“ラテ肌”コスプレイヤー・るたぴが語る、SNSでのブレイクの裏側「炎上しているかもと思った」

あどけなさの残る愛らしい顔立ちと健康的なラテ肌で、唯一無二の個性を放つコスプレイヤーのるたぴ。『僕のヒーローアカデミア』のトガヒミコや、『Fate/Grand Order』（FGO）の酒呑童子のコスプレが話題を呼び、コスプレ界隈の認知度が上昇。しかし当時はまだ今のようなラテ肌ではなかった。ラテ肌のコスプレイヤーが誕生したきっかけは、仲の良い人気コスプレイヤー・東堂ともと、なにげなく撮影した競泳水着の写真だったという。

【写真】フォロワー16万人超え、るたぴ撮りおろしカット【10点】

「東堂ともちゃんを知ったのはTwitterに上げていた『転生したらスライムだった件』のミリムのコスプレをしている写真を見たときで。幼顔でかわいいのに身長が高くてスレンダーな子がいるな、と気になってフォローしたらすぐに返ってきて。そのあと夏のコミケで初めて顔を合わせて、そこから交流が始まりました。一緒に衣装を揃えてコスプレしたり、イベントに行ったりするようになっていって。

去年の夏、『SPY×FAMILY』のコスプレ併せをしようとスタジオを押さえたとき、せっかくならもう1着なにか着たいよねという話になって、Malymoonというブランドの競泳水着を着て写真を撮ったんです。

ともちゃんは肌が白いんですけど、私はその数日前にたまたま日焼け止めを塗り忘れて真っ黒に日焼けしていて。一緒に写真を撮ったらコントラストがすごくて、SNSで『どこから現れた黒ギャル？』と注目いただき、ネットニュースにもなり、1日1万人のペースでフォロワーが増えていきました」

コスプレイヤーとして有名になりたいという気持ちが皆無だったるたぴにとって、急激なフォロワー増加は恐怖だった。

「コスプレイベントに行ったらいつもいる子だよね、ぐらいの認知があれば十分と思っていたのに、いきなり通知が止まらなくなって。ともちゃんに『どうしよう……炎上しているかも』って相談したぐらい（笑）。それまで私のことを認知もしていなかったカメラマンから『撮影に行きたいです』みたいな連絡もあって、ちょっと怖かったです。

ただ、フォロワーが増えたことで、イベントに出ませんかと声をかけてもらえることも増えましたし、最近だと新しくオープンするコンカフェのレセプションに招待されたり、コスプレイヤーさんたちが集まる交流会に呼んでいただいたり。いろんなチャンスをもらえるようになったのでありがたいですね」

ラテ肌の黒ギャルコスプレイヤーは決して少なくないが、その中でオリジナリティを確立できている理由を、こう自己分析する。

「お姉さん系の黒ギャルコスプレイヤーは多いんですけど、私のような顔の系統の子はほかにいないので、幼い系のキャラクターができるところは強みかなと思います。ただ今はファンデーションやドーランで色がつけられるので、普段は白肌の子も黒く見せられますし、ボディービルダーのようにスプレータンニングで一時的に全身を黒くする子もいます。

そういう子が増えて埋もれちゃうこともあるんですけど、『私は本当に焼いているんだぞ！』という自負はありますね。とはいえ焼き過ぎると肌の乾燥やかさつきが酷くなるし、将来的にシミも怖いので(笑)、日サロに行くのは最低限。撮影前にもうちょっと黒く出したいときに行きます」

名目上、黒ギャルのイメージが強いが、ギャル要素は皆無だという。

「顔の彫りが深いほうなので、人よりも化粧が濃く見えやすくて、しかも肌を黒くしているので、ギャルで認知されているんですけど、実際の私は小心者（笑）。日サロも、いかついお兄さんがいる怖いイメージがあって、なかなか行けなかったぐらいなんです。イベントに来てくれたお客さんからも、『もっと怖い子だと思ってた』とか『見た目はギャルなのに会うと静かで謙虚だから脳がバグる』と言われますね」

着実に活動の場は広がっているが、プロのコスプレイヤーになるつもりはないという。

「やりたいことが楽しくできればそれでいいんですよね。ただ、やれるものはやってみたいという気持ちもあって、グラビアに興味があります。グラビアって性的なコンテンツみたいに誤解されやすいですけど、女の子たち自身も自由な表現が楽しくてやっている訳ですから、チャンスがあればもっと挑戦したいなと思います」

今後、力を入れたいのは屋外での撮影と衣装のカスタマイズだ。

「これまではスタジオやイベントでの撮影が多かったので、もっと外ロケでの撮影に挑戦していきたいです。先日、夏に向けてエルフ（妖精）の撮影をしてきたんですけど、森の中でのロケが初めてで、素足で森の木の上に座るとかが新鮮で、すごく楽しかったです。衣装も今までは既製品をちょっと直す、それに合わせて小物も探すみたいなことが多かったんですけど、もっと本格的に衣装をアレンジして、装飾品も手作りしたいですね」

(取材・文／猪口貴裕)
▽るたぴ
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