アメリカ大統領選挙　ジョー・バイデン氏の勝利が確実に

2020年11月08日(日)03:30

現地時間の11月3日に行われたアメリカの大統領選挙で、民主党のジョー・バイデン氏が勝利すると、CNNやFOXなどの現地メディアが報じた。今後実施される選挙人による投票を経て、バイデン氏が第59代の大統領に就任する見通し。

開票後から接戦を続けていたバイデン氏と現大統領のドナルド・トランプ氏。激戦州と言われたフロリダ州などでトランプ氏が相次いで勝利したが、ニューヨーク州などの西海岸とワシントン州などの東海岸ではバイデン氏が相次いで勝利。バイデン氏の得票数は元大統領のバラク・オバマ氏を抜き、アメリカの大統領選挙において最多を記録している。開票作業は日をまたいで行われ、現在も継続中。

今回の大統領選を巡っては、新型コロナウイルスの感染予防対策として郵送などの方法を含む期日前投票が推奨され、投票日までに1億人以上が投票を行ったという。郵送での期日前投票は民主党支持者が多く利用したとされ、共和党優勢の州で民主党が追い上げを見せる「赤い蜃気楼」現象が発生。ミシガン州などではバイデン氏が逆転勝利を収めるなどした。

ソーシャルメディアでは陰謀論などに対する対策も従来より強化され、Twitterでは引用リツイートを推奨、Facebookでは陰謀組織の「Qアノン」が集うコミュニティを削除するなどした。一方、YouTubeでは「トランプ氏が勝利」の広告が掲載され続けるなど、インターネットが普及した現代ならではの課題も残った。

選挙結果はアリゾナ州、ネバダ州、ジョージア州、ノースカロライナ州、ペンシルベニア州、アリゾナ州などで日をまたぐ形で集計が行われ、その間にはトランプ陣営が集票を取りやめるよう裁判所に提訴するなどの混乱も見られた。トランプ氏はこれまで、状況次第で法廷闘争に持ち込むことなどを明言し、敗北を認めない姿勢を貫いている。バイデン氏は日本時間の午前10時から演説を行うと予告している。