【写真】あの傑作ディズニーアニメを実写化『リトル・マーメイド』場面写真【6点】
オリジナルアニメーションは1989年公開。
『美女と野獣』(2017年公開)や『アラジン』(2019年公開)、『ムーラン』(2020年公開)といった同じく「ディズニー・ルネサンス」作品が実写化され、今後も『ヘラクレス』や、「ディズニー・ルネサンス」以外の作品でも『モアナと伝説の海』や『リロ&スティッチ』、『白雪姫』など多くの実写化が控える中で、絶対に外せない作品とも言える。
アリエル役にアフリカ系R&Bシンガーのハリー・ベイリーが抜擢されたことで、黒人がアリエルを演じることに対して議論が巻き起こったが、『リトル・マーメイド』の原作であるアンデルセンの「人魚姫」は、各国で映画やドラマ、アニメなど多くの媒体で映像化されており、そもそも肌の色が何色と決まったものではない。ちなみに日本では妖怪として描かれることが多い。
また、2019年にabc系列でテレビ放送された『The Little Mermaid Live!』では、アリエルを演じたのはアウリイ・クラヴァーリョ。アウリイはハワイ出身であり、ハワイ先住民だけではなく、中国やアイルランドといった複数のルーツを持つ女優である。アリエル役に非白人をキャスティングするのは、今回が初めてのことでもないのだ。
また、『白雪姫』の実写版で2024年に公開が予定されている『スノー・ホワイト』にはラテン系のレイチェル・ゼグラーがキャスティングされている。世界中で愛される作品を数多く持つだけに、ディズニー・プリンセス=白人というイメージが変わっていく方がむしろ自然の流れともいえる。
ハリー・ベイリーといえば、日本ではあまり知名度がないかもしれないが、小さい頃からミュージカルやディズニー作品に携わり、姉のクロイ・ベイリーとの姉妹デュオ「クロイ&ハリー」としても知られているR&Bシンガー。歌唱シーンのクオリティの高さは実際に歌を聴く前から決まったようなものだった。
オリジナル版の『リトル・マーメイド』はディズニーが本格的なミュージカルを目指して制作した作品ということもあって、最高のミュージカルシーンを構築するためにも、最高の歌姫が必要であり、肌の色以前に、そこにハリーがマッチしたということだ。
ちなみに姉のクロイが主演を務めた、ピーコックオリジナル映画『Praise This』が今年の4月に配信(日本は未配信)されており、こちらもクオリティの高いミュージカル映画となっていて、姉妹揃って今後も活躍が期待できそうだ。
また『シカゴ』(2002)や『イントゥ・ザ・ウッズ』(2014)といった数多くのミュージカル映画を手掛けてきたロブ・マーシャルが監督を務めるということで、ミュージカルシーンの演出も保証されているようなもの。
つまり出演者、監督、音楽担当の名前を見るだけで、ミュージカル映画としては間違いない作品になることは言うまでもないのだ。
ただ残念な点といえば、メリッサ・マッカーシーやジョナ・ハウアー=キングといった俳優陣の貴重な歌唱シーンが観られる一方で、『シング・フォー・ミー、ライル』(2022)で見事な歌声を披露していたハビル・バルデムの歌唱シーンが無いことである。オリジナル版に無かったとしても、そこは加えて欲しかったところだ……。
【ストーリー】
美しい歌声をもち、人間の世界に憧れている人魚アリエル。掟によって禁じられているにも関わらず、ある日彼女は人間の世界に近づき、嵐に遭った王子エリックを救う。この運命の出会いによって、人間の世界に飛び出したいというアリエルの思いは、もはや抑えきれなくなる。そんな彼女に海の魔女アースラが近づき、恐ろしい取引を申し出る。それは、3日間だけ人間の姿になれる代わりに、世界で最も美しい声をアースラに差し出すことだった……。
【クレジット】
原題:The Little Mermaid
監督:ロブ・マーシャル
音楽:アラン・メンケン&リン=マニュエル・ミランダ
出演:ハリー・ベイリー、メリッサ・マッカーシー、ジョナ・ハウアー=キング ハビエル・バルデムほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C) 2023 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
【あわせて読む】有村昆がお悩みを映画で解決「30代半ばで彼氏ができない、このまま一生ひとりでしょうか?」