雑誌やweb媒体でアイドルの記事を数多く執筆するライターの左藤豊氏が、1週間アイドルたちが出演するレギュラー番組や冠番組をチェック。その週、テレビで輝いていたアイドルたちについて思い入れたっぷりに語ります。
第194回となる今回の観測期間は11月8日(火)~11月14日(月)。

【関連写真】櫻坂46 菅井友香、7年間のアイドル人生に幕を閉じた東京ドーム公演

去る11月9日、櫻坂46が全国ツアー「2nd TOUR 2022 “As you know?”」の最終公演を東京ドームで開催。その中で卒業セレモニーを行ないグループを卒業した菅井友香。そして櫻坂46の冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京)においても彼女をフィーチャーした企画が11月6日(土)・13日(土)の2週に渡ってオンエアされました。

「7年間お疲れ様!菅井友香の卒業を祝う会!」と題した今回の企画。グループのキャプテンを務め上げてきた彼女の功績をたたえ「菅井がやりたいこと」と「メンバーが菅井にしてあげたいこと」で祝福したのですが、どのコーナーにおいても彼女の人柄の良さが表れていて、メンバーから慕われる理由が分かるような気がしました。

中でもドッキリ企画はその最たるものでした。菅井のやりたいこととしてドッキリを仕掛けるはずが、実はメンバーはすべてを知った上でわざとドッキリに掛かってあげるという“逆ドッキリ”。「ゆっかー(菅井)が喜ぶようになるべく大きく驚きたい」(小池美波)とやたら派手なリアクションを取るメンバーからは愛を感じたし、心霊現象ドッキリでは仕掛け人・菅井の挙動が明らかに不自然でバレバレではあったのですが、そんな姿を見て「ほんとこの人は嘘のつけない純粋な人なんだなぁ」と微笑ましく感じた視聴者もきっと多いはず。

また、メンバーの特技を生かした企画があったのも印象的でした。ブログなどでも文才を発揮している増本綺良が脚本・監督を手掛けた妄想告白ドラマだったり、すでにファンの間ではおなじみの大沼晶保による“沼ソング”(大沼が作詞・作曲・作画を手掛けたオリジナル楽曲)だったり、後輩の特徴を存分に引き立てて見せ場を作ったのも菅井の優しさかなと思います。

番組の最後には、菅井とMCの土田晃之澤部佑が3人でトーク。
「欅(欅坂46)から櫻(櫻坂46)に改名するってなったときにまず(卒業を)考えて……、でも求めていただける限り頑張ろうって切り替えたんですけど。でも(櫻坂46で活動するのは)ざっくり2年かなっていうのはそのときから考えていて」「一歩踏み出して新しい気持ちとかを知っていきたいな、と。やってみないと分かんないなって思ったので、すごく今だって思えています」と卒業に至った経緯を語り、ファンに向けて「皆さんと一緒に過ごせた時間が本当に本当に宝物です。皆さんの力があってここまで頑張ることができました」と感謝を述べた菅井。

前身番組『欅って、書けない?』(15~20年)の初回から番組を見ていた筆者としては彼女のそんな言葉ももちろん胸に響いたのですが、それ以上に目に焼き付いたのが、土田と澤部に「がんばりき」(菅井の決めセリフ&ポーズ)をやってほしいとお願いした場面。2人から「ごめんなさい」と断られるやいなや即「え~なんでですか!」と立ち上がってツッコミを入れた菅井を見て、「7年経ってバラエティでの振る舞いもすっかり板に付くほど成長したんだな」と感慨深いものがありました。次なるステージでの活躍にも期待!

「アイドル番組 極私的テレビ欄」
[11月16日(水)~11月22日(火)]
ライター左藤氏が個人的にチェックしようと思っている今週オンエアの番組を簡単な内容とともにご紹介。

◆11月17日(木)
AKB48 サヨナラ毛利さん』
日本テレビ/毎週木曜24:59~/出演:AKB48
「なぜ選ばれない!?非選抜AKB48」。悲哀あふれる知られざる心の叫びが続々と

◆11月20日(日)
『乃木坂工事中』
テレビ東京/毎週日曜24:00~/出演:乃木坂46
「第4回内輪ウケものまね大賞」後半戦。女王・和田まあやが未知なる領域へ

◆11月20日(日)
『そこ曲がったら、櫻坂?』
テレビ東京/毎週日曜24:35~/出演:櫻坂46
読書の秋におすすめの「自分の人生を変えた本」をメンバーがプレゼン形式で紹介

◆11月20日(日)
『日向坂で会いましょう』
テレビ東京/毎週日曜25:05~/出演:日向坂46
日向坂ダービー後半戦。ヘンテコレースが続々開催、破壊のプリンセスが大暴れ

◆11月21日(月)
『新・乃木坂スター誕生!』
日本テレビ/毎週月曜25:29~/出演:乃木坂46・5期生
令和の超難曲に5期生が挑戦。岡本姫奈のプレイリスト公開も。
ゲストは立川俊之
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