【写真】寒さも吹き飛ぶ熱いパフォーマンスを見せた日向坂46【34点】
前身グループのけやき坂46時代から毎年恒例のクリスマスライブ「ひなくり」。
『Overture』が流れると、いつものようにスクリーンにメンバーの紹介VTRが映し出されていく。9月に加入したばかりの四期生たちも初めてこのVTRに加わり、ファンの期待感を盛り上げた。センターを務める齊藤京子がサンタクロースへの願い事を書いた手紙をクリスマスツリーに結んだところで、メンバーたちがステージに登場。
白とベージュの上品なグラデーションが印象的な新衣装をまとい、最新シングルの表題曲『月と星が踊るMidnight』を披露。続いて『青春の馬』へ。もともとこの楽曲のセンターを務めていた小坂菜緒は、休養や怪我のため久しくパフォーマンスに参加していなかったが、今回はセンターポジションに立って踊った。小坂の帰還はファンにうれしい驚きを与え、エースの復活を印象づけた。
さらに日向坂46のデビュー曲の候補でもあった名曲『ときめき草』へ。久しぶりの披露となる曲だが、キャプテンの佐々木久美を先頭に、アリーナ中央を縦断する花道を行進してエモーショナルに歌いあげた。
小道具のステッキを使ったかわいらしいダンストラックを挟んで、雰囲気は一転。ハードなギターサウンドのイントロが鳴り響き、センターの金村美玖を中心に『アディショナルタイム』を花道も使ってパフォーマンス。
MCに突入すると、キャプテンの佐々木が「おひさまのみなさん、メリーひなクリスマスー!」とファンに呼びかけ。さらに丹生明里の発案で、席の端から端まで順に空色のサイリウムを点灯していき、光のウェーブを作り「かめはめ波」を再現するという難易度の高い挑戦も行われた。だが会場は一致団結、見事なウェーブにメンバーも「イルミネーションみたい」と驚きながら喜んだ。
三期生の髙橋未来虹は、今回休演した影山優佳と楽屋で交流したことを報告し、影山の健在ぶりを伝えた。四期生の藤嶌果歩は、「私は北海道の出身で、クリスマスと言ったら雪があるのが定番だったんですけど、東京は雪が降らないみたいで。でも今回は雪じゃなくて、おひさまのみなさんとクリスマスを過ごせるっていうほんとに素敵な時間を過ごさせていただいて、ほんとに幸せで、ありがとうございます。四期生一同、今日のためにいっぱい準備してきたので、今日はどうぞよろしくお願いします」と、同期を代表して挨拶した。
一期生たちがクリスマスパーティーの衣装を選ぶVTR終わり、ステージに登場したのは「りまちゃんちっく」の5人(潮紗理菜、加藤史帆、齊藤京子、佐々木久美、高本彩花)。昨年春以来の披露となるレアなユニット曲『ママのドレス』を披露した。
続いて他の一期生が合流し、『My god』をパフォーマンス。いずれの曲も全員がバラバラのリアルクローズでパフォーマンスし、雑誌の専属モデルを務めるメンバーも多い一期生ならではのファッション性をアピールしていた。
続いて流れたVTRは、料理の準備をする二期生たち。富田鈴花、松田好花によるギターデュオ「花ちゃんズ」の歌が聴きたいとメンバーが言うと、ふたりがステージに登場して『ジングルベル』を弾き語り、クリスマスパーティーらしい和気あいあいとした雰囲気を作った。そして二期生曲『世界にはThank you!が溢れている』をパフォーマンス。メンバーは会場後方に設けられたトラスのステージにのぼり、二階席のファンにもアピールした。
三期生が仲むつまじくクリスマスツリーの飾り付けをするVTRのあとは、『Right?』をカラフルな衣装で元気いっぱいに披露。
続く齊藤京子のソロ曲『孤独な瞬間』では、肩を大胆に露出した真っ黒なドレスを着て、まるで齊藤の憧れる昭和アイドルのようなハードな雰囲気で歌った。
最後のVTRには四期生が登場。手に持ったロウソクに火を灯しあい、クリスマスを祝う様子が流された。そのままステージ上にロウソクを持った12人の四期生が登場し、『ブルーベリー&ラズベリー』をパフォーマンス。先輩たちも絶賛するウィンクで、カメラと観客に向かってアピールしていた。
そして三期生がステージに集結し、最新シングルのカップリング曲であり発売記念の配信ライブ以外では初披露となる『一生一度の夏』を披露。
曲終わりで四期生も登場し、再びMCタイムへ。
キャプテンの佐々木は「この数か月で四期生の伸びがほんとにすごくて。でもまたおもてなし会でいろんな壁にぶつかったりすると思うんですけど、先輩たちもできるだけ協力して、素敵なおもてなし会にできたらいいなと思います。頑張ってね!」とエールを送った。
ライブも後半戦に突入すると、メンバーたちがかわいらしいサンタクロースの衣装を着てステージに登場。富田鈴花、高本彩花、山口陽世の振り付けでダンスレクチャーをし、そのまま『HEY!OHISAMA!』をパフォーマンス。
続いて加藤史帆のセンター曲『君しか勝たん』。きらびやかな幸福感のあるサウンドがクリスマスの心躍る雰囲気に合っていた。さらに2ndシングル表題曲『ドレミソラシド』。センター小坂を中心に再び花道に広がり、キャノン砲によるド派手な紙吹雪の演出も加えてパフォーマンスした。
そしてけやき坂46時代からライブには欠かせない楽曲『誰よりも高く跳べ!2020』。ファンもメンバーもテンションが最高潮にのぼり、そのままの勢いで人気曲『キツネ』へ。センターの小坂や河田陽菜、加藤史帆が床下から一気に跳び上がる演出では、自分の身長さえも超えるような跳躍を見せ、本人たちさえも驚いた顔を見せた。
キャプテンの佐々木から「みなさんへの今年の、今までの感謝を込めて、おひさまを思って、歌わせていただきます」という曲フリから、『知らないうちに愛されていた』を歌唱。歌詞に登場する、自分を支えてくれた大切な人にファンをなぞらえ、最後は会場と一緒に手を振って一体感を醸成した。
ここで再びVTRが流され、齊藤京子が冒頭でしたためた願い事の内容が、「こんな幸せな時間がいつまでも続きますように」というものだったことが明かされる。
本編が終了し、アンコールへ。ツアーTシャツを着て出てきたメンバーたちは、デビュー曲『キュン』を歌唱。四期生も合流して、初めてこの楽曲をパフォーマンスし、人数が増えてパワーアップした新しい日向坂46を印象づけた。歌い終わってから、昨年は配信でこの「ひなくり」を見ていたという四期生の山下葉留花は、「こんなにもおひさまのみなさんと距離が近いなんて思ってなかったので、びっくりしてます」と感想を述べた。
今回センターを務めた齊藤は「毎回、ひなくりの公演が思い出がひとつひとつあるので、今日も思い出に残るライブになったと思います」とライブを総括した。
ここで、キャプテンの佐々木が「今日はまだここに出ていないメンバーがいますね」と、卒業を発表している二期生の宮田愛萌を呼びこんだ。
大胆に肩を出した黒の大人っぽいドレスを着てステージに上った宮田は「しんどいなって思ったときに、なんかのタイミングで(柿崎)芽実さん(=卒業)が『疲れたね』って何気なく言ったんですよ。それが私すごいうれしくて。あとは、しんどいときに(井口)眞緒ちゃん(=卒業)がずっと面倒を見てくれてたんですよ。眞緒ちゃんも大学行ってたから、『大変だよね』って。話聞いてくれて、一緒にご飯いっぱい連れてってくれて」と卒業生の名前を出して感謝の言葉を口にした。
また、「みんなのことほんっとーに大好きで、大切で、たぶん一生忘れないし。みんなに何か私のかけらがちょっとでも残ったらいいなってことは、すっごく思います。私ほんとにたぶん、ちょっと引くほどみんなのことめっちゃ好きなんですよ」とファンへの愛を述べた。
最後に「私は何があってもメンバーの味方でいるって思うし、絶対にメンバーがこれからすごい楽しかった、日向坂で良かったって卒業するようなグループになってくれたらいいなってほんとに思ってます。そのためにもおひさまのみんなの力がすごい必要だし、みんなが支えてくれればもっともっと良いグループになるって信じてるので、これからもよろしくお願いしします」と締めくくった。
その後、同期の二期生を呼び出すと、「おもてなし会」で宮田が二期生の癒やしになったことや、一緒にユニット曲をもらった河田の涙ながらの思い出語りが披露された。ここで富田の発案で、宮田の好きな曲をアカペラでプレゼントすることに。
他のメンバーも再びステージに登場し、最後は小坂から「愛萌は、二期生で最年長でここに入ってきてくれて。二期生ってまだ若かったので、まとめるのが難しかったと思うんですけど、それでもいつも、みんなの中心に立ってまとめてくれたし。この約5年間、みんなで一緒に過ごした時間もそうだし、愛萌が頑張ってきたことはほんとに、ものすごくおっきいもので、日向坂にとって。おつかれさまと、もうほんっとうにありがとうの言葉をかけたいなと思います」とメッセージを送った。
最後の曲は『JOYFUL LOVE』。宮田も含め、トロッコにソリのパネルを貼り付けた「ソリッコ」にメンバーが乗り込み、会場を一周する。曲終わりで、ひとりステージに残った宮田は、感極まった様子で「日向坂になってよかったかもしれない」と口にし、深いお辞儀をしてステージを後にした。
今年、日向坂46がファンの前に立つ機会はこれが最後となるが、年末には4回目の「NHK紅白歌合戦」出場も控えている。さらに来年2月11・12日には四期生による「おもてなし会」が、4月1・2日には横浜スタジアムで「4回目のひな誕祭」が行われる。総勢32人となった日向坂46は、より一層の活躍をファンに予感させ、年末恒例のクリスマスライブを終えた。
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