
13人もの豪華ゲスト陣が出演する静凛の初ソロイベント
人気VTuberグループ「にじさんじ」を創成期から牽引してきたメンバーの一人、「しずりん」こと静凛が9月11日(土)に初めてのソロイベント『Rin Shizuka Solo Event "Recollection"』をZepp Nagoyaで開催する。人気ユニット「JK組」として、ともに活動することも多い月ノ美兎、樋口楓をはじめとする13人もの豪華ゲストが集い開催される全編3Dのスペシャルイベントで、ニコニコ生放送でリアルタイム配信もされる。
しずりんへのロングインタビュー後編では、バラエティに富んだ顔ぶれのライブパートゲストを紹介してもらいつつ、イベント本番への意気込みなどを語ってもらった。
3人でユニットを組めてよかったと、いつも思っています
――ここからは、ライブパートのゲストについて伺っていきたいと思います。月ノ美兎さんと樋口楓さんは、同期で「JK組」として一緒に活動することも多いですし、静さんとしても、当然、来てほしかった仲間ですか?静 本当は、ライブパートだけのゲストではなく、イベント全体のゲストとして登場してもらえたら嬉しかったんですけど、イベント構成の都合上、それが難しくて。ライブパートのゲストをお願いしました。いつも、二人からは、歌が苦手な私を歌わせてくれようという気持ちがひしひしと伝わってくるので、「ちゃんと歌うから、そばで見てて」という感じです(笑)。
――先日は、樋口さんが企画したカラオケ配信にも出演されていました。普段から、月ノさんと樋口さんからは、「しずりん先輩、もっと歌おう」などと言われる機会が多いのですか?
静 二人からは、ことあるごとに小言のように言われています(笑)。
――静さんのライバー活動を振り返って、「JK組」というユニットは、どのような存在ですか?
静 例えば、歌に関して言えば、我々の声質って見事にバラバラなので、声が被るから一緒に歌うときに難しいといったことが全然ないんです。それは歌以外に関してもそうで、性格や活動スタイルも三者三様にバラバラ。それぞれに確立されているし、すごくバランスが良いんですよ。この3人でユニットを組めてよかったと、いつも思っています。
――最初に、3人で一緒に配信をしようと声をかけたのは、静さんだったそうですね。
静 当時、大きなグループの中で何人かに分かれてチームを作って、名前を付けて活動するという文化がどの程度、盛んだったのかはわからないのですが、これから増えていくと想像していたので、今のうちに始めてみたいなと思ったんです。それで(元1期生の中で)勉学に勤しむJKで制服組という共通点があった美兎さんと楓さんに声をかけました。
――最初のJK組でのコラボ配信は、デビューして1週間後に実施されました。その時点で、3人のさまざまな個性の相性が良いことに気づいていたのですか?
静 まったく気づいてなかったです。蓋を開けてみたら、こうなりました(笑)。
――JK組が誕生する前から皆さんの活動を追っていましたが、まさかプライベートで一緒にハワイへ遊びに行くほど仲良くなるとは、想像もしませんでした。
静 ハワイ、楽しかったですね〜。でも、向こうに着いても、バラバラで行動したりもしていました。「ちょっと疲れちゃったから寝る〜」「ちょっと買い物へ行ってくる〜」って(笑)。

――にじさんじの後輩でファイアードレイクのドーラさんも、Twitter上でよく交流されている様子を見かけますし、歌が得意なので、納得の人選でした。静さんにとって、ドーラさんはどのような存在ですか?
静 以前から、いつも気にかけてくれているというか、ことあるごとに声をかけてくれて、あのでっかいもので包み込んでくれる(笑)。包容力が半端ないんですよね。しかも、人懐っこい感じもあるし、とても素敵なドレイクです。
――ライブパートゲストの中に、ジョー・力一さんと加賀美ハヤトさんの名前があったことには少し驚きました。

静 たしかに、共演させていただいた回数は多くないのですが、お二人ともすごく話しやすくて、その場を盛り上げるのがとても上手いし、エンターテイナー。そういったことを踏まえ、私がライブで歌いたい好きな曲を一緒に歌唱してもらうのにイメージがぴったりだったのでお願いしたら、来ていただけることになりました。皆さんそうなのですが、お二人もめちゃくちゃ忙しいのに出演していただけて、本当に感謝です。女性だけでは表現しきれないところを歌い上げていただこうと思っています。
キョウさんの透き通った歌声が本当に素敵
――ここからは、にじさんじの所属ではなく外部から参加のVTuberです。「ハニーストラップ」(ハニスト)の島村シャルロットさんとは、1対1でコラボ配信をしたこともありますね。静 それよりも前、ハニストがデビューするときから、シャルさんの風貌は、『ソードアート・オンライン』の某キャラクターに似てるなと思って、好きでした(笑)。それで、デビューした頃からTwitterではやり取りをしていたのですが、シャルさんが初めて外部のVTuberとコラボをするときに、私を呼んでくれたんです。シャルさんが初めてを捧げてくれたので、私も初めてのソロイベントをシャルさんに捧げたいと思いました(笑)。
――花鋏キョウさんは、「Re:AcT」所属のVTuberで、先日、1stアルバムをリリースするなど歌が非常に得意な方です。静さんもTwitterで花鋏さんのライブの感想などを呟いたりしていますね。
静 私、日常的に歌を聴くのがすごく好きだったり、いろいろなジャンルの歌を聴いたりするタイプではないんです。でも、キョウさんの歌声はすごく好きで、新しい曲の動画が公開されたり、オンラインライブがあったりしたら、いつも拝見させていただいていて。
――大好きなアーティストが、自分のソロイベントでゲストに来てくれるというわけですね。
静 容姿もとても可愛いですし、透き通った歌声が本当に素敵なんです。私が一方的にファンで、ずっと「歌、大好きなんです!」とか言ってたので、とてもありがたいし、実現してビックリです。
――遠野莉緒奈さん、ねきさん、冬乃サヤさんは、企業に所属していない個人勢VTuberの方々です。それぞれ、どのようなご関係なのでしょうか?
静 『FF14』のプレーヤーを「ヒカセン」(「光の戦士」の略)と呼ぶのですが、この3人は、みんな「ヒカセン」なんです。ねきさんとの最初の出会いが何だったのかは覚えてないのですが、いつの間にか仲良くなっていました(笑)。配信をしている「ヒカセン」って、他の人の『FF14』の配信にあまり現れないんです。自分が楽しむために配信をしているので、その時間を割いてまで、他の配信者のところに行くことが少ないんですよ。
――人が楽しんでるのを観るよりも、自分で楽しみたいということですね。
静 でも、ねきさんは、自分が配信してないときには、配信を観に来てくれるだけでなく、ゲームの中にも遊びに来てくれるんですよね。
――まるで、凛fam(ファンの愛称)のようです(笑)。
静 ねきさんは宇宙人で地球を侵略しようとしているらしいんですけど、たぶん、あの調子だと何千年かかっても無理ですね(笑)。そのくらいフレンドリーな方で、よく遊びに来てくださっているので、お誘いしました。
――冬乃さんは、夏川あきさんとのコンビで「私立いちご女学院」として毎日雑談配信をしているVTuberという印象だったので、「ヒカセン」だったとは知りませんでした。
静 『FF14』が新たなアップデートをされると、みんなでストーリーをクリアーして、追加されたコンテンツを楽しむことが多いんですけど、その中でも難しいコンテンツを攻略するときに何回か一緒に遊ばせていただいて、仲良くなりました。けっこうおっちょこちょいなところもあって、すごく可愛いんです。

――難しいコンテンツに挑戦する仲間なのに、おっちょこちょいなのは怖いですね。
静 あはは(笑)。あと、高校生なのに、なぜかスパチャ(投げ銭)もくれます(笑)。相方の夏川あきさんと一緒に「私立いちご女学院」として、アーカイブの残らない配信をほぼ毎日、しかも自分たちに縛りをつけて行っているので、すごいなと思って、尊敬しています。
遠野さんも「ヒカセン」ですが、最初に遠野さんのことを知ったきっかけは、絵師さんなんです。
――では、『Date+Links!』のメンバーとして、遠野さんのことを知ったのですか?
静 はい。遠野さんも『FF14』が大好きな方で、なおかつ、すごく積極的にコンテンツを盛り上げてくれているんです。配信頻度も高くて、本当に『FF14』が好きなんだなってことが伝わってくるVTuberさん。『FF14』への愛は、私と一切変わらないと思って、ぜひ熱血枠でお呼びしたいと思いました。
一つの物語として世に出すような感覚
――本番に向けての練習やリハーサルも始まっているのかなと思うのですが、感想を教えてください。静 (取材を受けている)今の時点では、リハーサルはまだこれからなのですが、にじさんじで足を攣るといえば、しずりんだと自負しているくらい、イベントや3D配信のときにはすぐ足が攣っちゃうから、そこがかなり不安です。
――最近、ハンドクラップをしているとツイートしていましたが、足を攣らないための対策ですか?
静 そうなんです。ハンドクラップをやったときには、拍手のアイコンを呟いてるんですけど、あのアイコンの数がその日、何回やったかというメモ代わりなんです。毎日、続けられているときは回数を増やせるんですけど、1、2日くらい休んじゃうと、すぐ元に戻ってしまって。もっと、頑張りたいです。
――その他にも、イベント当日に向けて、気になっていたり、楽しみだったりすることはありますか。
静 一応、数は少ないんですけど……。本当に少ないんですけど、ダンスもしようかなと目論んではいて……。
――ダンスですか!
静 本当に少ないんですけどね! それで、ダンススタジオをレンタルして練習もしているのですが、本番になったら(流れが)全部、飛んじゃいそうで怖いです(笑)。それに、やっぱり体力的にも不安。1曲終わるごとに、すごく肩で息をすることになりそうなので、当日までに、さらに体力を付けたいと思っています。
――初めてのソロイベントを観てくれるファンにとって、どのようなイベントにできればいいなと思いますか? また、静さんご自身にとっては、どのようなイベントにしたいと思いますか?
静 このご時勢の中、会場に足を運んで下さる方にとっては、現地で観られて良かったなと感じてもらえたらと思っています。新型コロナウイルス感染症の対策で、喋ったり飛んだりはできないんですけど、終わったとき体がじっとり汗ばむくらい、熱い気持ちになってもらえていたら嬉しいです。
配信で観てくれている方には、「何度でも繰り返し観たいな」と思ってもらいたいですし、「やっぱり現地に行けば良かった!」とちょっと後悔してもらえるくらいのイベントをお送りできれば良いですね。
――配信でも、それだけの楽しさが伝わるイベントにしたいということですね。
静 自分自身にとっては、このイベントって、一つの物語として世に出すような感覚なんです。だから、最初のソロイベントをしっかりと完結させつつ、「続編を観たいな」と思ってもらえるくらい楽しんでもらって、また、その先も物語を紡いでいきたいですね。やるかどうかは分からないんですけど(笑)。

――では、このインタビューを読んでいるけれど、まだ現地チケットも配信チケットも購入してはいない人の購買欲を刺激するようなアピールをお願いします。
静 きっと、「ソロイベントなのに、このゲストの数は何?」と思われている方も多いと思うんですね(笑)。なぜ、こんなにも多くの皆さんをお呼びしてるかと言えば、私一人だと、この「魔」には太刀打ちができないから。たくさんのゲストの方々と、会場に応援に来てくださる皆さんと、配信で応援してくださる皆さんがいてこそ成立するソロイベントなんです。参加型という形ではないのですが、ぜひ私と一緒に「魔」を振り払ってください。急にすごく意味深に「魔」って言ってますけど、それが何なのか気になる方も含めて、ぜひよろしくお願いします(笑)。
――最後に、気は早いのですが、何年も前から目指してきた初めてのソロイベントが実現した先の新しい夢や目標があれば、教えてください。
静 このソロイベントで、いろいろな目標や夢を一気に叶えてしまったので、あまり「次にどうこうしたい」というものはないんです。今回、夢や目標が叶えられることになったのは、応援してくれるファンの皆さんのおかげですし、支えてくれる運営の皆さんのおかげです、本当にありがとうございます。
この先のことで強いて言うなら、まだ内緒で何も言えないのですが、私、個人としては、また新しい活動の計画があるので、その計画が成功すればいいなと思っています。あと、それとは別に、チームとしては、元1期生のみんなと、そろそろ何か大きなことをできたらいいですね。
(丸本大輔)
※インタビュー前編はこちら
イベント概要
『Rin Shizuka Solo Event "Recollection"』2021年9月11日(土)Zepp Nagoya
・時間:16:00開場 / 17:00開演
・ゲスト:森中花咲、叶&渋谷ハジメ
・ライブパートゲスト(にじさんじ):月ノ美兎、樋口楓、ドーラ、ジョー・力一、加賀美ハヤト
・ライブパートゲスト:島村シャルロット、遠野莉緒奈、ねき、花鋏キョウ、冬乃サヤ
・チケット料金:通常チケット¥9,600(1F、2F着席 / ドリンク代込)
特設ページ:https://event.nijisanji.app/shizuka_recollection/
公式Twitter:https://twitter.com/nijisanji_app
配信情報
ニコニコ生放送『Rin Shizuka Solo Event "Recollection"』
オンラインチケット購入ページ:https://dwango-ticket.jp/products/rin-shizuka_recollection
番組視聴ページ:https://live.nicovideo.jp/watch/lv333388409
・チケット料金:¥5,500(税込)
※「Go To イベント」適用により¥4,400(税込)で販売
・チケット販売期間:9月24日(金)23:59まで販売中
・タイムシフト視聴期限:生放送終了直後〜2021年9月25日(土)23:59
※期間中、何度でも視聴可能。視聴期限を過ぎるとタイムシフト再生中でも視聴できなくなります
◎冒頭無料配信
イベント冒頭を YouTubeにじさんじ公式チャンネル、TikTokにじさんじ公式アカウント にて同時配信予定
丸本大輔
フリーライター&編集者。瀬戸内海の因島出身、現在は東京在住。専門ジャンルは、アニメ、漫画などで、インタビューを中心に活動。「たまゆら」「終末のイゼッタ」「銀河英雄伝説DNT」ではオフィシャルライターを担当した。にじさんじ、ホロライブを中心にVTuber(バーチャルYouTuber)の取材実績も多数。
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