古沢さんから提案したそうですが、詐欺師を主人公とする物語のどのようなところに魅力を感じたのか教えてください。
古沢 ピカレスク的なヒーローって昔からたくさんいますが、最後はだいたいアクションで決着がつくじゃないですか。でも、詐欺師の場合、頭脳を使って相手を陥れることになる、そこが脚本家的にはチャレンジしがいのある題材だなと。でも(それを書くのは)難しいだろうとも思っていて(笑)。やりたい気持ちと、止めておいた方がいいだろうという気持ちの間でずっと揺れ動いてるような感じでした。