【写真】初の書籍が発売!スリムクラブの内間政成の撮り下ろしカット【10点】
本を書いた理由は、元々2年前に吉本興業が作家育成プロジェクトを立ち上げて、当時のマネージャーから「内間さんは相当ヒマなんで、これやってください」って言われたのがきっかけでした(笑)。コロナ禍でもありましたから。
僕は昔から自己表現をすることが苦手で、文章を書こうなんてまるで思わない人生でした。文字自体に苦手意識を抱えていましたね。
ただ、タイミングってあるもんで、ちょうどその頃、新聞にスリムクラブとしてコラムを連載していて、僕も隔週で書いていたんです。「文章を書くのもなかなか面白いな」って思い始めていた時期だったんです。
プロジェクトに応募すると、講義を受けつつ提出物がオーディション形式になっていて、最後まで残れば出版社の方の前でプレゼンができる、というものでした。そこで、自分の本のテーマは何だろう?と。スタッフさんと相談する中で、あまりにも僕が色んな人から怒られる、欠点だらけの人間だ、と、そこをテーマに設定しました。
僕の人生は基本的に何事に対しても消極的だったし、とにかく自分の欠点を隠そうとすることに必死で、そのことが辛かったんです。と言っても全然自分では気づいていなくて、「なんか生きづらいなぁ、苦しいなぁ」って思っていたと言いますか。
で、僕は気づいていないのに、相方の真栄田(賢)さんは気づいていて、コンビを結成した28歳から10年くらいかけて僕のことを解きほぐしてくれたんです。
例えば真栄田さんから、「内間のいいところ教えてよ」って言われたことがあって。それで「俺は誰のどんなことも聞けますね」って答えたらめっちゃキレられたんですよ。僕は自分では「心が広い」って意味で言ったつもりだった。そしたら「お前はウンコ食えって言われたら食うのか!?」と。で、その時、真栄田さんいわく、僕はちょっと考えたらしいんですよ(苦笑)。
もちろん食べないですよ。でも、一瞬答えられなかったんでしょうね。そういう風なことがちょくちょくあって、「あれ、俺ってちょっとおかしいのかな?」って考えさせられることも増えて。後から思えば僕は、自分の感情を我慢するのが大人になる一歩だ、って考えて生きてきたんです。30代後半までは映画を見て泣いたりすることも全然なかったですから。
ネタにしてもそう。
僕たちは敗退してしまったけど、「THE SECOND~漫才トーナメント~」(フジテレビ)に出たのもそう。若い時は相方も僕も、こういう舞台がチャンスだ、ってとらえがちだった。売れるために成功したい。そういう考えが、自分たちを苦しめる原因の一つだって気づいたんですね。優勝して面白いって認められたい、って、自分たちが面白くないからそう思うわけで。
今は「大会でいい結果を残して証明しなくても、俺たちはもう面白いから」と思えるようになりました。昔はそんなこと言えませんでしたよ。自分たちがやりたいことができればそれでいいかな、と思って出場を決めました。
そういう風に気付けたことや、変わっていった考えがどんなものか、ということが本の内容になっています。だから真栄田さんは相方であり、僕の無料のカウンセラーみたいな感じですね(苦笑)。
自己啓発や、心を軽くするようなスピリチュアル系の本はもちろん何冊か読んだことはありますけど、自分が本を書くときの参考にはしていないですね。僕は、本には「何々しなさい」みたいな感じでは書けませんでした。誰かに何か教えるというか、指導者みたいな感じにはなりたくなくて。そこまで大それたことはできません。
何というか、僕と同じように自分の考えを主張できなかったり、自己表現ができないことで悩んでいる人がいたら、同じ経験をした僕の本を読んで、「内間でもあんな感じで生きてるなら、俺ならもっと楽しく生きていけるな」みたいに思ってもらえたら嬉しいかな、と思っています。
佐野ラーメンの店で本の販売会をやる、っていうのは確かに説明が必要ですね(笑)。店のオーナーは僕の知り合いで、本の中にも登場するんですが、消極的な僕とは真逆の超積極的な性格の人で。3月の頭にその店がオープンしたんですが、自分の店の宣伝もしたいし僕の本のことも応援したい、ということで、急に「販売会やろう、決めたから」って連絡してきて(笑)。
驚きましたけど、ラーメン屋でやるのも面白いなって思ったので吉本の担当の人とつないだらこうなりました。僕の意見は何もなくて、日程も向こうが決めて(苦笑)。
本では今まで自分に嘘をついてきた分、今でもたまにネガティブだったり、人に甘えて生きていきたい僕の変わっていない部分についても正直に書きました。
今日だって本の取材が何社か来ていただいたんですが、昨日までは頑張ろうって前向きだったけど、今朝起きたら「俺にできるかな?ちゃんと答えられるかな?」って思いましたし。でもそれは「人間だからしょうがないよな」って思えるようになりました。
人間って変われるんですね。今では告知しかしていなかったツイッターでめちゃめちゃつぶやいてますし、つい最近も映画『THE FIRST SLUMDUNK』を観て上映2時間の内1時間40分泣いてましたから(笑)。
▽スリムクラブ・内間政成の著書『等身大の僕で生きるしかないので』発売記念
開催日時:2023 年 4 月 9 日(日)15:20~
会場:佐野らーめん 麺屋大円 (栃木県佐野市大橋町 3236-8)
イベントの問い合わせ先 【佐野らーめん 麺屋大円】 TEL0283-20- 8077
▽『等身大の僕で生きるしかないので さらけ出したら、うまくいった40の欠点』
著者:内間政成(スリムクラブ)
定価:1540円(税込)
行:ダイヤモンド社
https://www.amazon.co.jp/dp/4478113599
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