NHKの第108作目となる連続テレビ小説『らんまん』。5月1日~5月5日に放送された第5週“キツネノカミソリ編”では槙野万太郎(神木隆之介)が植物研究の道に進むため、上京するまでの様子が描かれた。
酒屋の当主を捨てるという選択によって、周りの祖母・タキ(松坂慶子)や姉・綾(佐久間由衣)、万太郎に付き添った竹雄(志尊淳)の心境が大きく変わっていく。

【写真】それぞれの夢へ歩みだす万太郎と綾ほか第5週場面カット【14点】

早川逸馬(宮野真守)やジョン万次郎(宇崎竜童)の“自分の使命を信じる”という姿勢に感化され、植物研究の道に進むことを決意した万太郎。しかし佐川に帰る直前、自由民権運動の首謀者と誤解されて捕まってしまう。

逸馬の配慮、わざわざ迎えに来たタキの尽力のおかげで誤解が解けて釈放。無事に帰宅すると、万太郎は“峰屋の当主を捨てて植物研究の道に進む”と胸の内をタキに明かした。さらに峰屋の後は綾に任せ、自分を勘当するように伝える。
しかしタキは万太郎の頬をはたいて、その場を去っていく。

後を追った万太郎は「わし、とびっきりの才があるがよ」「何者かになりたいがよ」と説得。タキは泣きながらも「わしは決しておまんを許さんぞね」と答えるも、2人は包容し合って和解するのだった。

そして秋になった頃、万太郎は峰屋の仲間たちを集め、“自分は次の春で峰屋を出ていくこと”を報告。さらに峰屋のことは姉の綾に任せることも伝えると、一部から否定的な声が寄せられる。

そこで綾は決意を表明するため、酒造りに対する想いを打ち明けた。
綾は幼い頃から酒造りに魅入られていたが、周りに“女は汚れているから酒蔵に入るな”と言われていた。「この先、未来永劫、女は汚れちゅうと言われ続けるかが」「わたしの願いは峰屋でうまい酒を作り、店をもっとおおきゅうすること」と語り、最後に“皆の協力が必要だ”と頭を下げると、周りは声を揃えて「よろしゅうお願い致します」と返事をするのだった。

男女の扱いの違いに正面から向き合った綾に対して、ネット上では「物怖じしない綾の姿勢が本当にかっこよかった」「同じ女性として誇りに思える」など反響の声が相次いだ。現代にも通じる問題だからこそ、胸に響く視聴者は多かったようだ。

そして万太郎が上京する日、竹雄も東京についていくことが判明。実は先日、竹雄は綾に好きだったことを告白しており、それでも万太郎と一緒に上京することを選択していた。
同場面にも「万太郎の行動力も素晴らしいけど、周りも最高な人ばかりで見てて心地よい」といった反応が多数寄せられている。

峰屋を出て東京での暮らしを始める万太郎と竹雄。今週の“ドクダミ編”では東京での様子が描かれていくが、どのようなドラマが展開していくのか引き続き目が離せない。

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