東京では桜が満開を迎えた先週末、アミューズ所属の“成長期限定!!”ユニット「さくら学院」の卒業イベントが3月30日(土)に行われた。今年度は中等部3年の麻生真彩、日高麻鈴、新谷ゆづみの3人がグループから卒業。2015年度と同じく神奈川県民ホール・大ホールの会場内を埋め尽くす父兄(さくら学院のファンの呼称)たちの祝福の拍手と声援、そして満開に咲き誇るピンクのフラッグが、新たなステップへと進む彼女たちを温かく送り出した。
そんな感動と興奮も冷めやらぬ翌日3月31日(日)、彼女たちのさくら学院での歩みをまとめた写真集『さくら学院 麻生真彩・日高麻鈴・新谷ゆづみ 2019年3月 卒業』の発売を記念したお渡し会が書泉ブックタワーで開催され、3人に思いの丈を伝えるべく集まったたくさんの父兄たちに見送られ、こちらも大盛況のうちに幕を閉じた。
イベント終了後には、これが最後となる制服姿の3人を囲んでの記者会見が行われ、写真集の見どころやそれぞれの今後について語ったのだが、そこはすでに音楽ナタリーなどの各メディアの速報で内容をご存知の方も多いことだろう。なので、そこは他メディアにお任せして、「ENTAME next」では、記者会見では出なかった撮影時のエピソードや、3人が選ぶ自分以外のベストショットなど、本人らが語った“ならでは”のインタビューをお届けしたいと思う。
※文中には、他では語られることのない“実はココって……”という部分を解説するOVERTURE編集部の脚注が入りますので、写真集を手元にご用意いただき、そちらと合わせてお楽しみください。
──今年の卒業旅行の舞台は、広島県・尾道と岡山県・倉敷(脚注1)。一泊二日で行ってきたワケですがいかがでしたか?
新谷ゆづみ とにかく楽しすぎました! こうやって3人でどこかに行くなんてのも初めてだったし。
日高 普通に3人で旅行しているような感覚で本当に楽しかったよね! 3人でご飯を食べたり、自転車に乗ったり(脚注2)、川の字で寝たりっていうそんな1つ1つのことが「あ~、これで最後になるんだなぁ」って感じていたので、その思い出がこうやって写真集という形で残せて素敵だなって思っています。
<OVERTURE 編集部による“実はコレって……”>
脚注1:今回の舞台に選ばれたのは、ともに古き良き時代の風情を残す広島県・尾道と岡山県・倉敷。
脚注2:実は写真集には収録されていませんが、3人がレンタルサイクルで井口島の街並みを走るカットもありました。意外なことに自転車を乗るのが数年振りという3人。最初はちゃんと乗れるのか心配していましたが、すぐに慣れてスイスイ。こちらは発売中の『OVERTURE 018』にチョコっと掲載されていますので、ぜひそちらもチェックお願いいたします。
麻生 行ったことのない所に行けたり、やったことないことを経験させてもらえて、特にデニムの製作体験(脚注3)がめっちゃ楽しくって! あの時に作ったジーパンを今も愛用していますし。
日高 私も履いてるよ♪
──みなさんリベットとボタン打ちの作業なんかは、かなり力もいるし苦戦していましたが楽しんでもらえたようで良かったです。
麻生 あと牛乳瓶に入ったプリンが美味しかった!
新谷 ね!
──前半の尾道編で、3人が並んで食べていた(P34上段)おやつとやまねこさんの尾道プリン(脚注4)ですね。
日高 プリ~ン!
麻生 オシャレだし、尾道も倉敷も映えるスポットばかりだったしね。あと、夜の枕投げのシーン(写真集P37)が本当にこの写真の通りガチで楽しんじゃいました。これがプライベートでの旅行でも、マジでこのままの感じだと思います。
──パジャマシーンも毎年恒例(脚注5)ですが、撮影後はけっこう遅くまでガールズトークをしたりしていたんですか?
日高 すごく大っきなベッドが2つあるお部屋(脚注6)だったんですが、3人なので「誰が1人で寝る?」って話になった時に、真彩が即「私は1人で寝たい!」って言ったので、ゆづと2人で寝ました、隣で広々と寝ている姿を見て羨ましかったです(笑)。
麻生 えへへ。本当は夜まで3人で色々とお喋りするつもりだったんですけど、朝も早かったし疲れちゃっていたから、す~ぐ寝ちゃいました。
新谷 本当にすぐだったよね。1番最初に寝たのって真彩だったんじゃない? ってくらい。気付いたらもうグッスリ(笑)。
<OVERTURE 編集部による“実はコレって……”>
脚注3:倉敷の美観地区にもデニムストリートがありますが、今回は児島にあるベティスミスさんでジーンズ制作にも挑戦! 自分でベースモデルを決めて、ボタンやリベットにパッチを着けるという一連の流れを実体験し、世界に1本のMYジーンズを作ってきました。ちなみに麻生さんはストレッチの効いたスリムタイプ、日高さんは太めのメンズストレートをボーイフレンドデニム感覚で、新谷さんはレディなロングスカートをチョイス。ちなみにこちらの体験工房には、松井愛莉先輩も訪れています。
脚注4:レトロな店構えが人気のお店で、おやつにプリンを食べた3人。麻生さんはレモンソースをかける定番の尾道プリン。他2人は抹茶味をパクリ。お店の前のベンチに座って食べることも可能。ちなみにお取り寄せも出来ちゃいますので、遠方の方にもオススメします。
脚注5:実は毎年、そのメンバーの雰囲気に合わせてパジャマだったり、Tシャツ&ジャージだったりと変えています。今年は柔らかなペールトーンで春らしく。ザックリした編みのニットカーデに、元気なスウェットパーカ、ふんわり肌触りのニットワンピと、それぞれのキャラがよく表れています。
脚注6:随所に散りばめられた中3曲『clover』の歌詞は、それぞれが自分のお気に入り写真を選び、その雰囲気に合ったフレーズをチョイス。手書きで書かれた文字の周囲の縁取りは、麻生さんは帰宅部でのメンバーカラーである赤、日高さんはクッキング部でのメンバーカラーである緑、そして新谷さんは学院祭の寸劇にも登場した架空の連続テレビ小説『みかん』のオレンジになっています。
──さて、ではそれぞれの MYベストショットと他2人のベストショットを教えてください。
麻生 (写真集P31の握った両手を顔に添えたカットを指差し)1番の写真はコレです! 自分的にもすごく盛れてるし(笑)、何より『clover』の歌詞(脚注6)と写真の雰囲気がすごく合っているし……って言っても、多分本来はそういう意味合いじゃないんだろうけど(笑)。
──日高さんは?
日高 え~迷うなぁ……(写真集P46を指差しながら)この写真ですかね。このもたれかかっている木の雰囲気がすごく好きだったので。あと3人のカットもありならコレ(写真集P32)が1番好きです!
──耕三寺博物館(脚注7)と同じ敷地内にある、未来心の丘(脚注8)ですね。
日高 ここの雰囲気もすごく素敵だったし、なんか3人が階段に並んでいるバランスとか日差しの感じがすごくアーティスト写真っぽくて、カッコよくてお気に入りです!
──ちょっとPerfume先輩っぽくもあって素敵ですよね。新谷さんはいかがですか?
新谷 ラストのコレ(写真集P50-51)ですかね。こうやって3人で着物(脚注9)を着て街を歩くことってなかなかないと思うし、普段とは違う大人っぽい表情も見てもらえると思うので。
<OVERTURE 編集部による“実はコレって……”>
脚注7:四季を通して様々な花木に溢れる境内はまさに、極楽浄土と言いたくなるほど色彩豊か。全国にも例のない耕三寺式伽藍配置として高い評価を得ており、堂塔の内の15棟は国登録有形文化財の指定を受けているとのこと。船着場から向かう際は、途中にあるカフェ&バー汐待亭でレンタルサイクルを借りるのがオススメ。また、こちらの人気メニューであるカレーライス(しまししソーセージをトッピング!)には3人も、美味しいと太鼓判を押していました。
脚注8:前述の耕三寺博物館の敷地内にある、広さ5,000平方メートルにもおよぶ白い大理石の庭園「未来心の丘」。世界を舞台に活躍する彫刻家・杭谷一東氏が制作。
脚注9:せっかくだから倉敷らしくデニム素材の着物を着て、美観地区をお散歩。こちらは倉敷着物小町さんに着付けをお願いいたしました。慣れない着物で歩きづらいかと思ったら、グッズ撮影での浴衣姿で慣れていたのか意外に3人ともスタスタ。とはいえ、普段よりも大人っぽくおしとやかで、艶やかな浴衣姿とはまた違った雰囲気が新鮮でした。
──では続いて、自分以外のベストショットも教えてもらえますか? まずは新谷さん&日高さんが選ぶベストショット・オブ・まあや!
日高 私も真彩自身が選んだのと一緒、この握りしめた手と上目遣いが好きなんです、私。
新谷 私は真彩だったら、さっきもお話に出ていたパジャマ姿かなぁ~。やっぱり帰宅部だし、この枕投げ真彩ちゃんのイタズラっ子ぽい感じがすっごく楽しそうで(笑)。
──では麻生さん&新谷さんが選ぶベストショット・オブ・まりんは?
麻生 麻鈴は毎日盛れてるんですよね。中でも、そうだなぁ~やっぱりこの若女将感のある写真(写真集P47)ですかね。すっごくないですか? 街並みに溶け込んでいて普通にいそうだし、もしこういう人に出会ったら「綺麗な人だなぁ」って思っちゃう。
新谷 私もソレ! この若女将風が1番好き! なんか普通に似合っているよね。
日高 (しゃなりはんなりと)おいでやす~。
──まさに『若おかみは小学生!』ならぬ、若女将は中学生。
麻生 懐かしいそれ(笑)。
日高 うれっすぃ~♪
──で、麻生さん&日高さんが選ぶベストショット・オブ・ずみん!
麻生 真彩は、ゆづが目をつぶっている時の表情が好きなんですよ。なので……この寝顔(写真集P37下段)とかも可愛いし……あとはさっきのプリンを食べている写真! このギュ~ッて目をつぶっている時のゆづって、本当に「楽しい♪」っていうのが滲み出ていて、すごく好きです。
日高 この空を見上げている横顔(写真集P25)の写真(脚注10)の“ゆづ角”が好きです。
──こちらはぜひ、写真集でご確認ください!
<OVERTURE 編集部による“実はコレって……”>
脚注10:尾道といえば、大林宣彦ファンには映画『時をかける少女』『転校生』などの撮影ロケ地として有名。このカットでは『時をかける少女』で、原田知世さん演じる主人公・芳山和子がタイムトリップするときに逆回転した大時計の前でパシャリ。
──さて、今年も一昨年と昨年同様、中3曲の曲名がこの撮り下ろしグラビアのタイトルになっています。歌詞の中に“十年先の春の日に”というフレーズがありますが、10年後また3人で旅行に行くとしたらどこがイイですか?
(ここでヘア&メイク直しのため、新谷が一時離席)
日高 どこにする? 日本、それとも海外?
麻生 ハワイとか? 海とかに遊びに行きたい!
日高 あっ、イイねぇ~。私、ナイトレインボーが見たい!
麻生 なにそれ?
日高 ハワイってたくさん虹が出るんだけど、ある一定の条件が揃った時にのみ夜にも虹が掛かるの。それをすっごく見てみたくって!
麻生 へ~! でもたしかに空とか綺麗だよね~山に登りたいし海で泳ぎたいし。あとバンジージャンプがしたい!
日高 それ、よみうりランドでも出来るよ(笑)。
麻生 近っ(笑)!
(ここで戻ってきた新谷が再びトークに参加)
──お2人には先に聞きましたが、新谷さんは10年後にまた3人で旅行に行くなら、どこがイイですか?
新谷 また同じ場所に行きたいです(即答)!
──成長した3人が同じシチュエーションで撮影なんかした日には、父兄の涙腺も決壊確実。エモみがヤバいですね。ちなみに、麻生さんと日高さんはハワイがイイそうです。
新谷 え~!? ちょっと~じゃあ私もハワイに行きたいです! で倉敷と尾道にも行く!
──ぜひ! 実現する日を楽しみにしています。
ということでココが初出となる情報も満載のインタビューはいかがだったろうか? お渡し会終了後の会見では、この旅行を通して3人の関係性に変化はありましたか? という質問に対し、新谷は「新しい発見がいっぱいできました」と語り、麻生も「3人の絆がもっと深まったと思います!」と回答。まだ未読の方は、あの感動の卒業式へと繋がる1つのキッカケとなったという卒業旅行の様子を、ぜひともその目でご確認いただきたい。
<プロフィール>
麻生真彩(あそう・まあや)2003年11月4日生まれ。神奈川県出身。「トーク委員長」
日高麻鈴(ひだか・まりん)2003年12月1日生まれ。神奈川県出身。「はみだせ!委員長」
新谷ゆづみ(しんたに・ゆづみ)2003年7月20日生まれ。和歌山県出身。「生徒会長」

<写真集概要>
『さくら学院 麻生真彩・日高麻鈴・新谷ゆづみ 2019年3月 卒業』
出版社:徳間書店
価格:2,300円+税
判型:B5判S
頁数:96ページ