日系主要乗用車メーカーが発表した2025年上期(2025年1~6月期)の生産・販売・輸出実績によると、世界生産台数は前年同期比0.7%増の1193万9512台で2年ぶりに前年超えとなった。


 日本が得意とするハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)などの需要が旺盛で、米トランプ政権の関税政策に反応した米消費者の駆け込み需要も追い風となった。


 グローバル生産はトヨタ、ダイハツ、SUBARUが前年実績プラス。トヨタは北米、中国、日本などが好調で2023年以来の過去最高を更新した。


 トヨタが発表した2025年1~6月の世界販売台数は、前年同期比5.5%増の515万9282台と4年ぶりに過去最高を更新。トヨタ傘下のダイハツと日野自を含めると同7.4%増の554万4880台だったという。これは独フォルクスワーゲン(VW)の440万5300台を超え、6年連続で世界首位を堅持した。


 ダイハツは昨年の認証問題の反動で前年同期比35.4%プラスと大幅に増加した。一方、日産、ホンダ、三菱自、マツダ、スズキは前年実績を割り込んだ。


 トヨタの世界販売の好調は米国の販売が貢献した。米国のトヨタ販売は底堅い需要を背景にHEV販売が好調で4.2%増。マツダは2004年以降で過去最高だった。CX-50のHEV、CX-70、CX-90などの販売が増えた。


 一方、上半期4~6月期の純利益が1157億円の赤字となり、経営不振から脱却できない日産の上半期(1~6月)の世界販売は、前年同期比5.7%減の161万3797台。

スズキも2.3%減の163万1595台と5年ぶりに前年を下回ったが、ホンダの178万3860台(5.1%減)には及ばなかったものの日産を抜いた。(編集担当:吉田恒)

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