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昨2021年に10年ぶりのソロライブを開催した後藤真希は今年カバー曲中心のライブツアーを東京・大阪・名古屋で開催、さらに9月23日の東京夜公演では後藤のバースデースペシャルイベントと銘打ち、ゲストに藤本美貴が登場する。
2年前にYouTubeチャンネルを開設以後、様々な曲をカバーして「歌ってみた」動画を定期的に投稿していたが今年はよりライブ活動に精力的だ。音楽にとどまらず昨年11月には10年ぶりの写真集『ramus』も発売した。
一方、2002年にソロデビューした藤本は今年デビュー20周年。YouTubeでもよく後藤と共演しているが、10月8日に20周年を記念して『大感謝祭ライブ!~ミキティアイドルやります!秋の大集会AGAIN!!!!!~また来てね~』を東京・新宿BRAZEで開催する。ゲストに篠田麻里子・大沢あかね(昼)、後藤と飯窪春菜(夜)を招いて、久しぶりにアイドルらしい藤本を見ることができそうだ。
そして今春、9年ぶりに「復活」を遂げファンがざわついたのが松浦亜弥だ。2013年に橘慶太(w-inds.)と結婚し、同年大晦日のカウントダウンコンサートをもって芸能活動を休止、表舞台から遠ざかっていた松浦だが、今年1月にマシュー南のポッドキャスト番組『Matthew’s Matthew マシュー南の部屋の中のマシュー』の初回ゲストとして声のみながら公の場に再登場、以後も徐々に動向が伝えられるようになった。
4月には「ネスカフェ エクセラ」の新CMに出演し、書き下ろしの新CMソングを軽やかに口ずさむ姿を見せた。往時と変わらぬ歌唱力でファンを沸かせれば、夫の橘は、松浦のために制作していた未発表曲があることを8月にツイッターで明かし、2022年中に公表したい意向も見せている。
後藤が1999年にモーニング娘。に単独加入し、『LOVEマシーン』でグループ黄金期を切り開けば、2001年にソロデビューした松浦は抜群の音楽センスとアイドル性を兼ね備え、平成最強のソロアイドルとの呼び声も高い。翌年デビューの藤本も『ロマンティック浮かれモード』などアイドル界で歌い継がれる楽曲を残し、03~07年はモーニング娘。でも足跡を残した。
「後藤さん・藤本さんの活動と松浦さんの再始動の時期が重なったのは偶然かもしれませんが、アイドルのセカンドキャリアの新しい指針を見せてくれる、そんなムーブメントになってくれるかもしれません。この3人にはそれだけの知名度とスター性がありますから」
こう語るのは、20年来のハロプロファンでミュージシャンの劔樹人氏。映画化もされた自叙伝的エッセイ『あの頃。男子かしまし物語』で彼女たちがお茶の間の人気者だった時代のハロプロファンの活気をつづっている。
「アイドルから結婚・育児を経て第一線に戻ってくるには相当なエネルギーが要りますし、ファンがついてきてくれるかどうかも分からない。それでも今、人前で披露できるクオリティの歌唱を保っているだけでもすごいですし、おそらくはボイストレーニングも続けてきて、歌い続けたい気持ちが強いんだろうと思います」(劔氏)
1985年生まれの後藤と藤本、86年生まれの松浦と年齢も近い3人。結婚・出産・育児を経てきた共通点もある。後藤は2児、藤本と松浦は3児の母でもある。
「アイドルを卒業してしまうと、バラエティや俳優業がメインになるか、あるいはママタレ的ポジションに落ち着くことが多いのが現状ですから、なかなか歌を続けていくことは難しい。3人とも三者三様の音楽スキルを持っていますから、ブランクもものともせずに音楽を続けていくこともできるぞ、という道をこれから見せてくれるといいですね」
劔氏はセカンドキャリアを切り拓いてくれることを期待している。「社会のアイドルに対する、エイジズムやルッキズムに縛られた見方が変わらないと、“アイドル後”のキャリア作りは厳しいままが続くと思います。シンガーとしても稀有な彼女たちが、家族を持ちながら今できる音楽表現を発信してくれれば、それが元アイドルのイメージを変える一里塚になるかも、と期待してしまいます」
3人はソロアイドルとしてだけでなく、ユニットでも当時のハロプロを盛り上げた。「ごまっとう」(後藤・松浦・藤本)、「GAM」(松浦・藤本)、「DEF.DIVA」(後藤・松浦・安倍なつみ・石川梨華)、「後浦なつみ」(後藤・松浦・安倍)などだ。
YouTubeで関係が深まった後藤と藤本に加え、松浦がさらに表舞台に復帰してくればごまっとうやGAMの復活にファンの期待も高まるが、こればかりは本人の意志次第。
「僕もいちファンだから本人の意志は分かりませんし、ファンの側が過度に期待しすぎてもと思いますが、彼女に歌をライフワークにしていきたい気持ちがあるのなら、音楽での活動は続けてほしいですね。ファンとしては新曲リリースまで実現してくれれば願ったりですが…おそらく橘さんにもサポートしてくれる心意気はあると思います。」と、劔氏も素直な心境を答えてくれた。
藤本は後藤のYouTubeチャンネル動画(7月22日配信)の中で、2人で観覧車に乗りながら自身の20周年イヤーに言及。「ごまっとう歌いますか? 『ま』がいないですけど……」と後藤に振ると、トークは松浦のネスカフェのCMへ。後藤は「久しぶりじゃん!と思って」とCMを見ていることを話し、藤本も「変わらず可愛いね」と気にかけている様子を見せる。かつてはトップアイドル同士火花を散らしていた間柄から年月を経て、人生経験も積んだ3人がこれから何を発信していくかも見守っていきたい。
(文/大宮高史)
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