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【写真】撮影中も笑顔が絶えない、梅田彩佳の撮りおろしカット【10点】
──現在梅田さんが主戦場として活躍しているミュージカルの世界では、アイドル時代と違ってファンの見る目も厳しいと思います。
梅田 30歳で初めて立った帝国劇場が私にとって大きなターニングポイントでした。初日が終わってから、ついついエゴサしたら、こんなにイジメられるのかというくらい、ひどい書き込みばかりでした。これが人に見られるということなんだと痛感して、帰りの地下鉄でボロ泣きです。寒い2月の夜でした。心が折れて、家に帰る気力すらありません。すがる思いで友達に電話したら、「あんたね、これから2カ月も舞台は続くんだからね。これは仕事なんだから、やるしかないんだよ」と言われて、ハッとしました。確かに仕事を放りだすわけにはいかないし、悔しい気持ちのまま終わりたくもない。悪口を書いた人に、千秋楽までには「あの部分だけはよかった」とせめて言わせてやろう。そう心を入れ替えました。
──ミュージカルはできているのが当たり前の世界ですからね。
梅田 そうなんです。私が稽古を死に物狂いで取り組んだとしても、ベテランの女優さんは基礎がしっかりしていらっしゃるし、稽古期間の過ごし方も私とは違いました。自分の苦手な部分と向き合わないといけません。それはとても苦しい作業です。でも、やらないと生き残れない。よりボイトレに力を入れるようになりました。まだまだ下手なんですけどね。
──それでも、アイドル時代の経験が活きていることもあるんじゃないですか?
梅田 それは見せ方かもしれません。舞台監督さんに「アイドルだったから、やっぱり見せ方が上手いね」と褒められたことがありました。
──ダンスの経験を活かし、ダンススクールをオンラインで主催していたりもしましたよね。
梅田 コロナ禍になる前は実際に集まってもらって開催していたんですけど、最近はオンラインになってしまいました。それを始めたきっかけは、高校のダンスの先生を2年間経験したからです。一般の高校からはみ出してしまった生徒が集まる学校だったんですけど、目を合わせてくれなかった生徒が、最後の授業の日に手紙を渡してくれたり、「センターで踊ってみたいです」と立候補してくれたりして、教えるって素敵なことだなと思えたことが大きかったです。自分も中学時代にダンススクールに通っていたから、皆さんが気軽にダンスを始められる場所を作りたいなと思って、2018年からスタートさせました。
──振り付けをつけたいな、という思いとかはないんですか?
梅田 何曲か担当したことはあるんです。NGT48のユニット曲とか他のアイドルグループとか。アイドルのことは好きだから、またやってみたいなという思いはあります。
──最後に、プライベートはいかがですか?
梅田 30歳を過ぎて、自分の好きなお仕事だけに集中するようになってからは、プライベートの時間も楽しくなってきました。最近はトイプードルを2匹飼いはじめまして。
──結婚願望は?
梅田 あります! 今年中に相手を見つけるって決めているので! 誰かいないですかねー?
──どんな人が希望ですか?
梅田 優しくて、親とか事務所の社長に紹介できる、ちゃんとした人(笑)。私、裏方さんがいいな。芸能関係のお仕事をしている方なら、私の仕事を理解してくれそうじゃないですか。誰かいないかなー。募集中です(笑)。
(取材・文/犬飼華)▽梅田彩佳(うめだ・あやか)
1989年1月3日生まれ、福岡県出身。2006年にAKB48の2期生としてデビュー、選抜総選挙では最高16位を記録。2014年にNMB48に移籍し、2016年に卒業した。卒業後はスーパー・ソウルフル・ミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」やミュージカル「Endless SHOCK」に出演するなど女優として活躍。4月には「銀河鉄道999 THE MUSICAL」、6月にはミュージカル「スワンキング」が控えている。
Twitter:@AyakaUmeda
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