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まずは、『SPY×FAMILY』のヨル・フォージャー、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶなど人気キャラを演じ続けている早見沙織。早見は、2021年1月より、TOKYO FMとJFN系列で朝4時から放送中の『Memories&Discoveries』(以下、『M&D』)の火曜~木曜のパーソナリティを担当している。『M&D』は、超夜ふかしなリスナーと超早起きなリスナーに向けた音楽番組。静けさ漂う時間帯に、早見の声が心地よく響く。FMらしい音楽メインの構成なので、早見はナビゲーター然として番組を進行。
新旧織り交ぜた洋楽中心の番組の選曲自体が素晴らしいのだが、曲紹介前に語られる早見の歌詞の朗読もアクセントになって、リスナーの耳を癒やしてくれている。もちろん、わずかなパートではあるが、早見の近況が聞けるフリートークやメール紹介の時間もあるので、ファンにとっても楽しめる番組だ。
もうひとつ、『M&D』の注目ポイントは、日替わりゲストによるプレイリスト企画だ。毎日、ゲストアーティスト(コメント)が約30分のプレイリストを作成して紹介するという番組のメインコーナー。
中でも、上坂すみれのプレイリストが秀逸だった。テーマは「好き好き大好き!林哲司先生」。なんとも上坂らしい、林哲司が作曲した楽曲だけを集めたプレイリスト。実際のオンエアでは、上坂本人による解説コメントの後に、プレイリストとして楽曲が30分間ノンストップで流れるという贅沢な作りになっている。声優のみならず、ロックバンドやアイドルなど幅広いジャンルのゲストアーティストの意外な選曲が楽しめるので、音楽ファンにも是非聴いて欲しい番組だ。
続いて紹介するのは、水樹奈々。紅白歌合戦6回出場、日本武道館7DAYSライブ開催など…声優アーティストの歴史を塗り替え続けているトップ声優アーティスト。そんな水樹は、文化放送で『水樹奈々 スマイルギャング』に出演中。2002年に始まり、放送回数も1000回を超える長寿&人気番組だが、もう1本、TOKYO FMでもレギュラー番組を持っている。
それが『水樹奈々のMの世界』。
スタート当初は、水樹がFMラジオパーソナリティとして、MUSICの世界、MOVIEの世界、MANGAの世界といった形で、Mから始まる色々なカルチャーを掘っていくといったコンセプトだったと記憶しているが、今となっては、ノリは完全にAM。リスナーのちょっとエッチな体験談を「キャノンボール水樹」というキャラに扮した水樹がハイテンションで紹介していくという「ミズガメッシュナイト」という21時台にしては攻め過ぎたコーナーも印象的だ。また、コロナ前の企画にはなるが、水樹がスタジオ内で恵方巻きを作ったり、かき氷を作ったりする料理企画も定番だった。
そんなAMノリ的な企画を行う一方で、貴重なゲスト回があるのも、この番組の魅力だ。ゲストは、交流のある声優が中心で、過去には野沢雅子も登場しているのだが、声優のみならず、スガシカオや武田真治といったライブやミュージカルで共演したアーティストゲストが多数登場しているのも水樹ならでは。AMとFMの両方で長寿番組を持つ水樹だが、来年1月には、さいたまスーパーアリーナ2DAYS公演を開催予定。トップ・オブ・トップ声優アーティストはまだまだ健在である。
最後に、多くの声優ラジオが存在する文化放送の中から、特に注目の番組を紹介したい。毎週日曜22時30分から放送中の『花澤香菜のひとりでできるかな?』だ。花澤と言えば、『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』、『五等分の花嫁』、『すずめの戸締まり』など話題作・人気作に立て続けに出演中の人気声優だが、ラジオ番組が地上波に進出したのは、まだ最近の話。
内容的には、近況のフリートークやメール紹介、投稿コーナーなど、オーソドックスな声優ラジオという印象なのだが、花澤らしい変わった企画も実施されている。それが、年に一度の「水着回」だ。ラジオなのに、いや、ラジオだからこそ…の企画なのだろう。スタジオ内で、水着を着用した花澤がいつも通りに番組を進行していく。次々とリスナーと電話を繋いで、「今年の水着は何色でしょう?」とクイズを出して盛り上がるシーンもあった。ラジオを分かっている花澤ならでは…の発想とアイデア。
ちなみに、水着回は、花澤が大好きだという『三四郎のオールナイトニッポン』での「全裸回」にヒントを得て、始めたのだとか。そんな花澤は、ラジオ好きキッカケで、佐久間宣行や山崎怜奈とも番組でたびたび共演するなど、「ラジオ好き声優」というポジションを手に入れている。今後もラジオ好きならではのアイデアや番組企画に期待したい。
今回は、「声優ラジオ」をキーワードに番組を紹介して来たが…声優や芸人、アイドルの他にも、意外な俳優や文化人、アスリートがレギュラー番組を持ち、自身の言葉で本音を語っているのがラジオだ。
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