雑誌やweb媒体でアイドルの記事を数多く執筆するライターの左藤豊氏が、1週間アイドルたちが出演するレギュラー番組や冠番組をチェック。その週、テレビで輝いていたアイドルたちについて思い入れたっぷりに語ります。
第220回となる今回の観測期間は5月16日(火)~5月22日(月)。

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日向坂46の冠番組『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)、5月21日(日)放送回は「おひさまも明日から使える 新しいことわざ発表会」。メンバーたちが実体験から得た教訓をもとに新たなことわざを考案し発表する企画が行なわれました。今回大活躍をみせたのが、潮紗理菜。つい数週間前の放送回企画「天然さんいらっしゃい!」でも彼女に関する面白エピソードが次々に湧いて出てきたことは当コラムでも取り上げましたが、今回もその勢いは留まることを知らず、もはやオンエアの半分近くは潮関連の話だったのでは?

潮が考案したことわざ1本目は「リハ前のにんにくきゅうり」。リハーサル前ににんにく入りのきゅうりの一本漬けを食べてしまい、自分の匂いが気になってダンス中に大きな呼吸ができず苦しい思いをして後悔した経験から、「目先の欲に負けて行動すると後々後悔する」という教訓を得たそう。

それにしてもこの潮の話、エピソードトークとしてほぼ完璧だと感じました。トークテーマに即していることはもちろん、起承転結がしっかりと構成されており、最後は誰もが納得できる教訓にちゃんと結び付けて着地。それだけでなく途中で「食べたい食べたい! いやリハーサル後……」と2つの人格の心の葛藤をコミカルに演じ分けてみたり、さらには呼吸の苦しさを表す顔芸までやってのけるてんこ盛りの内容!

振り返るともう何年も前の話だけれど、かつて潮は同期メンバーから「紗理菜ちゃんは話が長いの!」とイジられたり、本人も「私は話が長いだけで上手にしゃべれない」と悩んでいた時期もあったとか。

それが今やこれだけの話芸を身につけているんだから、きっと相当努力を重ねたはず。“話が長い”というのも才能だしもはや立派な武器です(余談ですが、今年4月から始まった彼女の冠ラジオ番組『日向坂46潮紗理菜のサリマカシーラジオ』(Interfm)では、フリートークだけで30分まるまるしゃべり倒してしまいレギュラーコーナーまでたどり着かなかったこともありました。それもまた彼女らしさ)。


その一方で、富田鈴花から「さりも歩けば棒に当たる」「情けはさりの為ならず」と2連発でイジられた潮。以前の企画「天然さんいらっしゃい!」でもそうでしたが、自分でしゃべっても笑いが取れるし、イジられても笑いが取れて、今や彼女は日向坂46のエピソードトーク女王では? 以前の“ひみつ道具”キャラからさらに一段階レベルアップした感もあり、この調子でしゃべりでどんどん未来を切り開いてほしいところです。

さて今回は潮をクローズアップしましたが、森本茉莉の“激ヤバ”エピソードは相変わらず滑らないし、久々に出演した佐々木美玲がトーク途中で「で、なんでしたっけ?」と言い出す天然っぷりも面白かった。あと、トークのオチで唐突にギャルポーズをぶっこんできた四期生・小西夏菜実も印象的でしたね。

小西は『日向坂になりましょう』(Lemino)5月10日(水)配信回でも「モデルをやりたい」というプレゼントークのオチでファイティングポーズをとってみたり、疑似ランウェイで「しもしも~?」とバブリーポーズを入れてきたりとなかなか挑戦的なので、バラエティでの活躍に期待しています。

【あわせて読む】日向坂46四期生の新番組『日向坂になりましょう』スタート、大喜利に団体芸に奮闘中

「アイドル番組 極私的テレビ欄」
[5月24日(水)~5月30日(火)]
ライター左藤氏が個人的にチェックしようと思っている今週オンエアの番組を簡単な内容とともにご紹介。

◆5月25日(木)
『サクラミーツ』
テレビ朝日/毎週木曜25:56~/出演:櫻坂46
増本綺良がラバーガールとのコラボコントに挑戦する。TikTok動画選手権も開催

◆5月28日(日)
『乃木坂工事中』
テレビ東京/毎週日曜24:00~/出演:乃木坂46
「想いよ届け!お兄ちゃんプレゼント選手権!」後編。トリッキーなプレゼントも

◆5月28日(日)
『そこがったら、櫻坂?』
テレビ東京/毎週日曜24:35~/出演:櫻坂46
「三期生リアクションチェック!」前半。ジェットコースター「FUJIYAMA」に乗車

◆5月28日(日)
『日向坂で会いましょう』
テレビ東京/毎週日曜25:05~/出演:日向坂46
「第1回 横浜が似合う女決定戦!!」。ハマっ娘を目指し熱戦勃発、勝ち抜くのは誰

◆5月29日(月)
『超・乃木坂スター誕生!』
日本テレビ/毎週月曜25:29~/出演:乃木坂46・5期生
井上和と川崎桜がスキットで魔法少女に。五百城茉央ら4人による楽器生演奏も
※川崎桜の「崎」は「たつさき」。
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