日本のアイドル文化に影響を受けたグループが、タイで次々と誕生している。3度目の来日を果たしたSumomoは2019年に結成された5人組。
アジア圏で人気を博すFES☆TIVEの妹分として、アッパーな楽曲と親しみやすいキャラで人気を博している。8月5日に予定されていたTIF出演はビザの関係でキャンセルとなってしまったが、その後の来日スケジュールは予定通りこなすとのこと。KAWAIIカルチャーに対する熱い想いとアイドルとしての意気込みを語ってもらった!

【写真】Sumomoのソロカット&それぞれのプロフィール

──みなさんの間では、宮脇咲良さんが大人気のようですね。タイではLE SSERAFIMが大ブレイクしているんですか?

ナムフワァーン というより、私はIZ*ONE以前のHKT48時代から大ファンだったんですよ。昔から抜群に顔が可愛かったので。

プイファーイ タイでは48グループの人気がすごく高いんですけど、その中でもナンバーワンは宮脇咲良さんだと思います。
アイドルに興味がない人でも、みんな知っているんじゃないかな。

ナムファー タイにはタイで活動するタイ人のアイドルがいて、それとは別にK-POPも人気なんですけど、日本のアイドルも昔からファンが多いんです。特にBNK48ができてからは、その傾向が強いかもしれません。日本でも人気だったラストアイドルも、ラストアイドル・タイランドとして活動していますし。FES☆TIVEもタイではすごく人気があるので、私たちもその妹分としてグループがスタートしたんです。

──そもそもタイのアイドルシーンは、現状、どのような構図になっているんですか?

ウム BNK48は別格です。
事務所も大きいし、テレビにも出ていますし。私たちSumomoはライブアイドルとして活動しているんですけど、規模が大きくないグループのほうが数としては全然多いと思います。

ナムファー タイで活動している日本式アイドルの特徴は、握手会やチェキ撮影に力を入れていることなんですね。それはBNK48の影響もあるんですけど、ライブを活動の中心にするというスタイル自体は、私たちの事務所の先輩グループ・Siam☆Dreamが始めたところがあるかもしれません。

──日本だと、ライブアイドルは主にライブハウスやアイドルフェスを主戦場にしています。Sumomoの場合は?

バイヨーク バンコクにすごく大きなドン・キホーテがあるんですよ。
日本のお店よりもはるかに巨大で、ショッピングモールみたいになっているんですけど。お店には吹き抜けのホールがあって、そこでパフォーマンスすることが多いです。

プイファーイ タイってライブハウスがあまりないんです。ロックバンドも、ライブハウスよりはナイトクラブやパブで演奏することが多いですし。アイドルの場合、ショッピングモールが主な活動場所になります。

──ドンキがホームという点に関しては、AKB48と同じじゃないですか。


ナムファー いやいや、AKB48さんは専用の劇場を持っていますから。それに比べると、私たちはまだまだこれからの存在です。

──ナムファーさん以外の4人は、昨年、2期メンバーとして新加入したそうですね。タイにも数多くのアイドルグループが存在する中、なぜSumomoのオーディションを受けたのでしょうか?

プイファーイ 実は私、1期生のときも受けたんです。だけど、落ちてしまったんですよね。なので2期生の募集が始まったときに「今度こそ!」とチャレンジすることにしました。
Sumomoは曲がとにかく好きだったんです。速くて、激しくて、楽しくて……。こんなグループ、他にないと思っていました。

バイヨーク 私も曲が大きかったかな。FES☆TIVEさんの曲をタイ語で歌っていて、それがすごく新鮮に感じたんです。

ウム 私とナムフワァーンは、もともとSumomoのオタクだったんです。
2期生オーディションの話を知って、迷わず応募しました。

ナムフワァーン タイのアイドルとも韓国のアイドルとも違う、日本独自のカラーがユニークだなと思いました。そこはSumomoにとっても最大の特徴なので、なるべく日本のアイドルに近づけるようにしています。衣装も日本のスタッフさんが作ってくれたし、コレオグラファーもいどみんさん(クマリデパート、iLIFE!、SANDAL TELEPHONEなどを担当)にお願いしているんですよ。

──やはり日本のアイドルに対する憧れが強いんですね。

プイファーイ たとえば韓国のアイドルってパーフェクトなステージを目指すじゃないですか。それはそれで素晴らしいんですけど、日本のアイドルの場合、ファンからエネルギーをもらって一緒に盛り上がるところが最高なんですよ。

ナムフワァーン 応援のスタイルも、コールとかMIXとかがあって面白い! 本当に特別なスタイルだなと思います。

──ところで今回の来日では、8月5日にTIFへ出場する予定がキャンセルとなってしまいました。

ナムファー (※頭を抱えながら)あぁ、残念すぎます……!

プイファーイ 思えば去年は加入して1ヶ月くらいのタイミングでTIFに出たんです。あんなに大きいステージは初めてだったから、とても緊張しました。

ウム アイドルとして活動していて、こんなにビッグなチャンスはそうそうないですから。個人としてもグループとしても、去年のTIFは本当に大きな経験になりました。

──8月8日には、Sumomo主催で「マイペンライ アイドル フェス Vol.4」が開催されます。出演陣もなかなか豪華ですね。

ウム とにかく来てくださった方に楽しんでもらうことが一番大事! 主催とはいえ、私たちのことを知らない他のグループのファンも多いと思うんですけど、全力で頑張っていきたいです!

ナムフワァーン 「マイペンライ」というのは、タイ語で「なんでもOK」という意味。言葉も文化も違うかもだけど、イベントが終わったら「マイペンライだったね」とみんなで笑える1日にしたいです。

プイファーイ 新しい挑戦として、今回は日本語で歌う曲もあるんです。メンバー全員が頑張りましたので、そこにも注目していただけたら。TIFに出られなかった悔しさも、パワーに変えて8日にぶつけたいです(笑)。

──ちなみに日本でのライブだと、MCはどうしているんですか?

ナムファー 一応、メンバーの中では日本語が一番わかる私が担当することが多いです。ただ大勢のお客さんを前にすると緊張しちゃって……。本音としては、他のメンバーも日本語をもっとしゃべってほしい(笑)。

バイヨーク 私が唯一MCできる日本語は「ソレデハ! ツギノキョク、イキマショーッ!」です(笑)。

ナムファー それ、私が教えたんですけどね(笑)。

ナムフワァーン (※はにかんだ様子で)私が習ったのは「ミナサン、タノシンデマスカ?」。この発音で通ればいいんですけど……。

──日本のアイドルファンにメッセージをお願いします。

ウム チャンスがあれば、また日本でライブがしたいです! 今度はビザも件もきちんと確認してから来日しますので(笑)。

プイファーイ 日本ではまだまだ無名な私たちですが、日本人ファンの方が増えていったらとてもうれしく思います。

ナムフワァーン タイで活動していても、たまに日本人の方が握手会に来てくださることがあるんですよ。そういうときはスマホの通訳アプリを使ってコミュニケーションを取るんですけど、「日本語ができたらどんなに素敵だろう」と思いますね。頑張ります!

ナムファー 日本のアイドルが大好きだった私たちからすると、東京で自分たちがライブできるなんて夢のような話。どうせなら、この夢を大きく羽ばたかせたいです!

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