現在のモーニング娘。
最年少メンバーは、10期メンバーの工藤遥。自己紹介の決まり文句は“グループ最年少”“LOVEマシーン発売よりあとに生まれた”。昔、新メンバーの話になると工藤は「自己紹介のときに最年少と言えるので、もう少し最年少キャラでいたい」と話していた。しかし、最近では「“末っ子感のある子”にひっかき回してほしいです」と言っている。モーニング娘。の末っ子に、何か変化が起こっているような気がする。 工藤遥と言えば、とにかく、美少女である。ハロプロエッグに所属していた頃から注目されていた、そのかわいらしさ。多分、本人も自覚していると思う。メンバーからナルシストと言われたり、本人もモーニング娘。’14の中なら“誰かの次”にかわいいと思っている、とも話している。彼女は自分のかわいさを分かっていながらも、未だにそれをに自信を持てないというか、少し恥ずかしいと思っているところがあるような気がする。
自分への“迷い”や“葛藤”のようなものを、ときどき感じるのだ。  工藤はやんちゃな少年キャラということになっているが、ときどきメンバーに女の子らしい一面を指摘され、真っ赤になって照れる姿がとってもかわいらしい。しかし、そういった自分を素直に見せられなかったり、自分に対してネガティブに考えてしまう部分が見えると、少しもったいないなと思う。周りに気を遣う彼女なのできっと難しいのだろうが、気にせず自分を出したらいいのに、ともどかしく思ってしまう。特に、同期で同い年の佐藤優樹が、工藤とは正反対の素直なタイプなので、どうしても周りから比べられたり、工藤自身も比較してしまうことがあるかもしれない。  歌に関してもそうだ。工藤は歌について、あまり自信がないと言っていたことがある。工藤のハスキーな声は、グループの中でも目立つ。まだまだ未熟な部分も多いが、彼女の歌声はとても魅力的だ。工藤の歌声を、もっと聞いてみたいという人は多いんじゃないかと思う。ただ、全員曲では歌割が増えず、なかなか前に出る機会はなかった。それもきっと彼女をネガティブにさせる要因だったのかもしれない。
 しかし今年に入ってから、SATOYAMAユニット“トリプレット”やひなフェスでのソロパフォーマンス、舞台など、工藤にとって大きな経験となる出来事が続いた。特に、舞台「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」では、かなり重要な役どころを演じており、ファンのあいだでも大きな話題となった。  この作品の「ファルス」という少年を演じたことは、大きな自信になったのではないだろうか。男役としてのカッコよさはもちろん、演技や歌での表現において、これまでと違う一面を見せてくれた。彼女自身もこの舞台に言及することが多く、「新たな道を開いてくれた舞台」だと言っている。工藤遥が本気を出したらどうなるのか  そして10月15日に発売される新曲『TIKI BUN』で工藤は、同期の佐藤と並んで多くのパートを獲得している。ポジションもセンター近くが多く、これは彼女の成長の結果であり、期待も込められているのではないだろうか。そもそも、メンバーからもファンからも、工藤への期待や信頼は非常に大きい。それは、彼女は前に出る力を持っている、とみな信じているからだ。  先日コンサートのMCで、プロデューサーのつんく♂から「そろそろいい女オーラを出して」と言われたと話し、「このツアーで頑張りたい」と宣言した。  工藤遥が、本気を出したらどうなるのか。ここから前に出ていくには、彼女が自分に“自信”を持つことが大きな鍵となると思う。
そのための経験はしっかり積んでいるし、場も整っている。きっと工藤は、これから素晴らしい成長を見せてくれるだろう。そしてそれは、モーニング娘。’14にとっても大きな力となるはずだ。  まだまだ彼女の実力は未知数。期待せずにはいられない! 東海林その子 メジャーどころを中心に、女子アイドルを追いかけています。女の子が変化する一瞬一瞬を見逃したくないです。
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