12月12日金曜日、NMB48シアターで行われたNMB48チームM「RESET」公演で、チームMに所属する村上文香が卒業を発表した。その一報を受けて、月刊エンタメNMB48担当編集が、惜別の句を寄稿する。
 アイドルとして活動しながら大学にも通っていた村上。当日はステージで、 「学業との両立に慣れ大学卒業の目処が立ってきたと同時に、NMB48という守られた世界から、一歩外にでて挑戦してみたいという気持ちが生まれました」 「小さい頃からテレビに出る仕事がしたいと思っていて、なかでも卒業文集に書いたアナウンサーになるのが夢でした。しかし、私はアナウンサーを目指すためのスキルも足りないし、勉強もまだまだ足りません。なので、一度NMB48の活動との両立を辞めて、夢に向かって悔いなく、しっかりと勉強をしたいと思います」  と、非常に前向きな決断であることをファンに伝える。晴れ晴れとしたその雰囲気はチームMらしく、「卒業時期が未定」ということもあり山田菜々木下百花ら同僚のメンバーからも茶々が入るなど、涙涙では終わらない卒業発表になった。  村上文香はNMB48の2期生であり、1993年生まれの21歳。学年的には山本彩渡辺美優紀と同じで、山田菜々のひとつ下だ。つまり、グループ全体の中でも年長組に入っている。  NMB48シングル選抜には2nd『オーマイガー!』と4th『ナギイチ』に参加している。公式なニックネームは「あやちゃん」だが、年上キャラのため年少メンバーからオバサン扱いされていて、「あやばあ」がファン・メンバー共通の別ニックネームとしても存在していた。  そんな彼女の人柄を表す、こんなエピソードがある。  2013年10月に行われたNMB48・3周年記念ライブで、村上と同期である2期メンバーのひとりが、研究生から正規メンバーに昇格するサプライズ発表があった。
 ファンからの祝福を受け、次々と同期メンバーがその当該者に駆け寄る中、村上はその輪から外れていた。隣には、同じく2期メンバーで、研究生で、昇格することが叶わなかったあるメンバーがいた。グッと涙をこらえようとする彼女の背中を村上がずっと撫で、無言で寄り添って支えていたのだった。  普段は「あやばあ! あやばあ!」とメンバーからぞんざいに扱われ、アンニュイ女子系の口調をいじられたりすることも多い村上だが、それも結局は仲の良さや信頼関係の現われである、ということがうかがい知れる、いい話ではないだろうか。  のこりわずかのアイドル人生を謳歌し、夢の〝アナウンサー〟になった後にNMB48と競演する、そんなストーリーをファンはみな、心待ちにしているはずだ。
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