【前編はこちら】甲子園デビューは生後3ヶ月、元AKB48 田名部生来が上京して熱狂的ヤクルトファンになったワケ
【写真】この日の私服Tシャツは、ヤクルトファンの間で話題になったあの助っ人外国人Tシャツ
──ところで、田名部さんと言えば、お酒のイメージも強いですが、野球観戦のおともはやはりビール派ですか?
田名部 コロナ禍のいまは、もっぱらノンアルコールビールですけど、それまでは球場だと、だいたい生ビールを5杯ぐらい飲んで、そのあとはレモンサワーみたいな流れが定番でしたね。もちろん、勝ってるときのほうがピッチは早くなるし、隣のおっちゃんとかがたまにおごってくれたりもするので、飲む量も増えます。なくなる前は、瓶ビールも好きでよく買ってたんですけどね。
――17年シーズンで販売が終了してしまったんですよね。やたら売り子にイケメンが多かった印象でしたが。
田名部 そうなんですよ。いろんなタイプのイケメンがいて。瓶ビールが終了した時点で、神宮に行く楽しみの1割ぐらいは減っちゃいましたね(笑)。名物のウィンナーも、以前と比べるとちょっと少なくなったし、ケチャップ&マスタードもかけ放題じゃなくなったし、そういう変化を目の当たりにすると、ちょっと昔が恋しくはなりますね。
――となると、やはりイチ推しの選手は村上選手ですか?
田名部 いまはそうですね。あ、あとは田口(麗斗)投手の加入もすごくありがたいなと。戦力的にもそうなんですけど、ヤクルトの選手はあまりSNSとかに積極的じゃないので、彼がツイッターに上げてくれる写真なんかは、かなり貴重な情報源になっていて。中村(悠平)選手がインスタにアップしている「やまだ」と名づけたお子さんの植物の成長記録も、それはそれでいいんですけど、ファン心理としては、やっぱり選手の“素”の部分を垣間見て、もっとムフフってなりたいな、と(笑)。
――投手では奥川恭伸投手あたりも、次代を担う存在として期待値は高いですよね。
田名部 すっかりおばちゃん目線ですけど、キャッチャーのサインにまったく首を振らない健気なところが、かわいいなぁ、っていつも思います。ドラフトで彼の交渉権をヤクルトが獲得したときなんかは、自分の誕生日よりもお祝いLINEがたくさん来て。「私、奥川くんの何なんだろう」って思いましたけどね(笑)。でも、ヤクルトファンにとってはそれぐらいの大事件ではありました。

持参してくれたミニ扇風機は、扇風機の写真ばかりをアップする謎のインスタで人気の真中満元監督のサイン入り。
――今シーズンはオスナ選手はじめ、外国人の活躍も目立ちます。
田名部 私、滋賀県の出身で、小学校の頃はブラジルとかからの転校生もわりと多くて、仲もよかったんです(※)。だから、ベネズエラ出身のオスナ選手とか、古くはペタジーニとかラミちゃんとか、南米系の選手にはやたらと親近感を覚えちゃうんですよね。しかも、今季の新外国人はサンタナ選手、サイスニード投手も含めて、実はみんな同級生。なので、なおさら応援にも力は入ります。
(※編集部註:田名部さんが育った琵琶湖東岸地域は大企業の工場も多く、日系ブラジル人を中心とした多国籍コミュニティが点在している)
――ちなみに、ヤクルトとAKBと言うと、板野友美さんと高橋奎二投手の結婚も話題になりましたが、田名部さんご自身はプロ野球選手との結婚は?
田名部 おそれ多すぎて、考えたこともないですよ(笑)。ただ、人生で大事なことはだいたい『ドカベン』で勉強してきたので、男・岩鬼が夏子はんに100本のバラを持参でプロポーズしたのとかは、やっぱり憧れますけどね。でもまぁ、ヤクルトには、武岡(龍世)選手とか濱田(太貴)選手とか、楽しみな若手がまだまだたくさんいるので、彼らの活躍を見ながら、おばちゃん目線で「うちの子、うちの子」ってハシャいだりするのが、私の性には合ってるかな、と。
――後半戦、本格的に優勝争いを演じることにでもなれば?
田名部 いやぁ、考えるだけでなんかうれしいですよね。青木(宣親)選手も「日本でやり残したことは、ヤクルトで優勝すること」って頑張ってくれていますし、若い選手もそれに乗っかって「いっちょやったる」みたいな気持ちになってくれたら、ファンとしては本望です。

(取材・文/鈴木長月)
▽田名部生来◎たなべ・みく
1992年12月2日生まれ。滋賀県出身。柏木由紀、渡辺麻友らと同期の元AKB48、3期生。