【写真】ナチュラルな美しさ際立つ、わちみなみ撮りおろしショット&写真集カット【13点】
──わちさんはもともとグラビアを見るのが好きだったそうですね。
わち 高校生の頃から好きでした。ちょうどミスiDが始まった時期だったので、主催をしていた講談社の雑誌グラビアとか、『週刊プレイボーイ』もよく読んでいましたね。ただ、実家がエンタメNGだったんですよ。
──エンタメNGというと?
わち たとえば女性ファッション誌でも、親に見つかったらすぐに捨てられてしまうレベルで(笑)。それで逆に興味が湧いてしまったところが大きいですね。
──過去のインタビュー記事では武田久美子さんの写真集が好きだと仰っていましたよね。
わち そうなんです! 武田久美子さんの写真集『Lady New York』が大好きです。もちろん、渡辺達生さんの撮影した貝殻ビキニの『My Dear Stephanie』も持っていますし、『WM』を撮ってくださったLUCKMANさんは、渡辺達生さんのお弟子さんなんですよ。なので、武田久美子さんにオマージュを捧げるような写真も撮りたいと事前にお伝えして、撮影に挑みました。
──エンタメNGの家庭だったとのことですが、写真集は一人暮らしを始めてから集め出したんですか?
わち 写真集を見始めたこと自体、このお仕事を始めてからなんです。最初は勉強のためだったんですけど、見ていくうちに好きだなと思って集めるようになりました。所有数は20冊ぐらいで、そこまで多くはないんですけどね。
──武田久美子さん以外で印象に残っている写真集はありますか?
わち いわゆるグラビアとは違うんですけど、『海女(あま)のいる風景』という写真集。水中写真が、グラビアと違って「生きている!」というリアルな感じがしてかっこいいと思いました。最近だと池田エライザさんや田中みな実さんなど、ベストセラーになった写真集も買ってチェックしています。
──わちさんの1st写真集『わちゅらる』は2019年2月25日の発売ですが、今回約2年半ぶりに写真集のオファーがあったときは、どう思いましたか?
わち 『わちゅらる』を作ったのは、番組の企画(※2018年から2019年に放送されたAbemaTV番組『ドラゴン堀江』)で東大受験に挑戦していた時期と重なって、進行が少しせかせかした感じだったんです。でも今回は受験にも追われていないし、時間をかけて撮影に臨めるのがめちゃめちゃ嬉しかったです。だからこそ、ちゃんと話題になる写真集にしないといけないなとも思いました。
──過去には雑誌『Tarzan』で様々なトレーニングを体験する連載もしていましたが、今回はどんなボディメイクを意識しましたか?
わち ずっとピラティスに通っているんですけど、写真集の話が決まったあたりから1カ月に1,2回だったのを、週に2、3回と通う頻度を増やしました。表紙に使われている半身浴の写真を撮りたいという話が最初からあったので、綺麗に身体のラインを見せるためにもお尻のボリュームがないとダメだなと思って、お尻作りを中心に励みました。
──半身浴の写真は最初から表紙を想定していたんですか?
わち そこまでガチガチに決まっていた訳ではないんですけど、身体のラインがタイトルの『WM』にリンクするねという話を撮影中からしていて。
──デビュー当時は、お尻のボリュームがなかったということを過去に仰っていましたよね。
わち そうなんです。マネージャーさんから「胸は大きいのにお尻がないからバランスが悪い」と言われたくらい(笑)。指摘されて初めて「私ってお尻がないんだ」と気付いたので、悩んだ時期もあったんですけど、『Tarzan』の連載で知り合ったピラティスの先生に相談して、理想のお尻を作っていきました。
──意識して作れるものなんですね。
わち 私は『Tarzan』の連載のおかげでマッスルメモリーがあったので、今回のお尻作りもわりと苦労しなかったです。過去にみっちり鍛え上げたという「マッスルメモリー」があると、たとえ筋肉を萎ませてしまったとしても、何度かトレーニングなどをすれば元に戻すことができるそうです。そのうえで、骨盤を上手く動かせるようになれば、短期間で鍛えたい部位を大きくすることができるんですよ。
──なるほど……、勉強になります。そして今回の写真集のテーマは「非現実」ですが、わちさんから「こういう内容にしたい」というリクエストはあったんですか?
わち コロナの状況もあって、日本でしか撮影はできなかったのですが、日本を感じさせないような、海外を冒険した感覚になれるような写真集にしたいという案を出しました。あまり現実感のない、それこそ武田久美子さんの写真集のように、1枚1枚が絵になるようなものにしたかったんです。
──確かに、日本と言われなければ海外で撮影したのかと思うような、壮大なロケーションですよね。
わち 大半が伊豆大島でのロケだったんですけど、ちょっと怖いなと思うぐらい人の手が入ってない自然の中で撮影したんです。自分も強くいなければ、自然に圧倒されてしまうなと思いながら撮影に臨んでいました。なのでワイルドさもかなり意識しています。
──特に苦労したのはどんなところですか?
わち 砂漠での撮影ですね。砂漠と聞いて、砂浜みたいなサラサラの砂をイメージしていたんですけど、実際に行ってみたら火山でできた砂漠だったのでほぼ岩だったんですよ(笑)。砂漠なら裸足が映える、と靴なしの衣装だったので、足の指も膝も痛くてボコボコになりました。前に海中撮影で「サンゴの上で膝立ちして痛かったです」と話したことがあるんですけど、それを超えました! 今後これより痛い撮影場所に行くことはないと思いますね(笑)。
──その苦労の甲斐あって、前半はワイルドでかっこいい写真が多いですよね。
わち ありがとうございます。いわゆるグラビアっぽい、彼氏目線的な笑顔の写真もあったんですけど、ワイルドな写真を中心に構成した方が今回の写真集には合っているのかなと。後半は柔らかい雰囲気も多いですけど、私は前半推しです(笑)。
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(取材・文/猪口貴裕)
▽わちみなみ
1995年1月7日生まれ、福岡県出身。A型。
Twitter:@wachi_minami
Instagram:wacchime
▼わちみなみ2nd写真集『WM』(光文社)
発売日:8月31日
価格:3,300円(税込)
9月12日(日)12時から書泉グランデ(東京)にて『WM』発売記念イベントが開催。また、25日(土)にはヴィレッジヴァンガードMAGNET by SHIBUYA 109 店でのイベントを予定している。