日向坂46のバラエティ番組『HINABINGO!』(日本テレビ)が本日24日(月)深夜1時29分~放送の回でいよいよ最終回を迎える。今回は、雑誌やweb媒体で多くのアイドル記事を執筆するライター左藤豊氏の連載「アイドル番組定点観測」の増刊号として、『HINABINGO!』を振り返る特別編をお送りする。


4月から放送を開始した日向坂46の冠番組『HINABINGO!』(日本テレビ)が、6月24日(月)放送の#11で最終回を迎えます。丹生明里の逆ドッキリ撃沈(#8)や上村ひなののシュール物ボケ(#9)などなど筆者自身印象に残った場面が数多くあり、番組終了はとても惜しいのですが、そもそも『HINABINGO!』がこんなハートフルな内容になるとはどれほどの人が予想していたでしょうか? 放送開始時点ではSNS上で不安の声も結構多く見られたような記憶があるし、僕も正直心配に思っていました。

だって、すでに良好な関係を築いているオードリー(『ひらがな推し』~『日向坂で会いましょう』のMC)と比べて、『HINABINGO!』でMCを務める小籔千豊ではあまりに芸人としてのタイプが違い過ぎるし、#1冒頭から小籔が「座れバカタレ!」と巻き舌でメンバーを罵倒し東村芽依が涙をこぼす場面を見たら「大丈夫なのかな……」と思わずにはいられませんでした。

ただその直後、実は東村の涙は憧れの小籔に会えた感動によるものだったことが分かり、小籔は「思ってた展開と違う」と照れ笑い。今思えば、この時点で『HINABINGO!』の方向性が定まったのかなと思います。「優しくすることはない」と#1で断言し日向坂46メンバーにキツく当たっていたつもりの小籔だが、気付いたら自分のほうが翻弄されていた……?なんて場面がその後多々ありました。

卓球のラリーを続けるミッションに失敗したのにルールを無視して再開し「何勝手に始めてんねん!」と小籔を焦らせた#9もそうだし、個人的に一番それを感じたのは#5「理想の姉妹選手権」での小坂菜緒×上村のペア写真撮影時。最初は東村がカメラマンだったが、途中で小籔が「露出変えたりせんでええんか」と声を掛けると「じゃあ撮ってください」とカメラをパス。受け取った小籔が撮影を始めると、今度は東村が司会のポジションに立って「ホンマか? じゃあ次に行きま~す」と突然小籔のモノマネ口調で番組を進行。驚いた小籔が「何をしてんねや!」とツッコんだ場面は『HINABINGO!』屈指の名シーンでした。

ちなみにスポッチャで遊んだ#10では、東村がにっこにこの笑顔で小籔のパートナーに立候補。本当に小籔のことが好きなんだなぁ~! と言うか、バラエティ番組で東村がここまで自我を表に出したのって初めてじゃないですか? 『HINABINGO!』全編を通じて東村はキーパーソンの役割を果たしていたように思います。


それにしても、収録の回数自体はきっと数回しかなかったはずなのに、日向坂46と小籔の距離の縮まるスピードがすごく早かったなぁと思います。#10でメンバーが一斉に「ホンマか?」「オレが小籔や」と口調をモノマネして小籔をイジり倒すとか、普通に考えたら簡単にできることじゃないと思うんですよ。

それはもちろん日向坂46のバラエティ適性の高さもあると思うんですけど、#1で富田鈴花が小籔のモノマネ「ホンマか?」を披露していなかったらここまでメンバーが小籔をイジることもなかったかもしれません。そう考えると、『HINABINGO!』のMVPは実は富田かも!?

さて最終回となる#11は、小籔の妻へのプロポーズを佐々木美玲らが再現したり、加藤史帆&東村&渡邉美穂が鬼となって鬼ごっこをするといった内容が放送される予定。最終的に日向坂46と小籔の関係がどういった結末を迎えるのか、楽しみにしたいところです。

あ、あと最後に一つだけ言わせてもらうと、日向坂46ファンならHuluで配信中の『HINA ROOM』(テレビ未放送シーンを含む完全版)は絶対に見たほうがいいです。最新回の第10夜では、若干照れながら「『あやちぇり』って呼ばれたいの」と語り、「陽菜プリンセス」「すべてが愛おしい」と河田陽菜への愛を語る高本彩花がめちゃめちゃかわいかった! 『HINABINGO!』の終了も寂しいけど、メンバー同士のゆるゆる内輪トークが見られる『HINA ROOM』の終了はもっと寂しいです……!
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