【写真】SNSをきっかけにブレイク、映画『見える子ちゃん』初主演を果たしたなえなの撮り下ろしカット【9点】
――『見える子ちゃん』は学園モノでもありますが、なえなのさんの高校時代は?
なえなの 結構、変わった高校にいました(笑)。例えば校則の一つに『前髪は眉毛の上か、顎まで伸ばすかに』とあって、両極端ですよね。謎です(笑)。校則は厳しめでしたが、文化祭は楽しかったです。学科が3つあって、私はデザイン科だったので自分たちで作った服でファッションショーもやったことがあります。だから高校時代にもう、ランウェイを歩いていました。
――クラスでは、どんな風にすごしていたんでしょうか?
なえなの 皆が結構気にかけてくれていました。当時からSNSをやっていて名前も覚えられ始めたところで、クラスの外では『ネットで変なことやっているやつ』って噂されるんです。陰口も言われました。でもクラスメイトとの仲はよかったから、今思うと彼女たちにメンタルを支えてもらっていたのかなと思います。圧倒的に女子が多くて(女子ばかりの環境って)気を遣いそうですが、私の場合はそんなことは全然なくて、皆いい子でした。
――高校時代からSNSを始めて、話題になっていきました。
なえなの 最初に始めたのはTwitter(現X)でした。写真を載せようかなと始めたらコメントや「いいね」がつくようになって、面白くなってきて。何となく始めたSNSだったので、どんどんフォロワーが増えてくるなんて想像もしていなかったです。
――その頃、将来への目標は持っていましたか。
なえなの デザインを勉強していたので、何となくイラストレーターに憧れはありましたが、あまり夢らしい夢もなかったです。クリエイティブなことに興味はありつつも、現実感はなくって、高校を卒業して地元でアパレルに就職しました。
――ただ、SNSでの活動は続けていました。モチベーションを保てていたのはなぜでしょう?
なえなの 就職した年の夏にYouTubeを始めたら、ものすごい勢いでフォロワーが増えたんです。1日で再生数が激増していって、これが人生初の“バズり”経験でした。でもその時は『よっしゃ!』って喜ぶより『なんでこんなに見られているの?』って呆気に取られていたのを覚えています。それで自信もついて、上京してインフルエンサーの活動一本に絞っていきました。
それと、高校の友達と今でも仲が良いのが支えになっていて、最近もカラオケに行きました。地元を離れても付き合いが続いているのがありがたいです。
――2019年のことですね。回り道をしつつもエンタメに携わってきましたが、やっておいてよかった、と思う経験はありますか。
なえなの 高校でIllustratorを勉強していたので、動画編集でその時の知識が役に立っています!アパレルのお仕事でもお客さんと話していたので、誰とでもフランクに話せるようになりましたし、洗濯物をたたむのが速いです(笑)。この『見える子ちゃん』のおかげでお芝居も好きになったし、どんな経験も人生に活かせるんだなと思っています。
――そしてこれからやってみたいことは?
なえなの 今年は演技のお仕事をもっとやっていきたいです。苦手だったお芝居への見方が180度変わったので、この勢いでどんどんチャレンジしてみます。プライベートでも鍛えたいことがあって、今、煮物の腕を磨くのにハマっています。
▽なえなの
2001年1月14日生まれ。静岡県出身。SNSでの活動をきっかけに同世代を中心に高い支持を集める。
▽映画『見える子ちゃん』6月6日から全国上映中
キャスト
原菜乃華(四谷みこ) 久間田琳加(百合川ハナ) なえなの(二暮堂ユリア) 山下幸輝(権藤昭生) 堀田茜(荒井先生) 高岡早紀(四谷透子) 京本大我(遠野善) 滝藤賢一(四谷真守)ほか
スタッフ
原作:泉朝樹 脚本・監督:中村義洋 音楽:堤博明 主題歌:BABYMONSTER
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