──根本さんは虹コンに加入する前から夢眠ねむさんをリスペクトしていたそうですが、どういうきっかけでファンになったんですか。
根本 中学時代は引きこもりで、ネットサーフィンばかりしていたんですけど、たまたま中3のときにでんぱ組.incの『W.W.D』というMVを見つけたんです。もともと私はボブが好きだったので、「このボブの可愛い人は誰?」と思って、いろいろ調べて。顔の感じも好きだったのでファンになりました。
──当時、ビジュアル以外でねむさんを好きになったポイントは?
根本 アイドル活動とは別に美術もやられて、個展を開いたりして独自のキャラクターを作り出していたので、その辺にも憧れました。ねむさんのレベルには遠く及ばないんですけど、私も絵を描くことが仕事にできたらいいなって、ほんのり思っていたんです。ねむさんはアイドルをやりながら、それをやってのけていたので、カッコ良くてリスペクトしました。
──初めてねむさんと会ったのは?
根本 虹コンのデビューが2014年のTIFだったんですけど、それに向けての練習場所としてディアステージをお借りしていたんです。そこで、ねむさんと入れ違いになったんですよ。
──ちゃんと会話したのはいつですか?
根本 私の記憶が正しければDEARSTAGE主催の「クリスマスライブ 2014 ~あなたのサンタになれるかな~」で、虹コンも呼んでいただいたんです。その時は「やるしかない!」って心に決めて、「好きです。ねむさんきっかけでアイドルになりました。写真を撮ってください」って自分から声をかけさせていただきました。
──それからは普通に会話できたんですか。
根本 いえいえ……。ずっと遠巻きから見ていて、現場で会っても「お疲れ様です」って挨拶するぐらいだったんです。でも2016年のTIFで、ねむさんとすれ違ったら、「LINE交換しようよ」と言われて、「ついにきました!」と(笑)。そのときの、ねむさんの言葉は録音したかったです。
──いきなりの急接近ですね。
根本 しかもLINEでやり取りをさせていただいているうちに、ちょうどお互いにアニメ『KING OF PRISM』にハマっていたので、2人で応援上映を観に行ったんですよ。
──初デートですね(笑)。
根本 上映中、ねむさんが推しのぬいぐるみを膝の上に載せていたのが可愛くて、正直映画の内容は全く入ってこなかったです。その後も新宿の中村屋でカレーをおごってもらいました。あと、でんぱ組の加入が決まったとき、一緒に私のレッスン着を選びに行ったことがあります。アディダスに行って、タピオカ飲んで、プリクラを撮ったんですよ。ヤバー!
──まるで付き合い始めのカップルじゃないですか。
根本 プリクラは、その日にねむさんと遊んだことをデータじゃなくて形に残したかったんです。しかもレッスン着のズボンをねむさんが買ってくれて、その優しさを見習いたいです!
──そんな憧れの人がいるでんぱ組に加入する話がきたときは、どう思いましたか。
根本 まず信じられなかったです。メンバーのバランスみたいなものをファン目線で分かっていたので、私なんて入っていいのかなと。ただ、(最上)もがさんも卒業するし、何か自分にできることがあるなら、微力でも力になりたいなと思って加入を決心しました。
──同じグループのメンバーになって、ねむさんの印象は変わりましたか?
根本 外側からしか見てなかったねむさんを内側から見ることで、今まで以上にすごい人だなと気付かされることが多かったです。あと、いろんな人から愛されていて、人とのつながりを大切にしていて。私もねむさんのように人のつながりを大切にして、人間らしく生きていきたいなと思いました。
──今でも、ねむさんに会うことはあるんですか。
根本 お互いにお仕事が忙しいので、なかなか会うことはできないんですけど、連絡は取っていますし、イベントなどに来てくださることもあります。そういえば3月31日に表参道で私の生誕イベントをやらせていただいたんです。そしたら、ねむさんがディアステージが会場だと思って、私へのプレゼントを持ってディアステージに行っちゃったんですよ。そんなところも可愛い!
──根本さんは、ねむさんの担当色だったミントグリーンを継承することになりました。
根本 ねむさんにとってミントグリーンは大事な色と知っていたので、それを私に任せようって思ってくれたことが光栄でしたね。もちろんプレッシャーもありますけど、ねむさんのオリジナルカラーに泥を塗らないように、ねむさんイズムを受け継ぎながらも、自分らしく頑張っていきたいですね。

▽『根本凪ファースト写真集 スピカ』
撮影:西條彰仁
発行:小学館
定価:3000円+税