
この夏、何か映画観たいと思ってる人はとりあえずコレ観て!
8月13日(金)、満を持して公開された『ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結』。
この夏、なんか映画観たいと思っている人は、とりあえず全員この作品を観てほしい。いや、特に映画観る予定はないって人も観てほしい。
【視聴】映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』US本予告(フル尺ver.)
↑まずは、こちらの予告をご覧あれ。
凶悪犯罪者だらけの自殺部隊
あれ??! スーサイド・スクワッド? なんかそういうタイトルの映画、何年か前にも無かった?! ウィル・スミスが出てたやつ! あれ観てないんだけど、観てから行った方がいい?? 観てなくても大丈夫? という方もいるかもしれない。今作は、前作を観ていなくても全く問題ない。
むしろ、ワーナーブラザーズ的には前作の存在を積極的に忘れてほしいと思っているかもしれない。大体の設定は、映画の冒頭でわかるが、ちょっと不安という方は、とりあえずこれだけ頭に入れておいてほしい。

倫理観がぶっ壊れている強面のおばさん(米国政府の高官)が、服役中の受刑者で編成した、ヴィランだらけの特殊部隊。選ばれたメンバーは、頭に小型爆弾を埋め込まれ、10年減刑の代わりに超高難度な極秘ミッションに投入される。命令に背けば即死、作戦失敗しても即死、ハイリスクかつ、ローリターンな使い捨て集団なため、通称“スーサイド・スクワッド”と呼ばれる。

今回は、ある作戦のために14人の悪党が選出される。14人! そんな大勢のキャラクターを、一つの映画で描けるのだろうか!
天才、ジェームズ・ガンの手腕爆発
しかし、監督を務めるのはアライグマでおなじみの人気MCUシリーズ『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を手がけたジェームズ・ガン。なんと、今作でマーベルとDC、2大アメコミブランドをまたにかけて活躍することになった。GOTGを見事にまとめ上げた彼ならやってくれるはず! とはいえ、人数やたら多いけど大丈夫なの??! と、やや不安も抱えつつ試写を観に行ったら、期待値のはるか上をブチ破っていく仕上がり。そそそ、そうきたか! ガン監督、あんた天才だよ! 人命をなんだと思ってるんだ! しかも、正直評価が芳しくなかった前作さえも見捨てていない!

ちなみにこちらは、エキレビ!の記事とか関係なく、スーサイド・スクワッドメンバーのボトルキャップフィギュアが欲しすぎるけど、そもそもそんなもん売ってないので、この記事のためとか関係なく超個人的趣味で描き上げたもの。
良いキャラだらけの凸凹ヴィランチーム
前作から続投のハーレイクインやキャプテン・ブーメラン、目がイってるイタチの化け物ウィーゼル、腰回りから足への肉付きが凄くて、一瞬CGかと見まごうほどの肉体をもつ顔面便座野郎ピースメイカー、チームのお父さん感が半端なくスカルマスクがやたらカッコいいブラッドスポート、他にも癖がすごいキャラだらけだが、中でも個人的に推しているのが彼ら、
キングシャーク…ものすごく頑丈な肉体と怪力のオーナーで、味方としてはこの上なく心強い戦力だが、中身が限りなく3歳児未満。これが比喩ではなく本当に喋れるのがギリギリ三語文程度な上、腹ペコになると敵味方関係なくウッカリ食べてしまいそうになるくらいピュア。今まで友達と言える存在がいなかったが、この映画で友達を見つけることができるのか?

ポルカドットマン…派手な見た目だが、絶対に前には出てこないチーム随一の陰キャ。こっちが気になっているので、もっと前に出ていろいろ喋ってくれ!と言いたくなる。しかし、彼が秘めている破壊力はチームでもTOPクラス。その能力の副作用と、彼の生い立ちに「登場シーンが足りない!彼のスピンオフを作ってくれ!」とか思うこと間違いなし(ちなみに、演じているのはアントマンのずっこけ泥棒チームでおなじみデヴィッド・ダストマルチャン)。

ラットキャッチャー2…超ダウナー系ネズミっ娘。父から受け継いだひみつ道具「ネズミ灯」でネズミを操り、常にマブダチのネズミを連れ歩いているという、どっかの猫型ロボットなら死んでも出会いたくない女の子。心優しく、棒状のアイテムを手に、小型の眷属を連れ歩いている様は、ある意味アメコミ映画版魔法少女。
なんと、宇宙怪獣まで出ちゃう!
あと、もう予告にも出てるし、プロモーションで新宿に巨大なオブジェ?を設置しているので、今さらネタバレにはならないと思うから言ってしまうけども、この映画…怪獣が出る。
デカいヒトデ型の宇宙怪獣が目玉をギョロギョロさせながら、ズッガンズッガン歩き回る。つまりこの映画、使い捨て囚人部隊の特攻作戦映画かと思いきや、最終的にアメコミヴィラン集団vs巨大怪獣映画へと発展するのだ。景気が良いにもほどがある!どこまでやるんだジェームズ・ガン!

IMAXが近くにある人は、IMAXがオススメ
とにかくこの映画、面白さが振り切っている。面白くないシーンがない。面白すぎて頭がおかしくなる(※個人の感想です)。
ちなみに、IMAXで鑑賞すると特典ポスター(数量限定)が付いてくるので、これから観ようと思っている方にはぜひIMAXでの鑑賞をオススメしたい。
(ウラケン・ボルボックス)
【関連レビュー】『ザ・スーサイド・スクワッド』アメリカという国の凄みを味わえ、アメコミ映画の多様性を見せてくれる傑作
作品概要
『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』大ヒット上映中
原題:THE SUICIDE SQUAD(ザ・スーサイド・スクワッド)
監督:ジェームズ・ガン
キャスト:マーゴット・ロビー イドリス・エルバ ジョン・シナ ジョエル・キナマン ピーター・キャパルディ シルベスター・スタローン ヴィオラ・デイヴィス
R15+
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C)DC Comics
公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/thesuicidesquad/
ウラケン・ボルボックス
東京から福岡に移住した映画好きのイラストレーター。主な著書『なんてこった!ざんねんなオリンピック物語』JTBパブリッシング、『侵略!外来いきもの図鑑もてあそばれた者たちの逆襲』PARCO出版。
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