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『先生を消す方程式。』最終回 演技巧者たちによる土曜深夜のドラマの解放区『せんけす』

『先生を消す方程式。』最終回 演技巧者たちによる土曜深夜のドラマの解放区『せんけす』
イラスト/おうか

※本文にはネタバレがあります

キスシーンがすべてを浄化『先生を消す方程式。』最終回

『先生を消す方程式。』(テレビ朝日系 / 毎週土曜よる11時〜)最終回は、前野静(松本まりか)にフランス人形のような衣裳を着せて学校にやってきた頼田朝日(山田裕貴)の授業からはじまった。

【前話レビュー】口あんぐり。このドラマはこれまでの田中圭を消す方程式。に挑んでいるのではないか

スピンオフならぬフライングドラマ『頼田朝日の方程式。―最凶の授業―』で授業の予行演習をしてきた成果がついに。

高校生のとき、いじめられっ子だった朝日が、親切にしてくれた教師・静を慕うあまり、彼女を階段から突き落として昏睡状態に陥れた詳細を説明。

勇気―正気=恐怖

もっともらしい方程式を提示して、静にある種の陵辱をしながら(ソフトにしてあるけど陵辱以外の何ものでもない)、義経(田中圭)をいじめ抜く。静に「キスしちゃった」とか言って、義経の神経を逆なでする。

でも義経は、

人生×愛すること=地獄

という方程式で、朝日に対抗。

恐怖 VS 愛

恨んでない、「愛してる」と刀矢(高橋文哉)、弓(久保田紗友)、薙(森田想)、力(高橋侃)たちに語りかける義経。どんなことをされても生徒たちに向き合って、愛をもって接する。それは静に教わったことだった。一部色違いの床面で土下座までする(色の違ってるところでやる意味あるのか最後まで謎)。

明らかに異常な朝日、渾身の愛の義経。ふたりの教師の間に立った多感な十代の生徒たちは、すっかり義経派に。

刀矢は朝日を刺すが、防刃チョッキに阻まれる。何度も何度も繰り返される地獄を終了させるため、義経は自ら、静の生命維持装置を外す。

義経、朝日の行末は――

人質の静が亡くなってしまえば、義経には怖いものはない。ここから屋上に移動。

義経は朝日を、

「全力でお前をいじめる」
「これは復讐じゃない。生徒から先生へ……生徒からお前への教育だ」
「孤独に苦しめ。孤独に生き続けろ。それは地獄だ」

などと責め、朝日が改心するかと思いきや……義経の心臓が動いていないことに気づくやいなや、踵を返して、「お前を消す」と強気に。そこへまさかの――。

落雷にて絶命する朝日。

だが、まだ終わらない。ゾンビになった義経は、山に静を埋め、ひっそりと生きて(死んでるけど)いこうとするが、また落雷によって、静が復活する。

「これからはふたりで、死んだまま生きよう」

そして、指輪、そして、プロポーズ、そして、キス。

第1話以来、久しぶりに『先生を消す方程式。』の考察を脚本家自ら答え合わせする生配信SPを見たら、1話のキス(静が義経に「行ってきますのチュウ」をねだるも、彼女の事故によりできないままになった)を回収したと言っていた。

コロナ禍の日本で「まさか」のことが起こることが誰にとってもリアルになったこと、人と触れ合えず、誰もがいつウイルスに侵されるかもわからない不安のなかで、だからこそ誰かと共に生きたいと思う心が強くなっていること。そんなことを『せんけす』から読み取らせることは容易である。

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先生を消す方程式。

先生を消す方程式。

稀代のヒットメーカー・鈴木おさむが放つ衝撃の問題作。田中圭演じる高校教師が、生徒たちに命を狙われる、異色の学園サスペンス。テレビ朝日系にて、2020年10月31日〜12月19日放送。

2020年12月20日のレビュー記事

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