雑誌やweb媒体でアイドルの記事を数多く執筆するライターの左藤豊氏が、1週間アイドルたちが出演するレギュラー番組や冠番組をチェック。その週、テレビで輝いていたアイドルたちについて思い入れたっぷりに語ります。
第117回となる今回の観測期間は5月10日(月)~5月16日(日)。

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ここ最近、アイドルファンにとって月曜深夜といえば「乃木坂46・4期生が奮闘する枠」として定着してきた感があります。19年10月~20年3月放送『乃木坂どこへ』では街ブラロケ、20年6月~21年4月放送『ノギザカスキッツ』(20年11月以降は3期生と共演)ではコントに挑戦し、今年4月には生配信ライブ「ノギザカスキッツLIVE」も成功させました。そして、次に彼女たちが挑むのは「昭和歌謡」!

5月10日(月)より始まった新番組『乃木坂スター誕生!』(日本テレビ)は、往年のヒットソングを4期メンバーが歌唱する音楽バラエティ。初回放送では田村真佑と早川聖来が『UFO』を、遠藤さくらが『渚のバルコニー』を、さらに賀喜遥香はゲストのBro.KORNと『ロンリー・チャップリン』をカバーしましたが、個人的には遠藤の歌唱が抜群に心に残りました。MCを務めるぺこぱの2人も語っていた通り透明感が素晴らしかったし、ひな壇に座っていた矢久保美緒が「宇宙で一番可愛い!」とベタ褒めした気持ちも分かる!

そして、歌唱パートももちろん良かったんですけど、筆者が何より一番感慨深かったのはその矢久保の姿なんですよね。思い返してみれば『乃木坂どこへ』の初回放送時、MC・さらば青春の光を前にして「つまらない人間なので……」と自分を卑下し号泣したのが彼女でした。

それが今や、初回放送からぺこぱに話題を振られても臆することなくメンバー愛を語り、また歌唱を控えた舞台裏のメンバーのもとに突撃レポーターとしてアタックし、「可愛い~!」と大はしゃぎしつつもしっかり番組も進行させる重要な役目を遂行(ちなみに、遠藤を見てはしゃぐ姿は『ノギザカスキッツ』のコント「カワイイアーミーズ」で演じたキャラそのものだったような?)。約1年半で大きく成長したのが一目瞭然だったと思います。

ちなみに矢久保はブログで、『乃木坂どこへ』と『ノギザカスキッツ』を通して「自分自身も胸を張って言えるくらい『変われた』と思います」(21年4月23日)と記述。かつて超マイナス思考だった彼女がブログにそう書けるぐらいだから、よっぽど自信が付いたのでしょう。余談ですがこの春から大学生になり髪色も染めたことでビジュアル面も一気に開花した感があるし、『乃木坂スター誕生!』やその他の場所でも今後どんどん活躍しそう!

さて『乃木坂スター誕生!』の話に戻ると、4期生とMC・ぺこぱとのトークには少々ぎこちなさを感じましたが、それは初回放送だから仕方ないかな、と(4期生の中にはぺこぱを知らないメンバーもいた)。
さらば青春の光だって初回から丁々発止のやりとりができたわけではなかったので、これからどのような関係が築かれていくのかに注目したい。ちなみにぺこぱ・松陰寺太勇からは「柴田(柚菜)ちゃんをひいきにしようと思った」という発言が。柴田といえば歌唱力の高さが武器でもあるので、『乃木坂スター誕生!』の番組コンセプト的にもピッタリな存在では? そこも含めて今後の放送に期待したいと思います。

▽今週の「アイドル番組 極私的テレビ欄」
[5月16日(月)~5月23日(日)]
ライター左藤氏が個人的にチェックしようと思っている今週オンエアの番組を簡単な内容とともにご紹介。

◆5月17日(月)
『乃木坂スター誕生!』
日本テレビ/毎週月曜24:29~/出演:乃木坂46・4期生
「乃木坂!アイドルオンステージ!」ではキャンディーズ『年下の男の子』などを披露

◆5月21日(金)
『ラスアイ、よろしく!』
テレビ朝日/毎週金曜25:20~/出演:ラストアイドル
「ラスアイ、インドを知る」特別編。インドの人々とゆかりの深い西葛西を訪ねる

◆5月23日(日)
『乃木坂工事中』
テレビ東京/毎週日曜24:00~/出演:乃木坂46
業界すごろくに挑戦。芸能界で起こりそうなことが書かれたすごろくに悪戦苦闘

◆5月23日(日)
『そこ曲がったら、櫻坂?』
テレビ東京/毎週日曜24:35~/出演:櫻坂46
「BANする?BANしない?やめられないこと発表会!」。メンバーのやめたいことが発覚

◆5月23日(日)
『日向坂で会いましょう』
テレビ東京/毎週日曜25:05~/出演:日向坂46
5thシングル『君しか勝たん』ヒット祈願。全員でチアリーディング生配信への道(2)

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