春は旅立ちの季節。今年の春は、アイドルグループから次々と主要メンバーが卒業している。
卒業タイミングが、ここまで重なるのも珍しいのではないだろうか。今回は、この春卒業のアイドルの今後について注目してみたい。

【関連写真】秋元真夏卒業写真集『振り返れば、乃木坂』ポストカード画像【5点】

まず、この春、乃木坂46からは最後の1期生の2人、秋元真夏と齋藤飛鳥が卒業。秋元は2月26日の横浜アリーナで卒業コンサートを開催し、齋藤は5月17日18日の2日間、東京ドームで卒業コンサートを行う。

秋元は、卒業後すぐに事務所移籍を発表。新たな所属先は、ジャパン・ミュージックエンターテインメントという俳優やタレントを数多く抱える芸能プロダクションだ。卒業後も文化放送のレギュラー番組は継続しており、引き続き、バラエティ等を中心にタレント活動をしていくと思われていたが、4月スタートの日本テレビの新ドラマ『それってパクリじゃないですか?』への出演が発表されるなど、女優としての活動もスタート。卒業後も変わらず、テレビやラジオを中心に、秋元の活躍がチェック出来そうだ。

一方の齋藤は、昨年の紅白歌合戦をもって乃木坂の活動は終了。開催時期未定とされていた卒業コンサートの日程がようやく決まり、異例とも言える東京ドーム2DAYSという大規模な卒コンで、正式に乃木坂を卒業することになる。齋藤は早速、女優としての活動を本格的に始動しており、4月14日公開の映画『サイド バイ サイド 隣にいる人』では、主演の坂口健太郎の元恋人役を熱演。西野七瀬白石麻衣のように、女優としての活動が中心になっていきそうだ。
今後、秋元康が手掛けるドラマに、重要な役で出演するなんてこともあるかも知れない。

続いて、日向坂46の影山優佳は、4月19日リリースのシングルの活動をもって、グループを卒業する。体調面のこともあり、本人的には悔しい思いもあったのかもしれないが、5月9日には1st写真集も発売されるので、最後の最後まで、アイドル影山優佳の姿を見守っていきたい。影山は、何と言っても、昨年のワールドカップで知名度が一気にUP。アイドル界屈指の、と言うよりも、芸能界屈指のサッカー通として、誰もが認める存在となった。

そんな影山の活躍により、日向坂に興味を持った人も多かったので、そういった意味でのグループへの貢献度も高かった。勉強とサッカーが趣味ということなので、卒業後、ますますレベルアップして、クイズ番組やサッカー番組で活躍してくれることだろう。TOKYO FMの日向坂のラジオも3月いっぱいで卒業してしまったが、元乃木坂の山崎怜奈が歩んだような、ラジオパーソナリティとしての道にも期待したい。

そして、48グループからもエースクラスのメンバーが続けて卒業している。まず、AKB48からは、この春、武藤十夢岡田奈々が卒業。かつて、総選挙で「神7入り」を果たしたこともある武藤は、2月28日にTACHIKAWA STAGE GARDENで行われた卒コン、そして、3月8日の秋葉原のAKB48劇場での卒業公演をもって、グループを卒業した。武藤は、気象予報士やファイナンシャルプランナーの資格を持つ才女。


AKBの活動の後半では、生島ヒロシが代表を務める生島企画室に所属し、テレビの情報番組やお天気コーナーなどにも出演していた。また、きたろうと共に、BS-TBSの『夕焼け酒場』に出演しており、「お酒」も今後の強みになっていきそうだ。影山のサッカー同様に、武藤も様々な武器を持っているほか、生島の後ろ盾もあるので、これからも色々な番組で活躍する姿を目にすることが出来そうだ。

一方、4月1日に地元・神奈川県民ホールで卒コンを、2日にAKB劇場で卒業公演を行った岡田も、ここ数年はソロでの活動が目立っており、ドラマやミュージカルといった演技の仕事のほか、ソロコンやソロでの全国ツアーなど、1人での歌手活動も精力的に行っていた。おそらく、卒業後もその延長線上で活動していくと思われ、既に昨年好評だったミュージカル『マギ』の続編への出演が発表されている。

卒業前に、AKB劇場で行なわれた生誕祭では、たくさんの今後の夢を生き生きと語っていた姿が印象的だった。「自分のソロ曲だけで、ライブをやってみたい」といった話も飛び出したので、女優のみならず、歌手活動も確実に視野に入れているということだろう。YouTubeでの歌唱動画の公開がこれからも楽しみだ。もともと努力家で、ストイックな性格で知られているだけに、ソロアーティスト岡田奈々の今後の覚醒に期待しよう。

また、48グループでは、HKT48のエースである矢吹奈子もこの春卒業。何とも不思議なタイミングなのだが、岡田と同じ4月1日に、同じ神奈川県のパシフィコ横浜 国立大ホールで卒コンを行った。指原莉乃がスカウトしたことでも知られる矢吹は、AKB48と兼任していた時期もあるほか、宮脇咲良や本田仁美と日韓ガールズグループIZ*ONEのメンバーとしても活躍。
歌唱力が高く評価されて来ただけに、ソロアーティストとしての活動にも期待してしまうのだが、本人の新たな夢は女優だ。子役から芸能活動をスタートさせた矢吹はまだ21歳。これからも多くの可能性を秘めている。強い意志と目標を持って卒業した矢吹から、今後も目が離せない。

しかし、改めて、今年の春ほど、エース級のアイドル達が一気に卒業した年も珍しいのではないだろうか。彼女達の第2のステージも応援していくと共に、そんなエース達が抜けた後のグループの更なる変化と進化にも期待していきたい。

【あわせて読む】日曜の夜に会える? 秋元真夏、向井地美音、百田夏菜子…国民的アイドルそれぞれの“リーダー論”
編集部おすすめ